高校生にとって「消滅可能性自治体」は自分ごと
昨日は釜石高校で授業をしてきた。
地域科学探究のひとコマで、
「『問いを立てる』ワークショップ」
1年生の授業だった。
まずはアイスブレイクとして、
「釜石高校に#(ハッシュタグ)をつけてみよう」
入学したばかりでまだまだ自分の学校化してないかもしれない。
じっと観察してみる。じっと考えてみる。
ぱっと思い浮かべてみる。
それに#をつけて、みんなとシェアしてみる。
シェアするときには、対話を。
という#がでてきた。
つぎは、「居心地のよい学校とは?」をブレーンストーミング。
ブレストのルールを説明。
①否定しない
②質より量
③みんなが発言する
④突飛な意見は大歓迎
ブレストのあと、でてきたものを整理して、シェアした。
「問い」と「対話」の定義
ここで、「問い」の定義、してみた。
ちょっとムズカシイから、
「問い」とは、対話を通じて考えたり答え組み立てていくテーマ
と置いてみた。
じゃあ、「対話」ってナニ? ってことになる。
会話と議論と対話、についてレクチャー。
会話
会話(チャット)は、AさんとBさんのおしゃべり。
LINEのチャットと同じで、なにか結論みたいなものを求めているわけではない。
議論
議論(ディスカッション)は、AであるかBであるか、どっちかを選択する。
または、AさんとBさんが意見を戦わせる。
その結果、AさんがBさんの意見に従う選択をする。
対話
対話(ダイアログ)は、Aもいいけど、Bもいい。
場合によっては、Cという選択肢が増えることもある。
対話は、否定はしない。
相手の意見を尊重するし、受け止める。
そのうえで、自分の意見を被せたり、別立てしたりする。
「そうだね、あなたがいっていることもいいと思う。
けど、わたしはこう思う」
と。
多様性を認める、ともいえる。
「問い」の答えは
「問い」の答えは、ひとつとは限らない。
たくさんあるかもしれない。
いくつかあるかもしれない。
ないかもしれない。
だから、「問い」はモヤモヤする。
そのモヤモヤに耐えないといけない。
モヤモヤに耐えることは、オトナになることでもある。
最後に、「消滅可能性自治体」
消滅可能性自治体とは、2050年までに
・今後も自治体間の人口移動が続く
と仮定した場合に、
・20〜39歳の女性が50%以上減る
と予測できる自治体のこと。
釜石市は61.8%。
いまの女性の半分以下。
「これはあなたたちに向けた『問い』ですよ」
で、ワークショップを閉じた。