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「鍛える」から「整える」へ

今年3月初めのこと。いつものように夜寝ようと布団に入り、よくないなあと思いながら、ひとしきりLINEをチェックしたり、ネット検索したりした後、ベッドのヘッドボードを見上げるようにして手に持っていたスマホを置き、向き直った瞬間、天井がものすごい勢いで回り始めた。遊園地にある高速回転のコーヒーカップに乗っているかのような回転速度に、落ち着け落ち着けと目を閉じていたら数十秒で回転は止まった。

ぐるんぐるん

めまいというものをほとんど経験したことのない私は、「これがめまいか?頭が割れるような頭痛とか吐き気はないから、救急車を呼ぶほどじゃないな。でも、尋常ではない回転速度だし、明日、病院に行ったほうがいいのか?」などと思いながら、とにかく寝ようとしたのだけど、どうも落ち着かない。こんな時こそ検索だ!と、再びスマホを手に取った。

以外にもあっさりと答えが。いや、症状がドンピシャなので、多分これだろうという私の判断。・・・よくあるめまいらしい。

良性発作性頭位めまい症
頭の位置を変えたときにぐるぐると回るめまいに襲われる。
原因は、耳の奥にあって平衡感覚を司っている三半規管のリンパ液に、剥がれた耳石(カルシウムでできた小さな石)が落ち、リンパ液の流れを乱してめまいが起こる。60代~70代の女性に多く見られる。・・・着実に加齢の道を行く平均的な私。

https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_619.html


次の日の朝、横向きになって起き上がろうとしたら軽く天井が回転した。
そしてそれ以降、約3か月経つが回転はしていない。

これが車の運転中に起こったらまずいなあ、と思ったのだが、このタイプのめまい症は体を横にした状態から起き上がったり、頭の向きを急に変えた時に起こりやすいそうだ。

リンパ液に落ちた耳石を外に出すことでめまいは治まる。そのためのめまい体操なるものが紹介されていた。といっても大したことではなく、頭をゆっくり動かす体操で解消したり、予防できたりするそうだ。

「どこに耳石が落ちているか病院で確認してもらったうえで、適切な体操を」と書いているサイトもあれば、「2タイプ試してみて、自分に合うほうを」と書いている耳鼻科のHPもある。

私は結局病院には行かず、この頭の向きをゆっくり変える体操を朝と夜、続けてみた。というか、朝のルーティンのヨガの中に含まれている動きなので、いつもより意識してやり続けてみた。

結局、この年齢になると「鍛えるより整える」なのよ。

ちょっと体調が悪いからといって病院へ行ってたらしょっちゅう行かなければならず、時間もお金もかかるし、何より気分が滅入る。

幸い続けているヨガは、簡単だけど体と心を整える動きでできている。
そして続けていると自分の状態をじっくり見るようになるので、これはすぐ病院へ行った方がいいのか?ちょっと様子を見た方がいいのか?ということが感覚でわかってくる。

もちろん見立てが違って深刻な症状が隠れている場合もあるかもしれないけど、それはそれで、自分で判断したことなので納得である。
年齢関係なく、この「自分で自分の状態を感じ取る」という感覚は、人間がもともと備えていた感覚(本能?)だと思うのだけど、医療が進歩し過ぎて医療に頼ろうとするから、残念ながら衰えたのだと思う。

病院を頼り過ぎれば診断が外れたら医者のせいにする。
入院すれば医師に治してもらおうと、自分は何もしない。
病院の診察で「私、風邪だと思うんですけど。」と言ってはいけないが、病気を治すことには協力しなければならない。
手術などの外科的な医療は専門家にお任せするしかないけど、予防やリハビリなど、自分がするべきことは、自分の意識次第なわけだ。

ということで、軽く鍛えつつ、自分の身体と精神は自分で整えるしかないと、改めて思っためまいだった。

⇩ここの説明がわかりやすいです。
めまいが続くようなら他が原因かもしれないから、病院へ行った方が
いいですね。



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