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「正欲」を読んで「自分が生きたいように生きること」について考えた話。

朝井リョウさんの「正欲」を読んだ。

人生ってしんどいよなって思った。
社外のレールから外れるのが怖くてみんな必死に普通を目指して躍起になる。
しんどいし、人生ってマジで意味ないよなって思えてしまう。

ちゃんと仕事をして、大切な異性を作り、サックスをして、子供を作り、育てる。
そんな社会に敷かれた当たり前というルールでありレール。
はみ出そうものなら、「大丈夫?」「なんで?」と変わり者を見る目で集団からはじかれる。
みんな異端を嫌う。普通に生きている自分の人生が意味あるんだと思いたいから。下の人間を見ていると安心するから。

そうしていくうちに、自分がどう生きていたいとか、核心の部分がぼやけてくる。
仕事や子育ての忙しさに身を任せることは、心身ともにキツくとも、実は楽なんだ。向き合うことより遥かに。

ずっと考えることすらも忘れていた。
自分がどう生きていたいかなんて。

でも、レールから外れて線路の横を胸張って堂々と生きる勇気が僕にはない。
それでいいんだとも思っている。
最低限、演じていればいい。社会から何も言われない程度の馴染み方で。あくまで演じている感覚は忘れないように。

その上で、自分がどう生きたいか、まさしく「正欲」を見つめる習慣は手放さずにいたい。
なぜなら、向き合わない代償が必ず未来に待っているから。
仕事を終えて、子供が巣立ち、さて人生これからって時に、自分が何をしたいかわからないなんて悲しすぎる。そうやって苦しんでる人って結構多いんじゃないだろうか。

普通から外れるものを拒むクソみたいな世界。
だから、とりあえず建前上、普通を演じ切っていこう。
その上で、ちゃんと自分がどう生きたいかは尊重してあげよう。うまく折り合いをつけながら、意味を感じながら、人生を生きていけたらいい。

人生なんてクソだな。
だけど、死ぬ勇気もなければはみ出して好きに生きて勇気もない。
悲しいほどに社会的な動物であり、人間なんだ。
諦めて、少しでも楽に、軽やかに生きていけるように。自分と向き合っていけたらいいなと思いました。

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