広告のない世界
海外に住み始めて1年半が経った。
生まれ育ったのは東京のかなり都心の方だったので、物も食べ物も、遊びに行く場所も、何でも全て揃っていた。
今住んでいるのは海外の都市ではあるけれど、東京とは比にならないくらい落ち着いていて、
私からしたら何も無い。(これはポジティブな話に繋がる話です)
東京に住んでいた頃は、毎週末どこかに買い物( 洋服、雑貨、美容系のケア )に行ったり、カフェに行ったりランチ、ディナー。仕事に繋がる趣味の延長のワークショップに行ったり。
仕事終わりには友達とおしゃれな居酒屋に行ってみたり。長期休みは海外旅行。短期休みは国内旅行。( 王道すぎる笑 )
実家暮らしだった学生時代はシーズンごとにディズニーランドに行ったり、ホテルビュッフェに行ったりと思い返すとと、かなり散財しまくっていた。
何もしていない時間がもったいないと思って焦っていた。( 病気か笑 )
そして働き出して数年したら、同級生がどんどん昇進したり結婚したり子供が産まれたりして、また違う何かに追われていた気がする。
自分はまずは何を優先したらいいのかわか らず、
とりあえず全てやっていた。
焦らされる広告にまんまとハマり、SNSでの近況アピールや承認欲求解消に自分も参加していた。
今住んでいる場所にはとにかく広告がない。
そして、外にいても目移りするお店の選択肢が少ないので、休みに1日中家にいることもある。
友達もSNSにあまり投稿しない人ばかり、投稿するのは社会派な戦争反対や、地球環境対して、自分達が今すぐできることや、気付きを与えるタイプの人が多い気がする。
意思が強く、自分の人生を真っ直ぐに貫いている様に見える。
周りの人は30歳で学生だったり、 14歳で結婚してる人がいたり、年齢も国籍もキャリアもバックグラウンドも何もかもバランバランでみんな違ってとても良い。
そして私のお友達は、休みの日や空いている時間を家で過ごす為の本がズラリと並んでいるお家が多い。
人が集める本は、その人の好きなものがかなり溢れ出るものだと思う。
本の内容を私にとても楽しそうに紹介してくれる。
そんなアウトドアで散財まみれの私も、
本を読むようになった。
なぜなら広告に惑わされず、自分の好きなものが明確になり、興味のある本に出会えるようになったから。
あとは、お散歩して夕飯の買い出したり、
友達と料理を作ってホームパーティーをしたり、
おうちカフェ用に美味しいものを作るなどなど。
最高に充実している。
今の暮らしを始めてから、
急に人生に急ブレーキがかかった感じがする。
と同時に、散財する欲が消えた。
魔法がとけたような感覚。
謎に落ち着いた。
今まで散財していたつもりはなく、ただただ広告に溢れた楽しいと思うことをしていたが、それが散財だった。