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第1章<コミットする>リーダーシップ開発の加速化戦略チェックシート

あなたの組織の経営陣は、リーダーシップ開発の加速化戦略にコミットしているだろうか?当てはまるものにチェックをつけよう。


1.リーダーシップの最優先事項(ビジネス・ドライバー)

✅経営幹部は、ビジネスの最優先事項(戦略的優先事項と求められる組織文化)を明確に定義し、それを実施するために乗り越えなければならない重要な課題を特定している。
 
✅経営幹部は、組織のリーダーシップの成長に個人的に参画し、アカウンタビリティを持つことを確約している。
 
✅リーダーシップの必須要件が、経営陣が理解しやすく使いやすい言語で語られている。

2.リーダーシップ能力のギャップ

✅リーダーシップ能力のギャップが存在する役割やユニット、事業などを分析し、その結果を要約している。
 
✅組織内の最も重要な役割を特定している。
 
✅どこに(ビジネスユニット、役割、階層など)、いつまでに、どんなリーダーが何人必要かを特定している。
 
✅リーダーシップ能力を開発することによって得られる価値と、何もしなかった場合の損失を明確に表す論拠がある。

3.成長エンジン

✅人材管理の取り組み(現行のもの、計画中のもの)をすべて見直し、ビジネス目標に関連して最も優先度の高いものを特定している。
 
✅人材管理の取り組みに対する投資は、ビジネスおよび人材管理における優先度に比例している。
 
✅人材管理の取り組みには、リーダーシップのポテンシャルの特定、準備度の診断、人材開発の加速化、パフォーマンスの確保…における効果的な取り組みが含まれる。
 
✅経営幹部によって特定された重要なリーダーシップのニーズに直接結びつくような、上から下まで全階層につながる明確なサクセス・プロフィールが存在する。

4.人材開発加速化のダッシュボード 

✅タレントマネジメント・システムの最も重要な成果を特定しており、それをモニタリングするためのデータや情報を集めることができる。
 
✅トップのリーダーシップ開発目標に対する進捗状況を目に見える形で示し、定期的に見直している。
 
✅人材開発の測定基準がビジネス目標に直結している。

5.持続性

✅リーダーシップの成長に関する話し合いがビジネスのレビューに組み込まれている。
 
✅経営幹部がリーダーシップの成長に注目するようなエネルギーと緊張感が存在する。
 
✅経営幹部が人材開発の加速化に対するアカウンタビリティを相互に持つ。
 
✅人材開発の加速化に関するコミュニケーションは明確で、人々の行動を喚起するものである。
 
✅わが社は、必要な人材の育成を支援するのに十分なテクノロジーを保有している。

6.リーダーシップ人材のギャップを計算するためのガイドライン 

以下は、リーダーシップ人材のギャップの計算(図 1.3)に補足する詳細である。

図 1.3
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対象とするリーダーシップの階層や重要な役割:まず、組織内でリーダー不足が最も深刻になる部分を特定する。たいていの組織では、貴任が大きく増す(移行)主要なリーダーシップ階層と、豊富な経験と能力を必要とし組織の成功に多大な影響を与える重要な役割がこれに当たる。各階層と役割のギャップを計算することが重要である。
 
人材開発の加速化の期間:想定される必要な期間を決める。これは、ビジネスの最優先事項とそれぞれの事項に定められた期間(通常2~4年)になることが多い。
 
リーダーシップの空白の予測:各階層と主要な役割について、現在の人数と計画上の人数およびその差をリストアップする。計画上の人数が決まっていない場合は予測でも構わない。将来求められるスキルや、組織状況によって変わる変数(成長速度、検討中の買収、市場の変化など)といった人材の動向を考慮に入れるとよい。組織の変化や成長によって発生するであろう主要な役割の空白の数を推定することが目的である。その次に、各階層や主要な役割について、昇進や定年退職、離職、解雇あるいは不測の離職などによって追加されると思われる空白の数を見積もる。

組織内の配置転換率の予測:昇進によって主要な役割の空白が埋められてきた過去の充足率を参考に、期間内の充足率の見積もりを作る。(その充足率が続くと仮定して)ここでも、データがない場合は、当該期間に主要な階層や役割を埋めると思われる人材について把握していることをもとに、見積もりを立てるか、過去の数字を調整する。
 
外部からの雇用率の設定:外部からの雇用で埋める空白の割合を決める。組織の戦略的優先事項と求められる組織文化によっては、リーダーシップのギャップを埋めるために外部からの雇用率を上げたいと感じるかもしれない。だが理解しておいてほしいのは、こういった取り組みは業績の面でも文化的許容の面でもリスクがはるかに高いという点だ。外部からの雇用率が高いと、やる気のあるリーダーの意欲がそがれる。
 
追加で必要となる人材:主要な役割や階層ごとに算出された上記の見積もり結果は、社内の人材開発をより加速化しなければ充足されないポジションの数である。これは、人材開発の加速化のための論拠をさらに明確化し、進捗状況を確認するための具体的な測定基準を作るのに役立つ。

7.人材開発の加速化システムで使われる測定基準の例

①先行(プロセス)測定基準

・完了したタレントレビューの件数
・特定したハイポテンシャル・リーダーの人数
・完了した個人の準備度アセスメント件数
・実施した学習コース、学習イベント、学習プロセスの数
・人材開発の加速化プログラム、プロセスへの反応(アセスメント、能力開発等)
  ―学習者
  ―上司/メンター
  ―最高経営幹部
  ―人事部門
・作成した能力開発計画の数
・完了した能力開発計画の数
・能力開発計画の完了の速度
・メンター・スポンサーによる完了した能力開発計画の数
・メンター・スポンサーによる能力開発の平均速度とビジネスに与えた影響
・能力開発の取り組みの持続性(繰り返し起こっているか)

②遅行(結果)測定基準 

・重要な役割や経営幹部のポジションに就くための即戦力リーダーの割合
・主要なビジネス・ドライバーにおける即戦力リーダーの人数
・能力開発のビジネスに対する影響
・主要な人材(目標に関係する)の定着率
・社内と社外からの雇用者の比率
・スピードから生産性まで含む、在職者の(パフォーマンスの)成功率
・多様性(役割、階層、民族、性別、職歴など)
・主要なポジションを充足するのにかかった期間
・予定されていた戦略の実施率
・新たに配属されたリーダーの仕事ぶり

🔷おすすめ人材アセスメントソリューション

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🔷DDIとは

DDIは、世界最大手の革新的なリーダーシップ・コンサルティング企業です。1970年の設立以来、この分野の先駆者として、リーダーのアセスメントや能力開発を専門としてきました。顧客の多くは、『フォーチュン500』に名を連ねる世界有数の多国籍企業や、『働きがいのある会社ベスト100』に選ばれている世界の優良企業です。

DDIでは、組織全体におよぶリーダーの採用、昇進昇格、能力開発手法に変革をもたらす支援をすることで、すべての階層において事業戦略を理解し、実行し、困難な課題に対処できるリーダーの輩出に貢献しています。

DDIのサービスは、現地事務所や提携先を通じて、多言語で93カ国に提供されています。また、同社の研究開発投資は業界平均の2倍であり、長年にわたる実績と科学的根拠に基づいた最新の手法を駆使して、組織の課題を解決しています。

◆DDI社の4つの専門分野

DDI社は、4つの専門分野を中心に、長年の実績と科学的根拠に裏付けられたソリューションと、より深い洞察を提供し、優れた成果を生み出しています。

🔷会社概要

会社名:株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円 (令和 2年12月31日)
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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