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coldmountainstudy 2月の本箱。

去年の2月のピックアップも見比べたりしながらこれを書いているのですが・・・もう厳冬期は本を買いすぎるものだ、と開きなおりつつコトを進めていこうと思います。

イベントとかにも出かけましたしね。そこでの仕入れ、インスパイアも多いです。

発酵王国といわれる能登半島の能登町にある「ふらっと」。

能登に昔から伝わる魚醤油「いしり」をはじめとする発酵食を自家製で作っています。発酵学の権威小泉武夫先生(http://koizumipress.com/koizumitakeo)が「天下無敵のふらっとのいしり」という言葉を下さいました。

私たちは、この、いしりを後世につたえたい!そして、昔ながらの、素晴らしい能登の伝統、文化を未来に繋げたい!と言う思いで、この本を作りました。
オーストラリア人の主人が作る独創的なイタリアンのレシピと、簡単ですぐにできる能登の郷土料理を月ごとに12ヶ月掲載。

能登では当たり前の、何気ない、でも美しい日常を金沢在住のフォトグラファー湯浅啓さんが1年をかけて撮影して下さいました。

さっそく2月の諏訪でのイベントの際の収穫品です。取扱店舗は能登に集中していて縁がなければ手にすることはできなかったであろう本。ジツは相棒といつかは行ってみたい宿としてピックアップされていたのがこの「ふらっと」。購入時わずかながら支援もさせていただきました。

ただの酒飲みか、偉大なる俳人か 流浪する民か、真実の僧か 作家・町田康が自由律の俳人・種田山頭火に向き合う。 その生涯と俳句をめぐる文芸エッセー。 これまでの評伝と一線を画す。

以前から興味はあり、実際その句・・・言葉は好きで、しかしイマイチ掴めていなかった山頭火。本屋仲間との話の中で町田康!これだ!・・・と購入。これは順番飛ばして早く読みたい。

毎日テレビやインターネットからたくさんの情報が降り注いでくる。いろんな報道を前にして「どうにかしたい」と思う一方で、「考えてもしかたない」とも思ってしまう。そんなあなたにぴったりなのが『文化人類学の思考法』です。 この本は、「あたりまえ」の外へと出ていくための思考の道具が詰まった、考える人のための道具箱です。「近く」の出来事を「遠さ」のなかで理解する文化人類学の思考法を、具体的なトピックに沿って解説します。

以前から目をつけていた一冊。勉強のため。これは逆に、焦らず読みたい。

新型コロナウイルス、東京オリンピック、元首相銃撃事件。著しい社会変化があった3度の夏、それでも生活は続いていく。迷い、怒り、喜び、苦しみ、考え、先へ向かう、注目のフリーランスライターによる3年間の日記。

「みんなもっと日記を書いて売ったらいいのに」というミニマガジンを出していて、最近日記が書くのも読むのもお気に入りな自分、まずは手に入りやすいこちらを、と。(Threadsしてます。https://www.threads.net/@coldmountainstudy

「山谷」の鰻、「魚河岸」のナポリタン、
「深川」のめしや、「土手下」の焼肉、
「三里塚」のジンギスカン、「鹿浜」のホルモン、
「中山道」の立ち食いそば――。

巨大都市・東京の周縁で労働者が集まる「寄せ場」こそ、人間のあらゆる欲求を本能的にむき出しにさせ、
「食」と地続きで都市に生きる人間の「生」を作りあげている現場なのだ。
食べるという行為が内包する「食べる喜び」と「食べなくては生きてゆけない辛さ」を、「寄せ場」で二十数年にわたって飲み食いを続けてきたノンフィクションライターが活写した。
単なる消費のための情報ではない、切れば血の出る異色の「グルメ本」。
月刊『潮』で3年半にわたって連載され話題を呼んだルポルタージュが書籍化。
本書を読んだあなたは、今晩ひとりで赤提灯の暖簾をくぐりたくなるだろう。

これはもう自分の大好物。ちょっと特有の”におい”のある食をテーマにした一冊。

『親子の手帖』で描かれているのは現代の親子のリアルな姿。寺子屋の中心人物である著者は、内容について「すべてフィクション」と語りますが、そこには、身を粉にして一心に親と子に寄り添ってきた人にしか書けない、親子の真実が切々と綴られています。だから、読む人が子育て中の親の場合には、この本と向き合うために少しの覚悟が必要でしょう。なぜなら親の現実をえぐる内容が続きますから。でも、それは決して親を責めるために書かれたのではなく、子どもの幸福のために、さらに、かつて子どもだった、いま毎日を懸命に生きる親のために書かれたもので、著者の徹底した(上目線でない)横目線からは、親と子への深い愛情が感じられます。話題は子育てにとどまらず、現代のさまざまな課題(たとえば障害者問題など)にアプローチしていますので、親ではない大人にもおすすめいたします。

これも2月・諏訪「言事堂」さんで。
ふだん子育てについての本を読もうとは思わないのだけれど、なぜか気になって。そしたら偶然Threadsでフォローしている方のお兄さんが鳥羽和久さんでした。縁ですね。
ちなみにこの時同時に購入したのが料理の本で、店員さんと「家族感満載ですね!」と笑い合いました。

豊かな大自然、生き生きとした動物たちの姿、小屋のリアルな日常が目に浮かぶ。
やまとけいこさんの名イラストエッセイ集『黒部源流山小屋暮らし』をついにヤマケイ文庫化!
北アルプスの山小屋の中でも、黒部川の岸辺という特殊な環境にある源流の小屋、薬師沢小屋。
働いて当時12年目だったやまとさんのリアルな山小屋ライフを、小屋開けから小屋閉めまでの時間軸に沿って、楽しい文章とイラストで紹介。

文庫化にあたって、支配人昇格後を綴った書き下ろしの原稿と新規イラストを収録。

これはもう前から愉しいと評判だった本ですものね。文庫化されて即購入。
嫌いなはずがないテーマですね。

日本の家はなぜこんなに寒い!?
誰でもできる住まいの改善策から持続可能なまちづくりまで――。

じつは日本の建築の断熱性能は他の先進諸国と比べて著しく劣っている。
夏は暑く、冬は寒い、そうした居住空間における「がまんの省エネ」は、特に高齢者にとってヒートショックなど健康面での深刻な問題にもなっている。
しかし、断熱性能を改善することによって、わたしたちの暮らしは激変する。
世界的なエネルギー価格高騰の中、本書では断熱性能を向上させる具体策を紹介し、そうした実践が企業や自治体の経済を好転させ、持続可能なまちづくりにつながることも実証していく。

停滞する日本社会のブレークスルーを目指す画期的な一冊。

前評判の高い一冊。
実際セルフビルダーで、寒冷地暮らしの自分ですから気にならないわけがないテーマです。

生きるために、なぜ我々はこんなにも頑張らなければならないのか?

大学に馴染めず、ひきこもり生活を送った著者は、この問いの答えを求め、「何もしない」ことを目的に一年間スペインに滞在。

帰国後、無職のまま、日本社会を包み込む生きづらさの原因を、映画『プーと大人になった僕』『パディントン』、『バトル・ロワイアル』『仁義なき戦い』という深作欣二作品、『安心ひきこもりライフ』『みちくさ日記』『ナリワイをつくる──人生を盗まれない働き方』などの書籍・漫画、そして作家・朝井リョウの小説などをもとに解き明かしていく。

競争に勝って生き残らなければならないと「思い込み」、しんどい思いをしている人へ、自分らしい生き方を送るために「おりる」ことを提案した一冊。

同じようなテーマの本は数多く読んできましたが著者のプロフィールと引用されている作品群に惹かれました。

持続可能な社会と環境を目指し、責任ある企業はどのように行動すべきか――。環境経営の先駆けとして知られるパタゴニアが50年にわたって試行錯誤を続け、築き上げた考え方と行動指針、チェックリストまですべて公開する。創業者イヴォン・シュイナードの勇退にあたって記された未来へのメッセージ。フルカラー愛蔵版。

patagoniaですからね。これもぜひ読みたい。
きっと書いてあることは知っていることが大半なのでしょうが、それがまたいい。
イヴォン・シュイナード勇退の碑となる一冊でもありますね。

”イヴォン・シュイナードの手紙 地球が私たちの唯一の株主”


古今東西、山と人、自然から生まれた言葉の森を、池内紀と歩く。

山岳関連書だけでなく、その選書はエッセイ、詩集、民俗学、小説、図鑑、技術書など多種多様。

ドイツ文学者にてエッセイイストであり、登山、散歩、旅を愛した池内紀が描く「山」の本の世界。

153回という、『山と溪谷』でも指折りの長期連載を単行本化!

富士見町「mountain bookcase」さんでの一冊。
パラっと見てみると、敬愛する辻まことさんの著作についても書かれていて、その内容が良かったのでこれはいい本だろう・・・と購入。
辻さん、好き嫌い分かれると思うんですがいい視線だな…と感じました。

〈本を核に本や人との出会いを目指す活動であれば、まちライブラリー〉というおおらかな考えのもとで著者が提唱し、個々の人の参画・運営によって全国に千ヶ所以上形成されてきた「まちライブラリー」。始まりから12年、まちライブラリーはどのように広がってきたのか。運営者・利用者へのアンケート、関係者へのヒアリングから分析、考察する。

そこから浮かび上がってくるのは、「自生的」「社会的連坦」「日常」「主観」「自由」といった言葉で語ることのできる、人と人とのゆるやかなつながりだ。

地域の場づくりやコミュニティ形成をうながし、そこに関わる個々の人がやりがいやいきがいを感じる活動の鍵を明らかにする、小さくも示唆に富んだ一冊。

最後はこれ。
まちライブラリー運営者としてはやはり、読みたい。しかもみすず書房から、というのが力を感じます。これとpatagoniaは追い続けるであろうテーマの大きめの通過点、という感じですかね。

こう書いてきてやはりいわゆる”積読”は増えるのだろうな・・・と思いつつもみなそれぞれに選んだ明確な理由がある。これはやはり自分にとっては必要な出費なのだと思わされます。
しかもライブラリーの蔵書と考えると自分が読めない間他の人に読んでもらうこともできる。それなりに役に立っているのではないか。

そう思うと少し救われます。

もちろん。

自己弁護ですけどね。

※リンクがamazonなのはamazonで買って欲しいということでは決してなく、単に見やすい・調べやすい・・・ということです。誤解なきよう。


http://www.coldmountainstudy.com/
coldmountainstudy@gmail.com 

coldmountainstudy  店主:鳥越将路



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