もしも恋に落ちても
今まで私は誰とも結婚しない、恋をしないと心に決めていた。
人と関わることが怖く、恋愛とは無縁な人生を送ってきた。近年、ロマンス詐欺だの色恋を商売道具にしている人の逮捕だのをメディアで目にする機会が多かったから余計に恋愛に臆病になっている。
恋愛映画なんて観たくもない。あんなのお年頃の男女が好きだ嫌いだ好きだ嫌いだ言ってライバル登場、最終的にはハッピーエンド。最終的に2人は結ばれるとわかっているのにその過程を関係のない赤の他人に見せつける。
非常に不愉快だ。
とある有名な歌手が「もう恋なんてしない」と世間に向けて歌っていたが私は「絶対に恋なんてしない」と宇宙まで届くように叫ぶ。
しかし、そんなひねくれた私の考えはある映画によって変わることになった。
昨日観た「ベルサイユのばら」という映画だ。
(ネタバレがあります知りたくない方はブラウザバックお願いします🙇💦)
オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは女性として生まれたが男性として育てられ、マリー・アントワネットの護衛、フランスのために奔走する。
幼い頃から1番近くにいた存在であるアンドレ。
オスカルは今まできょうだいのような存在であると考えていたが、ある事件をきっかけにアンドレのことを好きだと気づく。
そして2人は夫婦として1夜を過ごす。
アンドレと結ばれた次の日、オスカルは言った。
人は誰もが自由であり、心だけではなく髪の毛1本、指先1本も自分自身だけのものだと。
感銘を受けた。
アンドレを夫として受け入れたということは、オスカルは妻になったということ。
結婚や恋は「誰かのものになる」という共通認識のような考えがあったが、そうではない。
私の理想はこれだ。
双子座のカストルとポルックスのようにいつも隣にいて、切り離せない存在。
2人はお互いを尊重し合って束縛ではない、とても強い絆で結ばれている。
そんな恋がしたい。
ここで書いていて思ったがこれは恋ではなく愛なのでは。
愛だ。
もしも将来自分に家族、友達以外の好きな人ができてもこのことを忘れずにいたい。
自分は一生涯自分だけのものだ。