読書① ー読書の目的は〇〇を立てることー
今日は読書について語ってみたいと思います。まず皆さんは読書をするときに何を目的に行うでしょうか。
・娯楽として読む小説。
・自己啓発そして読むビジネス書。
・自分の行動や性格の成長改善のために行う読書
今回は今申し上げた中でも3つ目、自分の成長や改善のために行う読書(以下、「成長読書」)を中心にして、私なりの読書の目的や方法、そのために使う道具等についてお話をしたいと思います。
🔴筆者と読書 ー読書の目的や方法を真剣に考えた経緯ー
何事もやる気が起きるのは、よくわからないきっかけがあるものです。僕も中学校の時の読書感想文の課題に対して、「何を読めばええんかわからんのじゃ!」といって涙を流しながら、叫んだことがあります。結局、じいちゃんの部屋にあった夏目漱石の「キセル」という本を手にとって、それ以降は一切の記憶がございません・・・たぶん読書感想文はなかったことにしたんじゃないかな・・・
ところが、就職に向けて勤しんだ大学4年、自己啓発書を読むことで心に火がつき、読書が好きになりました。
研究や実習がうまく進まず、精神的に落ち込んだ大学院時代、読書を続けたことでたくさんのアイデアをもらい、学ぶことに命を救われた思いがしました。
社会人1年目、適応障害になりつつも、今の職場で楽しくやっていくためのスキルを与えてくれたのも、本から学ぶ知識や先人の生き様を少しずつ取り入れてきたことでした。
だから私は、娯楽読書も好きですが、やはり「成長読書」が愛しています。
今ではKindleの統計情報を見ると、月平均25冊程度の読書をしているようです・・・気持ち悪い・・・。
一方で、それだけの量の読書をする中で、やはり葛藤が生まれていました。
質よりも量になっていないか?
読んだ数で満足してるんちゃうか?
人に自慢したり、比べたりして、いい気になっとんじゃねえんか?
2020年秋口、自分の読書量に天狗になっていた私は、いつも私の「脳内首脳会談」にいる大学院のM先生に怒られそうな気がしてきたのです・・・
*脳内首脳会談: これまでにお世話になった恩師(のイメージ)が僕の脳内に集まり、代わりに意思決定をしてくれる場所。要するに「もしあの人だったらどういうかな?」と言うやつです。
M先生
「あほ。そんなたくさん本ばっかり読んで意味あるんか?」
「おめえの考えはどこにあるんな、あほ。」
「本当に理解しとるんか、あほ。」
「昔と変わらんじゃねえか。まだそんなところにおるんか。」
そんなふうに脳内ゼミで怒られました。(なお私の尊敬する恩師であるM先生は、厳しい口調の中にも常に相手の成長を願う想いが込められているとても良い先生です(笑))
ということで、読書の目的や方法を真剣に考えてみたわけです。
🔴読書の目的 ーアクションプランを立てることー
まず読書の目的は皆さんどうお考えでしょうか。結論から言います。
アクションプランを立てることを目標にすることで、次のようなことが起こります。
①文字情報ではなく、経験情報という、よりリッチで多元的な情報を記憶に定着させることができる。
②著者が書いた内容から、自分にとって有意義なものとそうでないものを取捨選択することができる。
では、詳しく見ていきましょう。
私自身、方法論や目的論も、毎年どころか、毎月のように変わってきつつあります。現段階での私にとっての読書目的は、【行動を変える】、または【アクションプラン】を作ることです。
ひと月当たりおよそ30冊にもなるほど、たくさん読書をしてくいくと、ある不安に苛まれるんです。それは、消化不良病です。つまり、本当に内容を吸収できているの!?という不安です・・・
僕は、手書きやデジタルなど様々なツールを駆使して読書メモを作成しています。が、、、メモを振り返ることよりも、「次の本、次の本」と言うことで、読書の量だけが増えてしまいます。そのうち何が自分の知恵になったのかが、今一つつかめないと言う状況に陥りました。
そこで最近私が意識しているのは、読んだ本の中からアクションプランを探すと言うことです。アクションプランベースで考えていくことには次のようなメリットがあります。
・記憶に定着しやすい
・読む方向付けができる
🔴メリット① 経験記憶 > 言語記憶 で、「定着する」
まず、学んだ内容から行動計画を立てることで、しかも、近日中に、できれば「その日中に」すぐに移せる行動計画を立てることで、その知識が定着しやすくなります。
(すぐに行動に移せるようにする環境デザインについては、こちらの記事をご覧ください。)
読書で学んだことを、【文字情報】としてではなく自分の行動、すなわち【経験】と言う媒体で残していきましょう。経験とは、情報が【イメージ】になったものです。情報としてとてもリッチであり、多元的なものになってきます。
文字だと直感で理解しづらいものも、経験(イメージ)になると理解しやすくなります。
(参考 文字と経験 どちらが本物?)
英語教師という言語の専門家として、一つ豆知識を。
【言語の原型は全て経験である。経験という情報の多元性を失ってでも、それを誰かに伝達しようとした時に、私たちは言語を使わざるを得ない】
本来は目で見たもの、行動した経験があるだけなのです。私たちの先祖は、その経験を他者と共有しようとしました。私たちの脳みその中のイメージと言うのは3次元です。さらに、体験の過去~未来という時間を考慮すれば、4次元です。
しかし、それを伝えるためには、体の器官を使わなければなりません。共同作業や狩りをしながらであると、手や足は使えないので、情報を発信するためには口しか残されていませんでした。テレパシーはできないので、口を使って1つずつ順を追って伝えることになります。「順を追って」=「前から後へ」=「直線的2次元モデル」というわけです。
この言語(文字や音)を使ったコミニケーションは、「順を追って」という縛りがあるのです。したがって、本来の3次元または4次元的な現実情報が、「直線的な2次元」の表現に圧縮されてしまう。
したがって、言語と言うのは伝達のためには大変優れた手段ではありますが、情報のリッチさ、濃さ、次元の多さに関しては、劣ってしまうのです。あくまで伝達の手段として「仕方なしに」使っているのが言語だという認識を持ってみるのも面白いでしょう。
🔴アクションプランのための読書は、経験記憶を活性化する
さて、話を戻していきましょう。アクションプランをベースに読書することで、文字情報ではなく、具体的な行動=経験(イメージ)情報を取り込んでいくことにつながっていきます。そういうものはいつまでたっても忘れることがなく、読書メモ自体が不要になってくるレベルで、豊かな知識や技術をあなたに授けてくれると思われます。
🔴メリット② 読む方向付け
第二のメリットとしては、アクションプランを立てることを目標に読書をすることで、読む目的がはっきりと方向づけられます。
自分にとって必要な(実行可能な、または実行することで意味のある)情報なのか、そうでない情報なのかを明確に区別して読むことができます。多くの速読術や読書術の本で書かれてあるように、読書は100%すべてを理解することを目的にしてはいけません。書いている著者は1人の人間です。読者のあなたも1人の人間であり、個性ある存在です。その人の生きている文脈や仕事、興味関心といったものは、天と地、月とスッポン、男と女ほどの違いがあります。自分に合った情報と合ってない情報を取捨選択する必要する技術がとても重要になってきます。アクションプランを立てると言う目的で読書をすることで、自分が「できるのか、できないのか」「やることに意味があるのか、ないのか」と言う【明確な判断基準】が生まれ、効率的。効果的な読書を行うことができるでしょう
🔴まとめ
いかがでしょうか。今回は膨大な読書の経験から生まれてきた葛藤から、「アクションプランを立てること」を読書の目的に据え、その理由を2つお伝えしました。
アクションプランを立てることを目標にすることで、
①文字情報ではなく、経験情報という、よりリッチで多元的な情報を記憶に定着させることができる。
②著者が書いた内容から、自分にとって有意義なものとそうでないものを取捨選択することができる。
次回は、読書の方法について書いていきたいと思います。その際に私が使っているやや非常識なメモの方法やそのための道具についても、紹介していきます。少なくとも他にこのような方法でされているのを見たことがないため、皆さんにとって価値のある希少な方法を提供できたらと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
M'zの読書術シリーズの記事は、次の通りです。ご覧ください。
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