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EDIBLE GARDEN:庭を食す ③フェンネル編

このシリーズでは、今ある「ただの庭」の植物を食べて「後付けで」エディブルガーデンと定義する試みを紹介しています。今回は、フワフワの細い葉っぱが美しい、フェンネルを食べてみました。

フェンネルとは?

日本のスーパーでも取り扱いの多い、ポピュラーなハーブ。和名は茴香(ういきょう)と言って、実(フェンネルシード)は様々な国でスパイスとして利用され、柔らかな針状の葉は魚料理に使われることが多いですが、欧米では、玉ねぎのように太った根元の部分(上記写真の白い部分)が野菜として特に好まれているようです。

お庭の一角に、どうやらフェンネルらしきものが大きく育っていたので、収穫してみました。

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高さ130cmほどでしょうか、かなり大きく全体がファインダーに収まりませんでした。こちら、先の写真ほどのぶっとい根元ではなかったのですが(微妙に種類があるみたいです)食べられるということで、部位ごとに工夫してみました。


【葉】  大量に採れた場合は、ペーストが一番!

魚料理にちょこっと乗っかっている印象が強いですが、フェンネルは地植えすると大きく育ち、また強いので、他の植物の邪魔になることも。そんな場合は、一気に収穫して、大量の葉っぱを無駄なく活用できる、ペーストにするのがベスト。

硬い茎は外して、柔らかな葉のみを使用します。この状態だとまるで芝生か、海藻のようですね。画像5

バジルのジェノベーゼソースのレシピを参考に、松の実、オリーブオイル、塩・胡椒、パルミジャーノ、ニンニクと一緒にフードプロセッサーにかけて、完成(↓)。画像4

フェンネル特有の香りからすると、クセが強すぎて使いにくいのでは??と思ったのですが、結論からいうとNO。むしろ使い勝手がよく、幅広く楽しむことができました。なお、松の実ではなくアーモンドを使っても美味しかったです。

こちら(↓)は、フェンネルペーストのジェノベーゼ風パスタ。この他、バゲットに塗ってトーストしても美味でした。バジルペーストと同様の使い方ができます。
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食べきれなかった COSTCO のロディサリーチキンを、このペーストで炒めて、サラダトッピングにしたらとても美味しく味変できました。瓶詰めにして冷蔵庫に入れておくと、すぐに使えて便利です。


【茎】 本当はぶっといところを食べたかったのですが・・・

最初に書いた通り、根元のぶっといところを、ローストするとたいそう美味いんだそうですが、残念ながら我が家のは細腰で、仕方なく葉の付け根の、セロリの茎のような部分を食してみることにしました。

セロリ同様、しっかりと硬い筋が通っているので、この筋に直角に細かく刻んで、ひき肉と一緒に炒めてみました。刻みネギみたいな見た目です。

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油がなじんで、柔らかくなってきました。ナンプラーで味付けしてみたところ、大変しっくりまとまり、ご飯ともお酒とも相性が良い感じに仕上がりました。これもとても美味しくできました!

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番外編【花】 装飾用として優秀な造形美

最後に、花ですが、食べられるのでしょうが、美味しそうなレシピをみたことがないので、今回は別の活用方法を試してみました。フェンネルの花は、鮮やかな黄色の小花が、細い茎の先についた、花火のような形状の大変可愛らしい見た目です。これを利用して、まずは切り花に。

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窓際など、光が入るところにおくと、とても良い雰囲気です。次に定番の食品の飾りとして。ミントと共に、カクテルの添え物にしてみました。

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最後に、遊びで。花の一片が、見たことのあるジュエリーのデザインにそっくりなので、柄(え)を編んでリングにしてみました。

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可愛らしい上、1日中萎れず、楽しむことができました。柄(え)がしなやかなので、花輪なども編めそうです。小さなお子さんとの遊びにも良さそうです。


まとめ

これまでフェンネルは「香りの主張が強い」「魚の匂い消し」という偏見(笑)を持っていたため、庭にわさわさと生えていても、使う機会の少ないハーブでしたが、今回の試みを通して、キッチンの中心メンバーに迎え入れざるをえなくなりました。

※ この記事を書いている段階では、まだ実(フェンネルシード)はできておらず、言及なしです。

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葉は、ニュアンスのある飾りとしても優秀!

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