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「近くて遠い時代」1960年代
「僕の昭和スケッチ」イラストエッセイ159枚目
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今では、どこの家庭にもある掃除機。
調べてみると、電気掃除機の発明は1868年。
意外に古くて驚き、明治元年だ!(o^^o)
だが、日本で普及し始めたのは遅く、ようやく1960年代になってのこと。テレビ、洗濯機、冷蔵庫と次々に生活は電化されていく中で掃除機も一家に欠かせぬ電化製品に。我が家にも、テープで補強した掃除機があったのを覚えている(笑)
調べてみると、洋式建築が多くなり、加えて団地(公営団地)という新しい生活スタイルも登場したことも掃除機普及の一因とのこと。つまり畳から絨毯への変化が掃除機の普及の大きな原因となったようです(箒は絨毯の上では役に立たない→真空吸引式の電気掃除機が必需品となる)。
思い起こせば、70年代になると若者は古いアパートの畳の上にまで絨毯を弾いたりした。かくいう僕もご同様。
四畳半のアパートの部屋に絨毯を敷いていた(^。^)💧
それでなくても、掃いたゴミを塵取りで集めてゴミ箱に入れるのは面倒だ、、、そんな風に感じ始めていた時代、、、以前よりも時間は早く流れるようになっていたのだと思う。毎日毎日が忙しくなり、何でもかんでも早くて簡単な方がいい、、そんな風に皆んな思い始めたのだ。
目に見えないうちに時代はどんどん変わっていく。
子供の頃は、上のイラストのように母親が茶殻を畳の上に撒いて箒で掃いていたものだが、、、今はこんな風景も懐かしいものになった。
ゆっくりと時間が流れていた時代のことだ。
*もしかしたら、若い人の中には何故茶殻を巻くのかが判らない人もいるのではないだろうか(笑)
*掃除機の普及には、ノミやダニ対策の意味もあったと言う。
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(©2022 Yu Morio This picture and text are protected by copyright.)