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maki_memo
2分で読める子育てエッセイ№971『棒と板切れで火おこしするほどの難題』
ある休日、中1の娘が学校外の行事に参加。行事が終わる頃を見計らって、迎えに行ったはずのダンナから焦った様子で電話がかかってきた。
「お姉ちゃんと連絡が取れない」
それは車で待機しているダンナのスマホへ娘が連絡してきたことから始まる。
「あ、お父さん? 今、終わったけど・・・プチッ!」
持っているハズのスマホではなく、なぜか公衆電話から。
今どこにいるのか、どこで待ち合わせをするのか、肝心のやり取りが全くできないまま電話が切れてしまったらしい。
たぶんだけどスマホのバッテリーがゼロに、そしてたぶんだけど手持ちの10円玉が無くなったのだと思われる。
「そういえば今、スマホに通話するのはいくら必要なんだろう・・・」
公衆電話が3分10円だといっていたのは前世紀の話。小銭を持たなくなった現代人には、棒と板切れで火おこしするほどの難題ではなかろうか。
1時間後、幸い娘はダンナと何事もなかったように帰ってきた。
「お母さんごめーん。心配かけちゃって」
そんな娘にワタクシがかけた言葉が
「そういえばお姉ちゃんって公衆電話使い方知ってたの? いまさらだけど
教えたことあったかな?」
実はこれがワタクシの今日一番驚いたことだった。
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