家族でミニマリズムを実践するコツ5選
わたしたち夫婦は、どちらかと言えばミニマリストだ。
ミニマリストを続けるのは、ひとり暮らしでイージーモード、夫婦ふたりでノーマルモード、子どもがいる場合は難しくハードモードと言われる。
わたしたちに子どもはいないものの、ミニマリストをゆるく続けられている。
そこで、家族の協力を得ながらどう継続しているのか、コツをご紹介する。
1) 目的を共有する
そもそも、どうしてミニマリストを目指すのか。家族と目的を共有することが、大切だ。
わたしたちは、「35㎡の小さな家でも快適に暮らせるように」とミニマリストを目指すことにした。
家が狭いのなら、もっと広いところに引っ越せばいいかもしれない。しかし、広さを除けば最高だからだ。
都内でありながら自然豊かな物件で、窓からは木々が見え、敷地内に小さな庭がある。家にいながら、四季を感じられる。
最寄駅まで徒歩10分と比較的近く、新宿や渋谷といったターミナル駅へのアクセスもいい。
「モノさえ減れば、快適に過ごせるかもしれない」と思い、少しずつ手放していった。
結果、35㎡の家で快適に暮らしている。
2) 各自の収納スペースをつくる
我が家は1LDKなので、自分の部屋がない。
だからエリアごと、個人の収納スペースが決まっている。具体的には、下駄箱、洗面所、本棚などだ。
クローゼットがない物件なので、服は各自の収納ケースに閉まっている。
逆に実家は、収納場所が決まっていない。だから、モノが溢れかえっている。
特に洗面所は無法地帯で、誰のストックなのか、誰が使っているモノなのか、よく分からない。
そこで夫とのふたり暮らしでは、会社のロッカーのように、各々の収納スペースを決めている。
ちなみにストック類は、共用品は共用スペース。個人で消費するものは、なるべく個人の収納スペースにしまっている。
3) 相手のモノに口出ししない
同じミニマリズムでも、大切なモノは違う。
典型的な例は、仕事や趣味の道具だ。
わたしの場合はデザイナーということもあり、画材や収集したチラシ、パッケージの空箱などが該当する。保管にかなりのスペースをとっている。
でも、これに対して夫から「減らして」と言われたことは、一度もない。むしろ仕事を応援してくれていて、「本棚のここ使っていいよ」とスペースを貸してくれる。
逆に夫は、キャンプとコーヒーが趣味だ。キャンプ道具の収納に、靴箱の4分の1ほどスペースをとっている。しかし、靴や工具など、靴箱に入れたいモノもきちんと収まっているので気にならない。
コーヒー道具も決まった収納スペースに仕舞えるよう、工夫している。
「これ捨てたら?」は、禁句だ。価値観は、人それぞれ。
自分にとって要らないモノが、相手にとって大切なモノかもしれない。
ミニマリズムを極めすぎて、自分の価値観を相手に押し付けるのは違う。
お互いを尊重しながら暮らすことが、なによりも大切だ。
4) 共用スペースのモノは相談する
共用スペースに新しくモノを置きたい時は、かならず家族に相談する。
そして、なぜそこに置きたいのか、理由も踏まえてミニプレゼンする。
最近の場合だと、わたしのメイクポーチを洗面所の共有スペースに置いてもいいか、ミニプレゼンした。
作業用デスクでメイクをしていたが、身支度の動線が悪い。だから、洗面所でお化粧をしたい。しかし、洗面所にある自分の収納スペースはコンタクト用品が多く、どう工夫しても収まらない。
メイク道具を半分にまで減らしたが、それでもスペースに収まらない。だから、共用スペースに置かせてほしいといった具合だ。
無断で置くことを許容すると、どんどんモノが増えていく。結果、雑多な状態になり、ストレスがたまる。
どんなに些細なことでも、相談する。
ただし、自分の収納スペースに収まる場合は、基本的に相談しない。メリハリが大事だ。
5) 成功体験を一緒に喜ぶ
モノを手放して、家がスッキリとしたら、一緒に喜ぶ。
ある日、夫から「トイレブラシを手放してもいい?」と相談された。
トイレ掃除をする夫にとって、ブラシはストレスだったようだ。
「掃除はどうするの?」と聞くと、「手袋して、トイレクイックルでこするから大丈夫」と言うのだ。
それよりも、排泄物が付着しているであろうトイレブラシを、置きっぱなしにしている方がストレスだそうだ。
結果、トイレブラシを手放した。
トイレの床には、モノが一切ない。確かに快適だ。
ふたりで「スッキリした!」「床が広い!」と喜んだ。
小さな成功体験を一緒に積み重ねていくと、ポジティブになれる。しかも家が広くなり、お互い気持ちよく過ごせる。
自分だけではなく、相手にも喜んでもらえるとなると、前向きに手放せる。
まとめ
ここまで散々コツを書いてきたが、大切なのはお互いの価値観を尊重することだと思う。
自分がミニマリストを目指していても、相手はそうとは限らない。だからといって、「片付けて」と自分の価値観を一方的に押し付けてはいけない。
相手もミニマリズムに共感するのなら、一緒に切磋琢磨すればいい。そうでないなら、自分のモノだけ減らせばいい。
色々な家族のあり方があっていいと思う。
家族みんなが安心して家で過ごせて、リラックスできることが一番だ。
みなさんは、どんな家で暮らしたいですか?