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小説「芙美湖葬送」仮目次&執筆資料
以下は小説「芙美湖葬送」の構想・構成・テーマ・展開・物語・登場人物・当時の社会背景・などの書き置きメモす。小説掲載に並行して事前公表します。参考までに。
テーマ
①妻の死を語ることで医療を語る。
②妻の病を語ることで生と死を語る。
③妻の死を語ることで戦争、社会、不幸、格差を語る。
④妻の死を語ることで人生を語る。
⑤妻の死を語ることで未来を語る。
①戦争がなかったら空襲も疎開もなかった。疎開
小説「芙美湖葬送」・順不同版
あれから60余年が過ぎた
街も人も風景も変わった。私も八十六歳になった。幾つかの大病を抱えている。あと十年は生きたいと思うけど、そうはいかないだろう。人も街も風景も変わった。若者は長身になった。女性の活躍は目覚ましい。でも喋っているのは日本語じゃない。何処の言葉だと聞かれても困る。
意味は通じる。でもこころが伝わらない。
全く別な国になった。異郷である。その異郷で死ぬ。だから死後にこだわらない
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香月康夫的巨岩:立花隆
今朝、立花隆の再放送を見た。タイトルは不明である。例によって「知の巨人」と紹介された。彼はにこりともしない。彼自身このタイトルは嫌いなのである、根拠はない。独断と偏見である。
もっとみる小説「死ぬ準備」の休憩時間:藤圭子:嘆き、恨み、消えた詩人
この唄聴いてください。https://www.youtube.com/watch?v=QDw9m4tY_Rc
きれい。息が詰まりそう。この頁は小説「死ぬ準備」の番外地。
そんな感じ。語るのは藤圭子のこと。昔ねえ。あった。今もある。新宿小便横丁、「しょんべん」と呼んでほしい。貧乏人から金持ちまで、たまに立ち寄りたくなるヘンな横丁。そこではまだ昭和三十年代が生きている。多くの心優しいのん兵衛が、下
小説「芙美湖葬送」⑥
守護神が殺し屋に変わる自己免疫疾患芙美湖が難病と診断されたのは東京から千葉に転居して二年経った頃だ。芙美湖は千葉への転居を嫌がった。東京の経堂は便利だし新宿や渋谷へも簡単に出られる。もう何年も住んでいるから街に馴染んでいる。しかし借家だからいずれは出てゆかねばならない。そんな時に千葉の住宅団地があたった。見晴らしの良い戸建てである。好きな房総にも近い。
そんなことから強引に引っ越した。土地は広い