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経営幹部アセスメント~次世代経営リーダーのタレント情報を蓄積し、戦略的なタレントマネジメントのPDCAサイクルを実行する

1.企業を取り巻く環境

企業を取り巻く市場や技術、社会情勢の変化は、かつてないスピードと多様性を伴い、企業経営には一段と緻密な戦略的舵取りが求められます。こうした激動の時代では、的確な意思決定を下せる経営幹部の選抜・育成がこれまで以上に重視されるようになっただけでなく、企業価値を持続的に向上させるための人材育成の仕組みづくりも欠かせません。


🔵ビジネス環境の変化

✔️経営・事業のグローバル化
✔️事業展開のスピード加速化
✔️ビジネスニーズやシーズの不透明感

🔵組織の変化

✔️人材(構成要員や職業観)の多様化
✔️ビジネス経験のタコツボ化
✔️成功ロールモデルの減少 

🔵コンプライアンスへの対応

✔️コーポレートガバナンスコードへの適応
✔️説明責任のさらなる要請 

2.戦略的なタレントマネジメントサイクルとは

「戦略的なタレントマネジメントサイクル」とは、企業が自社の事業戦略や長期ビジョンに合わせて、継続的かつ計画的に人材を獲得・育成・評価・配置・定着させていく包括的なプロセスを指します。このサイクルは、個々の人材の能力開発やキャリア形成を、組織全体の戦略目標や成果と結びつける点に特徴があります。

  • 人員計画(Workforce Planning)
    事業戦略や市場動向を踏まえ、将来的に必要となるスキルや人材像を明確化します。

  • 人材獲得(Attract & Recruit)
    計画に基づき、適切なチャネルを通して必要な人材を見出し、組織に迎え入れます。

  • 評価・選抜(Assessment & Selection)
    経営幹部やミドルマネジメント層など、戦略的役割を担う候補者に対して、適正検査やアセスメント評価ツールを用いて的確な選抜を行います。

  • 育成・開発(Development)
    選抜した人材を、階層別研修、リーダーシッププログラム、メンターリングなどを通じて体系的に育成し、将来的な役割を果たせる能力を身につけさせます。

  • 配置・異動(Deployment)
    能力や適性を見極めながら、要職への任用やジョブローテーションを行い、戦略遂行に必要なポジションへ適切な人材を配置します。

  • 評価・報酬(Performance Management & Rewards)
    定期的な業績評価を通じ、適正な報酬・処遇を行い、モチベーションの維持・向上を図ります。

  • 継続的改善(Continuous Improvement)
    人事施策や育成方針を定期的に振り返り、サイクルを改善・最適化します。

2.経営幹部アセスメントの必要性

✅現職トップによる後継者指名や社内評価の積み上げだけでは、未知の将来に対する準備が十分とは言えません。

✅任用にあたり、経営幹部としての適性にマッチしていない場合、個人だけでなく組織にも悪影響を与えることになります。慎重な吟味が必要です。

✅事前に客観的に適性を診断しておくことで、準備すべき課題や開発すべき能力が明確になり、成功の確度が高まると考えられます。

3.経営幹部の役割~階層モデルからの問題

経営幹部の役割は、マネジャー階層時の役割とは次元が異なり、難易度や責任の重さが急激に増加します。

そのため、マネジャー階層時のパフォーマンスの再現性は保証できず、新たな次元での成功の可能性を注意深く検証することが必要になります。

しかし、実際には、多くの組織では下位階層からの延長線上での経営幹部任用がなされています。

🔵組織マネジメント 階層移行のモデル(例)

経営幹部より下のマネジャーの階層は、初級マネジャー、中級マネジャー、上級マネジャーの3階層に分類できます。

階層が変わる転換点において、立場や役割の変化があり移行が必要となるものの、広義においては組織系マネジメント業務として一貫性があり、下から上に移行する積み上げ型のモデルとなります

🔶業統統括責任者から経営幹部へ🔶

🔵経営幹部の特異性

社内外の広範なステークホルダーへの結果説明責任が問われ、事業全体の戦略や組織を形成することが求められる。

・管轄人数が膨大になる
・管轄組織が多岐に渡る
・自分が経験したことがない領域も担う
・社外的な最終責任者となる
・高難度の複雑な事態に対処する
・先の見えない将来に先手を打つ

4.経営幹部アセスメントの人材要件・診断範囲

経営幹部として求められる人材要件は、「知識」、「マネジメントスキル」、「経験」、「パーソナリティ」の4つの側面から具体化できます。(この4つの側面から導かれた人材要件を、サクセス・プロフィールといいます)。

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本アセスメント(アセスメントセンターとHOGAN survey)では、サクセスプロフィールの内、「マネジメントスキル」と「パーソナリティ」の充足度を診断します。

※「知識」「経験」は本アセスメントの対象外です。別途、過去の履歴から検証・評価し、将来への過不足を確認することが必要です。

5.パーソナリティとマネジメントスキルの相関

経営幹部アセスメントでは、パフォーマンスに影響をあたえる要素として、「パーソナリティ」と「マネジメント」を評価します。この2つの側面は相互に関連性があり、2つの側面を統合的に診断することにより、経営幹部としてのパフォーマンス発揮の可能性が明確になります。

6.経営幹部アセスメントの活用範囲

アセスメントの活用は、目的に応じて、大きく次の3つの活用のタイプ(類型)に分類できます。まず、何の目的でアセスメントを行うのか、を明確にすることが求められます。

7.経営幹部アセスメントの概要

🔵経営幹部アセスメントの実施フロー

受験者から見た、経営幹部アセスメントの実施フローです。

🔵HOGAN surveyの概要~評価する側面:パーソナリティ

HOGANでは3種類のsurvey結果

①MVPI:モチベーションの特性
②HPI:平常時の行動特性
③HDS:ストレス時に問題となる行動特性

をそれぞれ診断し、全体の特性を構造化しフィードバックします

🔵アセスメントセンター~ディメンション (※評価する側面:マネジメントスキル)

アセスメントセンターで使用するディメンション(能力診断項目)は以下23項目です。

能力診断項目

※経営幹部アセスメントセンター 演習課題(シミュレーション)と評価尺度はお問い合わせください

🔵経営幹部アセスメントセンター 実施スケジュール例

体制:受講者12名の場合、講師4名(アドミニストレーター1名、分科会担当アセッサー3名)

※分科会は3つ、 1分科会あたりの受講者は4名が上限です。

8.経営幹部アセスメント実施後のフィードバック

🔵個人フィードバック 実施内容

アセスメントセンター実施1か月後に、担当アセッサーと、対面でのフィードバックセッションを実施いたします。

フィードバックセッション(90分/人)の概要は、以下の通りです。

♦️実施内容と所要時間目安

1️⃣ アセスメントセンター実施の感想交流 :約5分
2️⃣ アセスメントセンターの結果の説明及び質疑(個人フィードバックレポートに基づいて):約25分
3️⃣ HOGAN surveyの説明及び質疑(個人フィードバックレポートに基づいて):約25分
4️⃣ 能力開発テーマの設定:約30分
5️⃣ クロージング:約5分                                       

*尚、②及び③に関しては、事前に個人フィードバックレポートを読んで内容をひと通りご理解頂いた上で実施します。

🔵個人フィードバックレポート(アセスメントセンター)

アセスメントセンターの結果については、ディメンション毎に、評点とその根拠となった具体的な行動をフィードバックします。

全ディメンションの評点一覧&ディメンション毎の具体的な行動事実の記載

🔵個人フィードバックレポート(HOGAN survey )

HOGAN surveyの結果については、3つの観点からの特性をフィードバックします。また、全体を通じた傾向をフィードバックセッションの際に説明します。

🔵経営陣・人事部門向け報告会

(1)個人別結果
  ①アセスメントセンターにおける個人別結果
  ②アセスメントセンターにおける個人序列
  ③アセスメントセンター・HOGAN surveyによる個人別特性
    強み(共に高い水準)  
    弱み(共に低い水準)
    ポテンシャルあり(アセスメントセンター<HOGAN)
    不安定(アセスメントセンターHA>HOGAN)   

(2)集団結果
  ①アセスメントセンター得点全体結果
  ②アセスメントセンターディメンション別傾向
  など

9.おすすめソリューション&コラム

10.会社概要

会社名:MSC|株式会社マネジメントサービスセンター
創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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