センサリーフレンドリーなローカル市場

1週間前あたりから少し良い方の波が来ている。と言っても頭のしんどさは変わらぬままで体が動いてくれる期間と言ったら良いだろうか。社会的思考ができるようになると言ったらいいだろうか。その中でもアップダウンはあるけれど、久しぶりに友人たちに連絡を取ることもできた。気付けば時は経ち季節も何度か変わっていたことに自分でもビックリした。心配しながら見守ってもらっていることへの有り難さに心が温かくなった。自分を整えつつ他者と適度に交わることのできる、そんな風に自分の調子が続けばいいのにと願った。

健康な人ですら気圧の変化やホルモンのバランスやら仕事や行事の目白押しによる隠れ過労やらで不安定になることも多い秋は、実は乗り越えるのがとても難関なことがわかった。今まで食べ物の豊かさと自然の美しさの季節がゆえ、自分にとってどう作用するかなど全く自覚がなく、油断しまくってされるがままだった。これからは警戒もしつつも、やはり食べ物の豊かさと自然の美しさに心を緩めると思う。

半年くらい遠ざかっていた学校行事に娘を応援するために行くことができた。全精力を注いでなんとか無事行って帰って来れたことを誇りに思う。でもやはり帰ってからは、倒れ込んで頭が洗濯機のようにグルグル回ってそのスピン速度が速すぎて、脳みそが頭から空中に飛んでいって分解しそうなそんな感覚で、そんな時は脳みそが飛んで行かないように両手で頭を覆いギューと圧をかけたくなる。そんなヘルメットがあれば被りたくなる。夜になっても寝れるわけがなかった。 

毎回子供の園や学校行事の後はそうなるので最初から夕方寝込むことを想定して色々準備はしていたが、やはりそれでも我が家の夕方の子供3人のケアは追いつかない。そんな中要求の止むことのない末の子に「うるさい!!話しかけんといて!」とヒステリックに怒鳴ってしまった。あぁ。日々努力して積み上げてきたものをまた台無しにしてしまった。もちろん謝ったけど、子供の心と脳に傷をまたつけてしまった。取り返しのつかないことはわかっている。できると思って行ったけど、やっぱり難しいようだ。上の子が風邪をひいてずっと家にいて1人時間を全くとれないことも原因の1つ。とはいえ自分の機嫌もコントロールできないのは大人ではなく子供なのだ。キレるくらいなら行かない方が良いのだ。でも行くことを避け続けるよりも、根本的にそのキレることをコントロールできるようになるのが今の最優先の目標。それには意思の力だけでは難しく、自分と向き合うことを続けつつ、環境調整が大切。専門的な助けも必要。いくら失敗しても、それでも次の朝は来て、諦めないで工夫し続けることしか今の私にはできない。


そんな中今山里では「サラダ黄金期」。ありとあらゆる新鮮な生で食べられるお野菜が豊かに手に入り、市場に行けば、色とりどりの野菜という美しい宝石が並んでいて宝探しをするようなワクワク感に包まれる。ひたすら青虫になった気分でムシャムシャとサラダを頂くのが私にとって最高の幸せ。とても久しぶりに近くの市場に何ヶ月かぶりに行けた。前から自覚はあったけれど改めて確信した。市場に行くことが大好きだ。 


近くの市場が好きな理由は

  • BGMがかかってないので買い物に集中できる。(音楽は好きなのだけれど、聴きながら何かをするのが難しくて、好きな音楽だと歌ったり踊りたくなるほど集中して音を聞いてしまうし、不快に感じる音だとそこから早く脱出したくなる。いずれももはや買い物ところじゃなくなる)

  • 視覚情報がスーパーより圧倒的に少なく買い物しやすい。

  • 半分屋外空間で小さな規模のため、香料のキツイお客さんの数も少ないし、いても屋内空間よりもまだ空気の逃げ道あり。

  • 地元の方々が手頃な値段でお野菜を出してくれていて、新鮮で安いものが手に入る。生産者に会うこともある。

  • 生産者の名前が書いてある。生産者の名前の見える食べ物をいただけることはこの上ない贅沢。野菜、袋の入れ方に個性が出て、手書きで一筆書いている方もいて、個性が色々ある。まだ顔見ぬ生産者のこの方はどんな方なんだろうと想像するのも楽しい。

  • 野菜だけでなく希少な花や苗や種そして小物作品まで、その時々で色々な出展があり私は気がついたら長い時間見入っている。

  • 装飾などほとんど無いのに売り場を見るだけで「地域の季節の今」を肌で感じることができる豊かさがある。

意図せずセンサリーフレンドリーな市場として存在している、そんなローカル市場が近くにあることを幸せに思う。

もう1つの市場では魚や地元の卵も売っている。こちらの素晴らしいところは地域の方のお茶や加工品、焼き菓子に日用品なども豊富で、才能豊かな人が多く住むこの地の良いところをギュッと集めた品揃えがある。

どちらの市場でも、地元の有機農家さんのオーガニック野菜まで出品されていることも多く、最高に豊かな環境だとそう思う。有機云々に関わらず、地元の方々の作ってくださるお野菜たちとにかく新鮮!価格もとってもリーズナブル!(こちらは有難いんだけど、とても採算合わなさそうに感じることも多々ある)自給率が限りなくゼロに近い我が家にとって、本当に有難い存在、命綱である。

と言っておいて何だけど、調子の悪い期間はそこへ行くこともできない。
ギリギリスーパーで買い物をしたらそれでもう何の余裕も残らないから。立ち寄るのは1ヶ所が限界だから。でもなんと最寄りのスーパーが地産地消市場を充実させていて、そこでもそのスーパーの地元の生産者の新鮮な食材や加工品が手に入るという恵まれた環境に住んでいる。

「地元の市場に寄りたい」と思っても子供の送迎で忙しかったり余裕がなかったり、私にとって市場の買い物は「何かと何かの間にパッとできるもの」ではなく、つい面白くて集中して見入ってしまって時間を忘れたり、予定していた前後の記憶がすっかりなくなったりするので、「何かの途中」にするのは危険。(ボードを車に持っていって確認したら少しは改善された)

ゆったり時間がある時に、それに集中していい時に、ゆったりとした気分で行く。でも子育て中になかなかその時は訪れず、だからその場所へ行き、買い物をして家庭に持ち帰り食材をいただくことは、あらゆる意味で「最高の豊かさ」なのでした。おすそわけや物々交換なら更に幸せが増す。

そして私にとってそれ以上の豊かさは、自分の畑で収穫したものをいただくこと。こちらは全く手が回らず現在休止中。でもまたいつの日か再開の日が来ることを確信している。

さて、目下の課題はせっかく手に入れた新鮮お野菜をサラダに変える、料理できるエネルギーが残っているかどうか。起き上がれないでいる身体と相談中…

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