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インド人もびっくり:インド人留学生1人あたり年300万円支援
人工知能などの先端分野で人材を確保するため、文部科学省や東京大学などがインドからの留学生を積極的に獲得する方針を打ち出しました。インドの大学院生300人弱の留学費用を支援するほか、現地でリクルート活動を行い、2028年度までに留学生を倍増させる方針です。理工系に強いインドから人材を受け入れ、日本の研究力や産業競争力の向上につなげる狙いがあるようです。
インド人は不満顔
日本人にとって、この方針は少なからず納得がいかないものです。どうせなら日本人に金を使ってくれよと、誰もが思うはずです。しかし、このニュースを街のインド人にインタビューしたところ、300万円では足りないという反応が返って来たそうです。こんなことを言われたら、一度はのみ込んだ怒りが再びこみ上げてきます。これはもう、非暴力を貫いたガンジーでさえ、思わず助走をつけてぶん殴ろうとするレベルです。
インド人はみんな優秀?
インド人は数学が得意で、IT分野に秀でていると言われています。確かに、Googleを傘下に持つアルファベット、YouTube、そしてIBMなど、世界に名だたるIT企業のCEOにインド人が増えています。では、インド人は誰もが優秀なのでしょうか。優秀なインド人が、畑で自然にポコポコ生えてくるはずがありません。昨今の日本で横行しているキャベツ泥棒のように、畑で育った優秀なインド人を刈り取ることはできないのです。
そもそもインドはIT教育に熱心に力を入れており、IT系の大学が質量ともに充実しています。潰れそうな大学にも私学助成金を投じている日本とは、雲泥の差です。
また、アメリカとの時差もIT産業への追い風となっています。アメリカIT産業の中心地、シリコンバレーがあるカリフォルニア州とインドの時差は12時間。カリフォルニアで仕事を終える18時頃にインドのエンジニアに仕事を任せれば、アメリカが夜の間も作業が進みます。インドが夜になればカリフォルニアのエンジニアたちが稼働するので、24時間体制で作業を進められることになります。
つまり、インドではIT人材を育て、そして活用する環境が整っているのです。そして、優秀な人材はこうした環境で努力を重ねてきた人なのです。
この点を無視した「インド人=優秀」という思い込みは、欧米人が日本に対して抱くフジヤマ!スシ!サムライ!ニンジャ!という印象と同じです。
インド人はどこへ行く
では、こうした環境で育った即戦力の人材は、日本に来てくれるでしょうか。残念ながら来ません。トップ層が行くのはアメリカです。世界のIT産業の中心であり、すでに優秀なインド人たちが成功しているアメリカを目指すのは自然なことです。トップ層から漏れた人材が行くのはその他のIT先進国や英語圏です。
日本に来るのはトップ層からも、次点からも漏れた人材です。言葉が通じないため仕事を見つけるのが難しい、しかも給料が安い、そして円安なので経済力が弱い。それを踏まえて、300万では足りないということです。腹は立ちますが、もっともです。さすがのガンジーも肩を震わせ、振り上げた拳を下ろすしかありません。
インド人に学べ
本当に高度な人材が不可欠ならば、インドに学んで自国の人材を育てることに力を入れるべきです。よそから人材を連れてくることにお金を費やすのではなく、産業の基盤となる人材育成にお金を使う方が長期的に見て有益なのは言うまでもありません。
日本だけ取り残されるとか、競争に負けてしまうとか言う人がいると思いますが、気にする必要はありません。もうとっくに取り残されているし、競争に負けています。そもそも、そんな偉そうな人たちこそが、日本を弱くする環境を作って現状に甘んじてきたはずです。
どうせ負けているなら、ここから這い上がるために長期的な視座に立って人材を育成するべきです。明治維新の動乱の中で、そして戦後の焼け野原で、私たち日本人の偉大な先人が懸命に学んで働き、次の世代に日本の未来を託してきたように。