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越境経営・越境学習とは?/導入事例/越境経営と越境学習の関係性について

1.越境経営とは

越境経営とは、企業が国境を越えて事業を展開する経営戦略のことです。これは、国内市場のみにとどまらず、海外市場へ進出することを指します。グローバル化が進む現代において、企業が新たな市場やリソースを求めて国外に進出することは一般的な戦略となっています。この戦略は、市場の拡大やリソースの多様化、競争力の向上を図るために採用されます。さらに、異なる国や地域での事業展開により、リスクの分散やビジネスモデルの多様化が可能となります。


越境経営の重要な要素の一つは、国際市場での展開です。これには、新たな市場での商品やサービスの提供、現地の顧客との関係構築、地域に応じたマーケティング戦略の展開が含まれます。また、国際市場での競争力を高めるためには、現地の文化や法律、規制についての深い理解が必要です。

さらに、越境経営における人材の重要性も言及されます。国際市場で成功するためには、現地の言語や文化に精通した人材の配置が欠かせません。また、異文化間でのコミュニケーション能力やグローバルな視野を持つリーダーシップが求められます。

越境経営は、企業にとって多くの挑戦をもたらします。言語や文化の違い、地域ごとの法律や規制の違い、市場環境の変化など、さまざまなリスクが存在します。しかし、これらの課題を克服することで、企業は新たな成長の機会を見出すことができます。

越境経営は、グローバル市場での競争力を強化し、企業の成長を促進するための重要な戦略の一つです。

2.越境学習が広がった背景について

越境学習とは、職場や業界の枠を超えて、異なる環境や分野での経験を通じて新しい知識やスキルを習得する学習方法を指します。これにより、従業員は多様な視点やアプローチを取り入れ、自身の成長や組織のイノベーションに貢献できます。

越境学習という概念が急速に普及している背景には、経済産業省がこの取り組みに注目していることが挙げられます。

経済産業省は、VUCAの時代における迅速な変化に対処するためには、明確な解答のない状況下で自ら課題を発見し、事業を創造・変革し、ビジネスの発展と深化によってイノベーションを生み出す「両利きの経営」が必要だと考えています。

このため、経済産業省は、変化に対する柔軟性を高める人材育成の手段として、越境学習を推奨しています。

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いま、日本の企業に起きている課題とは
新型コロナウイルス感染拡大によって、私たちはまさに「VUCA」(※1)の時代に生きていることを実感することとなりました。様々な環境変化が急激に訪れるポストコロナを目前にして、日本産業界は多くの課題に直面しています。

正解の無い中で自ら課題を発見して解をつくり出し、事業を創造・変革していくことが求められます。イノベーションに必要な、従来のビジネスを深化させつつ、その延長線上ではない新たな事業の探索も行う「両利きの経営」を、どうしたら実現できるのでしょうか。

不確実な時代においては一人一人の「キャリア自律」が求められます。一方で、将来有望と思われる人材が辞めていくことに多くの企業が悩まされています。社員のキャリア自律を促すと同時に、人が辞めない組織づくりをどのように実現していけば良いのでしょうか。

これらの企業が直面する課題に対する一つの解として、経済産業省「未来の教室」事業では、変革を起こす覚悟と自分自身の軸、意思決定力を持った企業リーダーを育成するリカレント教育プログラムの開発・実証を行ってきました。

出典:経済産業省「越境学習によるVUCA時代の企業人材育成」

3.越境経営・越境学習の事例

「食を通じて人とつながり、笑顔ある暮らしを共につくるグッドパートナーをめざします。」を理念として掲げるハウス食品グループ。110年の歴史ある同グループは、国内シェア1位を誇るルウカレーなどの香辛・調味加工食品事業を筆頭に、健康食品事業、海外食品事業、外食事業など、食に関わる幅広い事業を展開しています。

食を取り巻くビジネス環境の変化に伴い、ハウス食品グループでは「お客様への責任」「社員とその家族への責任」「社会への責任」の3つの責任全てにおいて自ら新しい価値創出をできるクオリティ企業への変革を掲げて様々な取り組みを進めています。その中で「社員とその家族への責任」として掲げているのがダイバーシティの実現です。多彩な人材が個性を発揮して活躍できるように、制度や仕組みの整備を大胆に行っています。その一環として力を入れているのが、「適性開発」の取り組みです。

今回、ハウス食品グループ本社株式会社 人材戦略部長 福島宏行氏と人材戦略部学習機会開発課長 新見拓平氏、そして越境学習プログラムを担当する特定非営利活動法人 二枚目の名刺 白石和彦氏に、株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)の町田圭が、ハウス食品グループのダイバーシティ推進の背景にある経営戦略や理念、「多様性」の捉え方、「適性開発」の考え方、具体的な取り組みである「越境学習」の内容と成果について、お話しを伺いました。(以下敬称略)

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4.越境経営と越境学習の関係性について

越境経営と越境学習は、企業にとって極めて重要な概念です。越境経営は、企業が既存の市場や業界の枠を越えて新たなビジネスチャンスを追求すると共に、企業の異なる文化や市場のニーズを理解し、グローバルな競争環境に対応する力を求められます。一方、越境学習は、従業員が職場や業界の枠を越えて、異なる環境や分野で新たな知識やスキルを獲得し、従業員は多様な視点やアプローチを身につけ、それが組織のイノベーションや柔軟性の向上に役立ちます。

越境経営を達成するには、異なる市場や文化を理解し、それを企業の戦略に組み込むことが必要です。そのため、越境学習は、従業員が新たな知識や経験を持ち帰り、企業内部で活用するための手段となります。例えば、異業種交流会や他社での研修プログラムを通じて得た知見やスキルが、企業の戦略的意思決定や日々の業務に反映されることで、企業全体の競争力が向上します。

このように、越境経営と越境学習は相互に補完し合い、企業と従業員の双方に利益をもたらす関係にあります。企業が多様な市場での競争力を高めるためには、従業員が多角的な視点とスキルを持ち、そのための学習機会を提供することが求められます。結果として、越境学習を推進することで、企業は柔軟で革新的なアプローチを採用し、持続的な競争力を維持することが可能となるのです。

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7.株式会社マネジメントサービスセンター

創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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