
デジタル教科書で日本の子供がバカになる?脳科学が証明するタブレット&キーボードで「分かった気になる」子どもが増えているそうですよ!
こんにちは、ひな祭りのひし餅の本当の意味を知っているDJムッチーです。
文部科学省が、紙の教科書の「代替教材」としているデジタル教科書を正式な教科書に位置づけたうえで、紙とデジタルのどちらを使うかは各教育委員会が決める「選択制」の導入を検討しているそうですよ。
体より大きいランドセルに教科書をたくさん詰め込んで登校している小学生を見ると、タブレット1つで良いデジタル教科書も悪くないかなと思っていました。
ところが、言語脳科学者の酒井邦嘉先生が、タブレットなどでの学習は記憶に定着しづらく、学力が落ちる危険性があると警鐘を鳴らされています。
(現にZ世代の英語力はダダ下がりのようです・・・)

紙とペンは強い
酒井先生によると、「紙とペン」の方が「タブレットとキーボード」よりも、記憶の定着率が高い、というエビデンスが確認できたとのことです。
先生がNTTデータとともに「紙の手帳にペンで予定を記入するのと、タブレットにタッチペン(紙とペンと同サイズ)、スマホと指のフリックで記入するのでは、どれがより記憶や脳活動を高めるか」という実感を行いました。実験の結果、紙とペンで書いた方が速く、正確に予定を思い出すことができたのだそうです。脳活動の仕組みにその答えがあるそうなんです。
この実験では予定を思い出す際に参加者すべてに磁気共鳴画像装置(MRI)の中で予定を思い出してもらったそうです。すると言語処理に関連した左前頭葉の一部、記憶処理に関係する海馬、視覚を司る後頭葉などの領域でどのグループよりも活動量が多かったのは「紙とペン」だったそうです。

紙の手帳にペンで文字を記入する際、キーボードや指のフリック入力と比べて遅いので、すべては書き取れませんから自然と「要点を抽出する」必要があります。キーボードや指では、聞いたことをそのまま素早く記入できてしまうのとは対照的です。
紙とペンでは、ただ入力に徹するのではなく「要点を絞る」という作業のほうに時間を割くため、記憶の定着率を高めて考える余地を生むことになるそうです。
紙とペンの場合であれば特に意識することなく、「左下のページにあの予定を書いたな」といった位置の情報も同時に記憶されます。タブレットやスマホはスクロールや別リンクに飛ぶと画面が入れ替わるため、「画面と文字情報」の位置関係がバラバラで、空間的な情報を関連づけて記憶することが難しいのです。
記憶を思い出す際には、文字情報だけでなく空間的な位置情報も頼りにしています。「紙」という実体としての存在は大きいようです。そういう意味で「紙とペンの方が、情報を記憶として定着させやすい」と言えるそうです。
学力が落ちる理由
酒井先生によりますと、物事を聞いて書き留めるとき、「情報の入力→構造化→出力」という過程をたどります。この中の「構造化」というプロセスは、脳で言語処理を司る言語野という領域で行われます。これは自分の言葉で組み立て直すことを指し、理解力や記憶力に直結するそうです。
ところが、キーボードでは次々と情報を入力することに注力するあまり、構造化を素通りしてしまいます。タイピングでは運動野という領域の指に対する絶え間ない指令が脳に占めるリソースに対して大きくなってしまって、言語野の寄与が下がるのです。手や上肢のわずかな動きだけで済む手書きとは大きく異なるのです。
手書きであれば運動野の指令を抑えられることに加え、キーワードの抽出や重要度の高い内容を確認するなど、頭の中で整理が進みやすくなります。
タイピングのみで学ぶ子どもは、考えることが封印されて「わかった気になるだけ」という危険があるのだそうですよ。
ブラインドタッチは、データ入力だけに使った方がいいですね・・・僕は、音声入力なので、あまり気にしなくていいですね(笑)

デジタル教科書先進国がは紙の教科書に回帰
文房具メーカーのコクヨさんと立命館大学の共同研究でも、紙のノートとタブレット筆記による記憶力を比較すると、やはり記憶の定着は、紙とノートが約20%高いという結果が出ています。
デジタル教育先進国のフィンランドやスウェーデンなどでは紙の教科書に回帰する方針を打ち出していて、スウェーデンでは2023年から実施されています。理由は、学力が顕著に低下したからだそうです。
日本のZ世代は、英語強化でデジタル教科書の使用が始まった世代です。
世界最大の英語能力指数である「EF EPI」によると彼らの英語力は、伸びるどころかずいぶん落ちています。
タブレットなどの電子機器を導入することにより、英語の音声が聞けるようになったり、キーボードで一語一句書き取るようなトレーニングがやりやすくなったりしたはずなのですが、極端に英語力が落ちているのが現実です。酒井先生は、英語学習においても情報の「構造化」が肝心であることに変わりはないのですが、「新たな学習方法」が強調される一方で、見えない脳の力には目が向けられていないようだと嘆いていらっしゃいます。
デジタルデバイスのみで「学習」するのは、書き文字から読解まで基本的な言語機能に直接的な影響を及ぼす可能性があります。言語能力が落ちれば理科や算数などの理系科目を含め、全科目に波及することは容易に想像できます。便利なはずのデジタルデバイスが、実は勉強の足を引っ張りかねない状況なのです。
僕はiPadに手書きで、ノートアプリを使って仕事をしています。便利なように見えるのですが、実は紙の手帳を使っていた時の方が、頻繁に手帳を開いてメモしていましたし、書いたものを忘れることはありませんでした。
ところが、最近はiPadを開くことが極端に少なくなっています。もちろん仕事が減っているのが一番の原因なんですが、「メモしておきましょう」という習慣が減ってしまいました。メモアプリにたどり着くまでに、気が散ってしまうような気がしています。
便利は不便と言いますが、大人の生活も紙に回帰したほうがいいのかもしれませんね・・・まさに「紙」は「神」ですね(笑)
酒井先生の実験結果を詳しくお知りになりたい方は以下をご参照ください。
それでは、今日はこの辺で失礼します・・・
スキとフォロー、コメント、とてもうれしいです。
皆さんからのチップを心よりお待ちしています。。。
また、コラムや記事執筆のお仕事もお待ちしています。
私が執筆・出版した本「パーソナリティートーク術」は、電子書籍版ならばKindle Unlimited で無料で読めるので、是非読んでみてくださいね。
じゃあまたこの次
DJムッチーでした。
いいなと思ったら応援しよう!
