
落とした蜂の巣と郷土料理へぼめし
「僕の昭和スケッチ」23枚目
<画/もりおゆう 原画/水彩 サイズF5>
(僕の昭和スケッチ「夏休みの思い出/小学校の木造校舎」の続きです)
さて、小学校の木造校舎から落とした蜂の巣は上の絵のようなもの。
アシナガバチの巣で、だいたい小ぶりのリンゴくらいの大きさだったように思う。中には蜂の子や成虫になりかけの個体がぎっしりと詰まっていた。蜂の子は、人間が食べても美味しいようで、日本全国の山間部で昔も今も食べられている。昆虫食としてはイナゴと並んで有名な存在だ。
特にクロスズメバチ(ジバチ)の子は美味とされる。
愛知県の奥三河や岐阜県東濃部恵那(えな)ではクロスズメバチの子を「へぼ」と呼び、炊き込み御飯「へぼめし」は地域の代表的な郷土料理だ。リニアモーターカーが開通すれば恵那に停まるため、へぼめしもたくさんの人に知られることになるだろう。
*クロスズメバチの子は、他に甘露煮にしたり、或は巣のまま売られたりしているが、いずれにしてもお値段は高く牛肉並み。