映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ』が実質『ブルーアーカイブ』だった話
最初にデカい事言いましたが、本題に入る前にひとつ忠告しておきます。
これはただのオタクの妄言です。
実際お互いに繋がりがある訳ではなく、単に自分が摂取した時期が近いだけ、似た所が多かっただけというただそれだけの理由で結びつけた、箇条書きマジック以上の何物でもありません。
それでも許せる方だけ、頭にアルミホイルを巻いてどうぞ。
先日公開された映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』と最近界隈を騒がせる『ブルーアーカイブ』は、6つのキーワードで繋がっている―そう言ったら、君は信じるだろうか?
「ロールプレイングゲーム」や「ファンタジー」などという、今や意味も行方不明な外来語しか繋がりがないじゃないかお思わないかもしれない。しかし、そういった生半可な物ではない。お互いをより深く繋ぐ物があるのだ。
「世界観」
両作は共に大なり小なりファンタジージャンルの要素を持っており、『ブルーアーカイブ』の舞台であるキヴォトスでは頭に光輪を浮かべた天使や悪魔が、『アウトローたちの誇り』のソード・コースト地方では鳥人間やドラゴン人間が堂々と世界を闊歩している。
しかし、その一つ一つが何であるかに余計な時間を割かない。余計な説明をしないという事は本当に必要な話をじっくりできるという事でもある。
確かに置いてけぼりを喰らうかもしれない。しかし、その世界では当たり前だという表現でもある。
君は「先生」の目を通してキヴォトスを、エドガン達の目線を通してフォーゴトン・レルムを見るのだ。
「アウトロー」
キヴォトスもソード・コーストもお世辞にも治安がいいとは言えない。怪しい詐欺師や成金共がそこら中を闊歩している。
そんな中で、『ブルアカ』のメインストーリーの主役達は事ある毎に銀行強盗を提案したり、ダンジョンから持ち帰った品を開封するために押収された鍵を盗み出そうとするし(オブラートに包んだ表現)、『アウトローたちの誇り』も主役全員が権威に楯突く行為に手を染めている。
しかし、彼らはそれでも主人公だ。仁義がある。彼らには犯罪に手を染めるやむを得ない理由があったのだ。『アウトローたちの誇り』の原題は『Honor Among Thieves』=「盗人にも仁義あり」なのだ。
「失敗」
ブルアカのメインストーリーの主役達も、アウトローたちの誇りの一行も、その多くは自分の失敗を抱えている。
仕事のせいで家族を失った元正義の秘密結社。敵も味方も信じられなかったテロ組織のエージェント。返せもしない借金を負わされてもなお返済に奔走するコミュニティ。始まりはどれも踏んだり蹴ったりだ。だからこそ、せめてもの一回だけでも、大成功を求めるのだ。
「仲間」
それを乗り越えるのが、仲間だ。RPGというバックグラウンドが、どちらでも活きている。主役はいずれも4-5人のグループで、互いに信じ合い、過去を乗り越えていく。こう言えばありきたりに聞こえるかもしれないが、それが真実なのだ。
「コメディ」
内容として、ブルアカはテロリズムや政治劇、アウトローたちの誇りは大虐殺や大都市一つを巻き込んだ陰謀と、どちらも相当真面目な話だ。
それだけの背景こそ抱えているが、お互いその方向性こそ違えど、コメディで和らげようとしているという点で両者は共通している。
しかし、真面目なシーンはかっこよく、面白おかしいシーンは面白い。ONとOFFの切り替えもしっかりしている。
「ポジティブ」
また、両方共にキャラクター達のノリが軽くてポジティブなお陰で、重くなりすぎない。
どれだけ苦境に立たされようと、彼らはダメで元々。絶対に前に進み続ける主人公達のおかげで、こっちまで前向きになってしまうのが『ブルアカ』と『D&D アウトローたちの誇り』なのだ。
いかがだっただろうか。本当に気になったというあなたは両方に触れてその真実を確かめてほしい。