言葉に乗っかる生き様がかっこいい。 〜「シャーロックホームズの凱旋」を読みました〜
森見登美彦さんの「シャーロックホームズの凱旋」を読んだ。
本書の大きなテーマは「スランプ」
実際、作者の森見さんはスランプに苦しんでいて、本作が久しぶりの作品であるとのこと。
そのスランプを乗り越えた先に生まれた本作は、まさに凱旋と呼ぶのに相応しく素晴らしい。
物語の途中で世界がグルンと回転する感覚。
言葉だけでこの世界観を表現するのって、良い意味で人間離れしている。
主人公に自分を投影することで、楽しかったり救われたりする。
小説家という仕事は苦しく、そして尊いものなんだと作者を見て思った。
真剣に向き合っていない人間にスランプなど訪れない。
スランプを乗り越えた人だからこそ見える景色があり、伝えられることがある。
凱旋された森見さんの今後の活躍が楽しみだ。
帰ってきてくれて、こんなに素晴らしい作品を届けてくれて本当にありがとうございました。
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