見出し画像

婚約した友達

 今日は大学時代の友達と久しぶりに会えた。
 彼女は最近婚約した。少し体調を崩していた期間があったから心配だったけれど、幸せそうで安心した。

 私が行きたかった喫茶店「珈琲西武」に足を運ぶ。レトロで可愛らしい内装とランチセットのホットサンド、大きなプリンアラモードで大勝利。

 食後は新宿御苑に向かって菊花壇展を観た。菊の花が針金に括り付けられ、紙の上に固定されて綺麗に整列している様に日本らしさを感じて少し息苦しかった。でも、それがとても綺麗でもあった。
 はみ出しても良い、抜け出しても良い、でも並んでもいい。そんな世界に私は生きたいな。
 自然の中を歩いていると、草や土の匂いが地元を思い出させて、安心して心の手をめいっぱい広げられた。いつもより大きく深く息を吸っていた気がする。

 電車で揺られて池袋へ。
 梟書茶房というカフェに行ってきた。そこではカフェには入らずに「ふくろう文庫」で本を二冊購入。ここも私が行きたくて付き合ってもらった場所。

「選りすぐりの本」と「その本のための珈琲」との出合いを楽しめるコンセプトカフェ。

Google 梟書茶房による説明

 その名の通り本がズラッと並んでいるのだが、全てにカバーがしてあり題名と装釘をあえて隠してある。その代わりに一冊一冊感想とオススメの理由が載せてある。それを読み、直感で選ぶ。その行為に魅了されて、ずっと行ってみたかったし出合ってみたかった。やっと私の感覚に合った本を二冊迎えることができました。

 私の友達はというと、本を一切読まない人。「これを機に読書できたら嬉しいから教えてくれてありがとう」と言ってくれた。あったかいな。彼女のことがやっぱり好きだなって癒された。

 近くのドトールに入ると、席を取ってからアイスティーとアイスコーヒーを注文した。膨れ上がりすぎた期待を抑え込むようにコーヒーを極細ストローで勢いよく吸ってみる。やっぱり我慢できずにその場で開封する私たち。すると一冊は気になっていた本で、もう一冊は全然知らなかった本。出合えました。

 友達は、なんと…衝撃。

 「漫画本」でした。

 あんなに本読みたいなとか良いきっかけだねとか言っていたのが、全部フリだったみたいに。完全に心持っていかれて、これも運命だねって笑い合った。

 私の選んだ一冊が二番目に気になっていたみたいだから今度プレゼントしよ。

 でもその漫画も絵柄が可愛らしくて私は彼女にぴったりだと感じた。きっと彼女にとっても良い出合いになったのだろうと思うと、素敵な経験、素敵な場所で、また一つ好きが増えました。

 帰りの電車の中、ページをめくる。最初からすでに好きな表現が詰まっていて、心が浄化されていった。自然と触れ合うこと、好きな友達と時を過ごすこと、好きなものを共有すること、好きな場所に足を運ぶこと。全て私の心の財産になっていくな。

 今日はたくさん感じることができた一日。ゆっくり眠れそうです。

 それではまたね。

つづく

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集