【本紹介】幸福=脳内物質という考え方
昨日ワクチン接種1回目で今日は家でだらだらモードです。近所の花屋の店頭が向日葵とか黄色系→赤系が増えていてもう秋だなって思いました。
今日は少し前から気になっていた「THE THREE HAPINESS 精神科医が見つけた 3つの幸福 最新科学から最高の人生をつくる方法」を読みました。
▼スピリチュアルな本ではなかった
本の装丁はスタイリッシュな感じだけど"The Three Hapiness"だけ日本語訳すると「3つの幸せ」ってめっちゃスピリチュアルな本。笑
精神科医をしている著者が、脳内物質や身体のシステムの観点から、幸せな人はどういう状態なのか?幸せを感じるためにはどのような生活習慣や考え方が望ましいのかを解説しています。
元から大事な場所を太字・アンダーライン引いてあるタイプの本はあんまり好きじゃないのと、要所要所に著者の自慢が入ってくる感じはちょっと苦手でしたが笑、この著者の他の作品みたら「アウトプット大全」「ストレスフリー超大全」も書いている方でした。超売れっ子…!
こういうご時世で体調崩す人も増えたから、健康テーマの本なんかも売れるんだろうなとぼんやり考えてしまいますね。
なるほどなーと思うところも多かったので備忘録として残します。
▼読書メモ
▼本の構成(目次)
はじめに 「幸せ」とは何か?
第1章 幸福とは、「脳内物質」だった!
第2章 「3つの幸福」のイメージを固める
第3章 幸せの「4つの性質」を知っておく
第4章 セロトニン的幸福を手に入れる7つの方法
第5章 オキシトシン的幸福を手に入れる7つの方法
第6章 ドーパミン的幸福を手に入れる7つの方法
第7章 人生が変わる「お金」「遊び」「食」の習慣
最後に 幸福なあなた、幸福な世の中
▼幸せをつくる3つの脳内物質とは
脳内物質というと「アドレナリン出てる」くらいしか日常会話に登場しないけど、ここでは幸せを作る主要な脳内物質として「セロトニン」「オキシントン」「ドーパミン」の3つが登場します。
読んでいてなるほどなと思ったのは、私たちが思い描きやすい幸せは「ドーパミン」が発生するタイプのもの。成功、お金、出世、地位、名声のようなもので、だんだんありがたみを感じなくなったり、なくなると急に不安になり酒など何かに依存してしまう中毒性の高いもの。
心身ともに健康な時に発生するのは「セロトニン」。家族・友人・恋人と過ごした時の安らぎ「オキシントン」。
この2つはお金や出世(ドーパミン)と違って減らないタイプの幸せなので、土台として構築することが大切。
バリバリ働いている人が突然うつ病になるのは、ドーパミン的な幸せを追い求めて追い込んだ結果、健康・人との繋がりがおろそかになって土台を崩すから。というのはなるほどなと感じました。
▼リーマン→震災→コロナ禍で脅かされてきた幸せ
この本で面白かったのは、私たちはこの15年でこの3つの幸せ物質の大切さに気付かされてきたはずだという指摘。
■リーマンショック→ドーパミン的幸福の危機(お金・生活の安定・成長)
■東日本大震災→オキシントン的幸福の危機(家族・友人と会えない)
■コロナ→セロトニン的幸福の危機(家から出ない、リフレッシュできない)
こんな風に私たちにとって幸せを考えさせられる機会は今までにもあったけど、今回のコロナ禍は一番の土台セロトニン的な幸せが脅かされているからこそ私たちは今まで以上に心身の健康や幸せを考えるようになったという考えは面白い視点だなと思いました。
▼セロトニン→オキシントン→ドーパミンの順番で幸せを感じる生活習慣を作る
ポイントとしては、①まずは心身の健康(セロトニン)→②人とのコミュニケーション(オキシントン)→➂成功や達成(ドーパミン)が幸せを感じるための優先順位ということ。
いきなりドーパミン的幸福を求めるとつい無茶として壊れてしまうリスクがあるので、土台を作ることから考えるのが大事というのがこの本の最大の主張です。
そんな幸せを作るためのTODOも色々書いてありますが結構普通でした。「運動」「人との会話」「お金を有意義なことに使う」、要は健康的で充実した生活を送ろうという内容です。笑
この手の本は最近マインドフルネスって言いがちだなと思ってますが、この本でも出てきます。メリハリをつけるためにちゃんとOFFの時間を確保することは大切なのかもしれません。今度は禅の本も読んでみようかな。
▼ささやかなポジティブを言語化する
TODOの中で「ポジティブ3行日記(独り言でも可)」「人に親切にできたことを書く」など、よかったことをアウトプットするよう書かれてます。
メンタル面が弱っている方ほど、目の前の小さな幸せに気付けなかったり、嫌なことばかり思い出してしまう傾向があるため、どんなに些細なことでも良かったことや自尊感情を高めたエピソードはアウトプットするのが良いそうです。
テレワークも増えて、人から褒められたりフィードバックされる機会が減りがちなので、自分で自分を褒めたり、良いことへの気付きを自覚する機会を意識的に設けることは必要なんだろうなと思いました。
実用書だと思って読むとずれると思いますが、脳科学とか興味ある人には面白い本だと思いました。
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