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【後編】2024年個人的BEST30曲
これまで前編、中編とレビューをしてきたが、誰に頼まれた訳でもないのに何故こんなにだらだらと長文を垂れ流しているのか、自分でもよくわからなくなってきていた。合計で2万字近くの文章を書くのは大学の卒論以来だ。
先日、友達と呑んだ時に最近noteで曲のレビューを書き始めたんだと話したら趣味に没頭しているということは精神的な余裕ができていたのではと言われた。
確かに仕事やプライベートで緊張が続いている状態では音楽に限らず映画や本や漫画のレビューをこんな形でちゃんと書こうとは思えなかった。でも今は書きたいという気持ちに素直になっている。恐らく以前よりは精神的にゆとりを持てているということだろう。
という謎の自分語りはさておき、今回の後編で最後になるのでお暇でしたら読んでいってください。前編、中編を読んでない方はそちらもどうぞ。
よろしくお願いします。
【ルール】
・1アーティスト1曲とする
・2023年以前の曲でも収録されているアルバムが2024年なら選曲してもOK
21 『行間 feat. 中村佳穂』- 和久井沙良
前々から好きなODD Foot WorksのPecoriが客演してる曲『Vernal』をたまたま見つけ、その曲も良かったんだが、その流れでアルバムを聴いたら度肝を抜かれた。それまで和久井紗良のことを全く知らなかったが、ピアノについて全く造詣がない筆者でも「なんか凄いぞ」ということだけはわかる。
中村佳穂についてこれまでは『きっとね!』が有名だということぐらいしか知らなかったが、この曲を聴いてからは新曲が出たら必ずチェックしようと思った。天才というチープな褒め言葉はあまり使いたくないがそれ以外の言葉がパッと出てこない。
音楽は淀みない 長い長い川みたい
読めば燃える手紙 生まれたての出会い
なんでもHIPHOP脳で考えるのは良くないと思っていても韻を見つけると耳が心地良い。なんとなくだが中村佳穂からはラッパー的な成分を感じる。
「読めば燃える手紙」がすぐに消費されることの比喩として美しい。
ステージは閃き no more chace
から後はピアノも歌もかなり高度なことになってくる。
和久井紗良と中村佳穂がスタジオの中にいてお互い目配せしながら即興でセッションしてるようなイメージが頭に浮かぶ。天才達がピアノと歌で戯れあっているような感じ。
歌詞の内容は音楽の流行り廃りの中で自分はどういうスタンスでいるのかの決意表明として受け取った。
けど、諦めない 熱いfeeling
泣いてしまう時も 今日のこの曲も
今の糧となり とめどなく溢れる
いつかどっかの 光になるだろう
厳しい状況でも誠実で諦めない根性座った天才って最強じゃないかと思う一方で時代の大きな流れに抗いきれない虚しさも感じられる。
それは歌詞の内容もそうだし、ピアノの音からも感情の起伏を感じる。
とにかく曲の展開が凄くてなかなか味わえない音楽体験だと思うので気になった人は是非。
22 『SUNNY』 - ayutthaya
伊集院光のラジオをradikoで聴きながら年末の大掃除をしていた時に耳にスッと入ってきたのがこの曲。
年末だったので大体30曲は選び終えていたがこの曲をどうしても入れたくなり、散々悩んで食い込ませた。
ayutthayaはラジオで聴くまで1ミリも知らなかった。
Gt.Voの太田 美音と、右田 眞の男女2名構成で過去にはveltpunchのアラカワシもメンバーだったとのこと。
この曲についてボーカルの太田は「歌詞は最近発掘された幼少期の頃の大量の写真を見ておばあちゃんに会いたくなりながら書きました。」と語っている。
確かに明るい曲調だか寂しさを感じる。
気づいたら君がいない世界はもう
生きていけそうにないんだ
どうにでもなれなんて思ってないが
バカ言うなって怒られてみたい
だから君から会いに来て
夢でいいから迎えに来て
筆者も3年前に祖父を亡くした。
丁度、コロナ禍で葬式に参列出来ず、なかなか祖父が亡くなった実感が湧かなかった。
最近になって墓参りに行けるようになりやっと寂しさを感じるようになってきた。
今年のお盆に帰省する時はこれを聴きながら車で帰ってみたい。
ペーパーだけど…
23 『メンタルワープ』- Charisma.com
Charisma.comが活動休止後、ソロプロジェクトになって再出発してからもう6年経つのか、早いな。
デビュー当時は社会に対する不満をぶち撒けて毒舌ラップで世相を斬る!みたいなイメージだったがこの曲は鋭さよりも優しさを感じる。
メンタルワープという言葉のニュアンスがめちゃくちゃ丁度良くて好き。「現実逃避」という言葉からネガティブ要素を引いてポップさを足した感じで罪悪感がない。
同じアルバムに入っている『アラフォーマジック』もそういう意味でワードセンスが光っていると思う。
あと全く関係ないが、この曲を聴くと何故か電気グルーヴの『虹』とスーパーカーの『YUMEGIWA LAST BOY』と思い出す。
こういう時に昔から色々な音楽を聴いていて良かったと思う。記憶の引き出しがスッと開いて「ほーれ、似たようなこの曲もお前好きだったろ?」と思い出させてくれる感じ。
いや、おまえ誰だよ。
24 『IYKYK』 - XG
やれ昔は良かったとか、やれ最近の曲はあれのパクリだとか、拗らせて流行りの曲を聴かない逆張り老害に片足突っ込んでる筆者だが、そんなくだらない思想を真正面からぶん殴ってくれたのがこの曲だ。
イントロが流れた瞬間に「あ!m-floのサンプリングだ!」と気づき、もう一回頭から聴きなおした。
20歳そこそこの若い女の子達がm-floの『prism』をサンプリングするなんて!ひぃ!恐ろしい娘達!
ラップも歌もダンスも上手くてビジュアル良くて往年の名曲をサンプリングしておっさんの心まで鷲掴みにするなんて、もう殺しにきてるとしか思えない。
MVの中ではMAYAのパートで宇多田ヒカルの『automatic』っぽい動きがあったりさ。もうね…
![](https://assets.st-note.com/img/1738421100-im609ldraV4ONhfoXGnyRIMz.png?width=1200)
今後も注目して聴かせていただきます。(正座)
25 『ドッペルゲンガー』 - 結束バンド
友人に『ぼっち・ざ・ろっく』の漫画を薦められたのは何年前のことだっただろうか。この手の漫画、アニメに食指が動かないことに定評がある筆者は、へぇーそういうのがあるんだー くらいにしか思ってなかった。
しかしその後、アニメが流行りだし、どうやら曲も良いらしいぞと噂を聞き、やっとこさプレイリストにこの曲を入れ再生したところ…
あ、普通に良いな。これ好きなやつだ。
音楽的に何がどう好きなのか語彙力がないので上手く説明できないが、中高生の頃にASIAN KUNG-FU GENERATIONを一般教養として聴き、大学以降はthe band apartを好んで聴いていた筆者にとってこの曲は何故だか耳によく馴染んだ。
歌詞に関して、主人公のぼっちの性格の二面性について歌っていて前半と後半で内容が対照的になっているのが良い。
ドッペルゲンガーは言った
君は僕で僕は君なんだ ねえ変わってあげる
ほら息を吸って吐いて それだけで十分だよ
怖がる心捨てていいんだよ
僕が君を救ってあげる
↓ 後半
ドッペルゲンガーは言った
僕は君で君は僕なんだ いいよ 怯えてても
でも息を吸って吐いて
それだけでは生きていけないだろう
なら重なり合おう
君が泣いて 僕が笑おう
流行っているコンテンツにはそれなりの理由があると思い知った。実際にそうかは知らないが、しっかりロックが好きな同世代くらいの製作陣なんだろうというのが伝わる。
食わず嫌いな筆者にこの曲を紹介してくれた友人には感謝しかない。
26 『my own rules』 - CHAPAH
気付いたらよく聴く曲の上位にランクインしていた曲(3回目)
トラックがお洒落でかっこいい。プロデュースはMAHBIEというビートメイカーらしく、光の速さでApple musicのお気に入りに登録した。
2024年のCHAPAHは他にも『Reel Reel』『ivory』『kg2』など良い曲が多かったが、悩んで結局この『my own rules』を選んだ。
決め手となったのは「長瀬智也がかっけぇ」というリリックだ。
わかる。長瀬智也はかっけーよな。
昔のS.L.A.C.K.っぽい声質と気怠い感じのフロウが2000年代後半くらいのアングラHIPHOPの雰囲気を感じる。
なんとなく好き嫌いが分かれるタイプのラッパーじゃないかと思う。クセは強いが何故かリリックの内容はスッと入ってくるんだよな。不思議。
27 『言いたいよエゴ』 - illiomote
2023年に『ヤケド』で初めて知り、継続してハマっているilliomote。2024年も良い曲が多くて特にこの『言いたいよエゴ』はよく聴いた。
歌詞の内容的にはちょっと面倒くさい女の子が自分の素直じゃない性格を自覚した上でそれでもエゴが言いたいというもの。
歩きたくない
人混みの中は疲れちゃうから
かわいいも好きも言われたいけど
そんなに単純じゃない
嘘じゃないこと証明して 軽々しく言わないで
素直を受け取れなくても許してよ
こんなわたしでごめん
うわーめんどくさー
でも精神的にぐらぐらしてる時の気持ちってそうだよな、と少し共感するところもある。
本音を我慢して隠して生きていくのは上っ面な人間関係であればできるだろうけど、親友や恋人に対してはいつか綻びが出てしまうものだと思っている。
フィクションじゃないから 人生は一度きり
言いたいよエゴ
エゴを互いに言い合えるような関係性ができるといいねぇ。
知らんけど。
28 『踊るように生きて』 - Cocco
生きていくって案外無様でね
もう歌い出しから名曲の予感。
Coccoについて、昔は好きだったが今では気が向いたら聴くぐらいの存在で、この曲も特別期待して聴いたわけではなく、おー新曲出してんだーくらいのノリで再生ボタンを押した。
この曲が収録されているアルバム『ビアトリス』が出たのが2024年の2月で、多分2番目に早くこのBEST30に選んだ。因みに最初は前編で紹介したJJJの『Kids Return』だ。
ひとつふたつ ほどけていく
両手で抱いても こぼれ落ちてくの
それでいいの そうしてほしいの
どうせちがう歌だから
あなたが聞きたい答えじゃないから
それでいいの それがいいの
そうしてあげるの
無力さを感じて何かを諦めている様な歌詞だが、なぜか悲壮感はそれほど感じない。寧ろそれこそが人生だと言わんばかりの開き直りを感じる。
踊るように生きて
映画『ダンサーインザダーク』のビョークのイメージが頭に浮かんでは消える…
![](https://assets.st-note.com/img/1738422790-aO94rGIz6tRmSAvFfWyYPqCE.jpg)
まずい…
そっちの方向に想像を膨らませると精神衛生上良くない気がするのでこれ以上はやめとこう。
えー シンプルにとても良い曲です。
29 『オトノケ- Otonoke』 - Creepy Nuts
今回のBEST30で一番最後にランクインしたのがこの曲。
今更この曲の何が凄いかはもう誰かがしっかり解説しているだろうから細かいことをそこまで言うつもりはない。
個人的にありがたかったのが2024年のCreepy Nutsがジャージークラブというジャンルを教えてくれたこと。当然、Creepy Nutsに限った話ではなく近年流行っているジャンル、というかドラムパターンだが筆者は恥ずかしながらジャージークラブのジャの字も知らなかった。
詳しくはここらへんの記事が分かりやすかったので引用させてもらう。
『ビリケン』や『Bling-Bang-Bang-Born』や『二度寝』でも軸になっているこのジャージークラブの最新版がこの『オトノケ』だ。
まあR指定のラップが上手いことこの上ない。
あとサンプリングに映画のネタが多いのは個人的に好感度が高い。
貞ちゃん→『リング』
伽耶ちゃん→『呪怨』
chainsaw massacre →『悪魔のいけにえ』
シャマラン → ホラー映画監督のM・ナイト・シャマラン
それ以外にジャンプ漫画のネタもいっぱいあるそうだが触れるとキリがないので以下略。
とにかく流行り過ぎてて天邪鬼な筆者としては入れるのに迷ったが、最終的には「逆に無視するのはダサい!」という結論が出てランクインとなった。
Creepy Nutsはどこまで高みにいくのか…
DJ松永がDMCで優勝した後、ロンドンでエドシーランを探そうとか言ってふざけてたのが懐かしい。
30 『明暗』 - ACE COOL
学生時代にテストは簡単な問題から先に取り掛かって難しい問題は後回しにしなさいと習った。この曲を最後にもってきたのは完全にそういうことだ。
レビューを書いては消し、書いては消しの繰り返しで途中から何故こんなに難しい曲を選んでしまったのかと思うくらいだった。ただ、その書いては消す作業が図らずもACE COOLがこのアルバムを生み出した苦労とリンクしたような気持ちになった。作業量としてはACE COOLの1万分の1くらいだろうけど。
ラッパーのACE COOLは広島県呉市出身の32歳。高校卒業後は地元の鉄工所に就職し、仕事の傍ら楽曲制作や広島市内を拠点にライブ活動を開始する。2013年に活動拠点を東京に移し、これまでEPを2枚、アルバムを1枚出している。
この曲は2ndアルバム『明暗』の表題曲で、アルバムを締めくくる最後の曲だ。この曲は単体では成立おらず、その前の11曲を聴いてからでないとACE COOLの本意をくみ取れないと筆者は思う。
さらに言うと1stアルバムの『GUNJO』を聴いてからの方がより理解が増すと思う。彼の幼少期から上京後の下積み時代を綴った自伝的な内容のアルバムなので時間と心に余裕がある人は是非。
なるべく「この曲はこう聴くべし」的なことは書かないつもりだったがこの曲に関してはなかなかそうもいかなかった。なぜなら前述したとおりこの曲は単体では成立していないと感じたからだ。アルバム全体を一つの作品としている為、現代音楽の流行りの価値観とは全く逆のアプローチをしていると言える。
そもそも現代の音楽の聴き方としてアルバムを上から下まで通して聴くことや、曲と曲のつながりを意識して聴くといった価値観が減ってきていて、短時間で如何にインパクトを残して飽きさせないか(スキップさせないか)が重要視されている。曲のイントロが昔に比べ短くなっているのもそういうことだ。詳細は長くなるので興味がある人は下の記事を読んでみてほしい。
『明暗』の前の11曲について少し触れておく。
1『原因』
2『競争』
3『羨望/嫉妬』
4『自尊心』
5『虚飾』
6『自己没頭』
7『興味』
8『中庸』
9『努力と諦め』
10『虚無主義』
11『愛情』
どの曲も筆者は作業用BGMとしては聴けなかった。風呂の湯船に浸かり、iPhoneを防水ケースに入れ、歌詞を見ながら最初の『原因』を再生してから最後まで44分間ノンストップで聴いてしまった。すっかり茹で蛸状態だ。
5曲目の『虚飾』ではナルシシズムや虚栄心を捨て去り克服することをラップしている。
人に本棚を見せびらかしたりしない
言葉の為の言葉を吐いたりしない
Flexしたりポエムとかツイートしない
すべて小節にある
ハイブランドはその穴を埋められないよ
自分の内にあるものを育てていく
大事なのはどう思われたいかよりどうありたいか
かと思えば次の 6曲目の『自己没頭』は直接的にネガティブな内容で、その日の精神状態によっては聴いていられない。
本当に自分が嫌い 自分を好きになれない
人と上手く話せない その上取り柄がない
何も上手くいかない 何も成し遂げてない
すべての事くだらない 自分には期待しない
7曲目の『中庸』では文字通り考え方や行動などが一つの立場に偏らず、中正であることをラップしているが、そこでも疑問は晴れない。
無い正解 けれど限りなく
それに近い場所ならあるかもしれない
電車の中 行かない 我先に
相手の話題すぐに遮らない
一つのこと 断定しない
そう 自分の意見信じすぎない
逆もしかり 責めすぎない自分
できるならなりたくない卑屈
てかでも この中庸それ自体
正しいかなんてわからない
こいつを極めた先に残っているのか
人間らしさ
てかそもそも人間らしさって何だ
素直に喜べたり 怒りに従順とか
欲望のまま 生きている事なのか
ここまで自分に向き合い、思考の旅の過程を曝け出すことはかなり心理的負荷がかかる作業だろう。身を削り過ぎていて心配になるレベルだ。自分の中のリアルな感情しかラップしない一人MSC状態。thugっぽさはゼロだけど。
前置きが大分長くなってしまったが、この曲を理解する上で必要だと思ったのでご勘弁を。
最後の12曲目の『明暗』では7分14秒でそれまでの11曲を総括し、アルバム全体の軸になっている「幸福とは何か」という哲学的な問いに答えようとしている。
久々に実家で食卓を囲んでいる時
やばい曲を作っている時
早朝に鳥の囀りを聴いている時
夕方コンビニに向かっている時
ふと沸き起こる何とも言えぬこの幸福感
胸ん中満たされ
過去や未来とかではなく 今だけ
長いこと考えを巡らせた幸せが目の前に現れ
そう道端の石に躓いては
その拍子に真理を悟った人みたく
一つの答え 頭に浮かんできた
「幸福とは望まないこと」なんじゃないか?
「幸福とは望まないこと」
筆者もこれには共感するところがある。
望むから裏切られ、望むから虚勢を張り、望むから誰かを傷つける。ならば多くを望まずに今の現状に満足する。感謝する。足るを知る。それこそが幸福なのではと思うことはこれまで何度かあった。
だが、これで思考の旅は終わらない。
その幸福てもの考えずただ生きていく
この音楽に誠実に打ち込んでいく
雑念てのすべてを打ち消していく
だが胸の奥から聞こえてくる
俺も本当はこいつで売れたい
あの武道館やドームに立ってみたい
皆に尊敬される人間になってみたい
そういった部分を失うと 何故か
俺が俺ではないような気がしてくる
だから絶えず欲する自分とひたすら向き合っていく
理性と本能をまた共存させていく
答えはいつも極端なものじゃない
そう昨日と今日 帰路につく時も
そう 白の裏に黒 孕むいつも
ただ自問している息続く限りは
夜を超えまた迎えている朝
「理性と本能をまた共存させていく」「答えはいつも極端なものじゃない」とあるが明らかに7曲目の『中庸』とは違う境地に達していると思う。
結局、死ぬまで問い続けていくということなのだろうと筆者は受け取った。
ここで中編で紹介した『素晴らしき世界 (feat. Kuro) 』 - SIGEMARUを思い出した。この曲も哲学的な内容だったが今回のBEST30に入れるきっかけとなったリリックが「足るを知ったかぶんじゃない」だった。なぜこのリリックが筆者に刺さったのか、その理由が全く関係のないこの曲で理解できたのはとても豊かな音楽体験だったと思う。
最後に、この記事を公開する4日前に奇跡的なタイミングで『明暗』のMVがYoutubeで公開された。
アルバムがリリースされたのは去年の5月だというのに…
結果的にこの曲のレビューを最後にしてよかった。
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あとがき
この年間BEST30をやり始めたのは関ジャムというテレビ番組で音楽業界人が選ぶ年間BESTの企画を真似てやってみたくなったのがきっかけだったと思う。
過去に2000年以降のJPOPのBEST20を出し合って友人たちとZOOM飲み会をやったことがあった。今思うと「なんでその曲?」というのが入っている。結局こういう企画というか遊びはその時のテンションで全然変化すると思っていて、今回の2024年のBEST30も暫くしたらなんじゃこりゃーってなっているのかもしれない。
2024年は年始から年間BESTを選ぶぞ!と気合を入れてプレイリストを作っていたので折角だからちゃんとレビューを書こうと思っていた。年末に書き始めて、あれ?これ全然終わりが見えないぞと焦りはじめ、気づいたら2025年の2月という…
そのせいで1月に出た新曲たちを全くチェックしていないのでこれから追っかけることにしている。次回はもうちょっと計画的にやっていこうと思っているが、どうせだらだら長くなるんだろうな。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回があったらまたよろしくお願いします。