運命が与えてくれた今という世界線にありがとう 〜平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」を読みました」〜
数年ぶりに平野啓一郎さんの「マチネの終わりに」を読みました。
名作すぎました。
運命ってなんなんでしょうか。
たった一つのボタンのかけ違いで、目の前の現実は全く違うものになってしまう。
あの時ああしていれば、今の現実は違っていたのに。
でもそこに、人間の力なんて本当に及ぶものなのでしょうか。
仕方がないこと。なるべくようにして、こうなっているという感覚。
運命のイタズラで進められていく人生。
私は、「人事を尽くして天命を待つ」という言葉が好きです。
やることをやって、あとは神様に委ねてしまう。
あの時ああしていれば。そんな後悔もあるでしょう。
ただ、やるべきことをやった上での結果ならば、受け入れて生きていくしかないと思うのです。
人生は選択肢の連続で、仮にあそこで選択肢Bを選んでいたのなら、今目の前に広がる景色は全く別のものになっていたでしょう。
今という時間は、運命が紡ぎ出した奇跡です。
そんな今に、感謝しながら生きていきたいものです。
人生は運ゲーかもしれません。
でも、素晴らしい運ゲーだと思います。
過去は変えられませんが、過去の解釈は変えられます。
あの時があって良かったと、そう思えるように今を生きていくしかないのだと思います。
あったかもしれない別の世界線。
今ここにある、私の人生という世界線。
この先も人生はどうなっていくかなんて全くわかりません。
だからこそ面白いです。
どんな結果になろうと、どんな運命になろうと、誇れるように、納得できるように、今を大切に生きます。
私が私を好きでいられるように行動を積み重ねていけば、そこにはきっと素敵な景色が広がっていくのでしょう。
今の世界線にありがとう。
運命が奏でる人生という音楽を、これからも楽しんでいけたらいいなと思いました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?