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グローバル経営幹部人材選抜・育成ための人材アセスメント研修~国境を越える経営戦略へ実現するリーダーシップ開発

1.グローバル経営幹部とは

グローバル経営幹部とは、グローバル市場における企業の舵取りを担う、極めて重要な役職です。グローバル経営幹部人材は、異なる文化背景や複雑な法規制を熟知し、異なる国々での事業展開において戦略的な意思決定を行います。


変化の激しいビジネス環境においては、企業が直面しているのは、国際市場での競争の激化や多様な文化や規制下での事業展開です。これにより、グローバル経営幹部には広範な知識と深い洞察力が求められ、異文化の理解を超えて、グローバルマーケットでの効果的な営業戦略が必要です。

さらに、デジタル化の進化、消費者行動の変化、政治環境リスクの増加など、多くの要因がグローバル経営を複雑にしています。この状況下で、彼らは柔軟で迅速な対応を求められ、事業の継続性を確保するための戦略を策定することが重要です。新興市場への展開、新技術の積極的な活用、持続可能な経営への取り組みなど、さまざまな戦略が考えられます。

ただし、これらの戦略は社内外のステークホルダーとの円滑なコミュニケーションに大きく依存しています。社員、顧客、投資家、地域社会など、多くの関係者との協力が事業の成果に大きく影響します。特に、文化的背景や価値観が異なる多国籍チームを効果的に管理するためには、高度なコミュニケーションスキルが求められます。これには、異文化の価値観を尊重し、多様な意見を統合する能力が求められます。

グローバル経営幹部は、変化する市場環境に応じ、多様なステークホルダーとの関係を築くために高い能力を発揮することが期待されています。戦略的な思考、柔軟な対応力、効果的なコミュニケーション能力を備えた経営幹部人材は、企業の成功に大いに寄与するでしょう。

2.日本企業のグローバル経営環境・経営人材の現状・動向

日本企業がグローバル化を進める中で、組織の現地化、内なるグローバル化、そして将来の方向性は、グローバル経営戦略において重要な要素です。これらの要素を理解し、適切に対応することが、企業の国際競争力を高めるために重要であり、人事担当者にとっても、これらの課題に対する深い理解と戦略的な対応は不可避です。

🔶組織の現地化

現地化とは、本社からの資源依存を減らし、現地の資源を活用するプロセスを指します。このプロセスは、人材の問題から始まり、物資や資金の調達、自律的な意思決定に至るまで、多岐にわたります。特に、現地人材・ローカルスタッフの育成や権限委譲は進展しているものの、物資や資金の調達、自律的な意思決定に関しては、まだ十分な進展が見られないというのが現状です。

🔶内なるグローバル化

日本企業の多くは、グローバル展開の中、外国人従業員の増加を見込んでいます。しかし、外国人従業員を特別扱いする傾向や、彼らの離職率の高さへの懸念など、矛盾するような認識も存在しています。このような状況は、企業内部での多様性の受け入れや、異文化理解の必要性を示唆しています。人事担当者は、これらの課題に対して、より戦略的かつ包括的なアプローチを考える必要があります。

さらに、令和4年度我が国のグローバル化促進のための日本企業及び外国企業の実態調査報告書によるとグローバル日本人人材を確保する上での阻害要因は「1位.給与等報酬水準の高さ」、「2位.英語でのビジネスコミュニケーションの困難性」、「3位.労働市場の流動性不足」という結果になりました。

※出典:経済産業省 令和4年度我が国のグローバル化促進のための日本企業及び外国企業の実態調査報告書 https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2022FY/000213.pdf

日本企業のグローバル化において、グローバル経営人材の確保には、上位3つの課題(報酬水準、英語コミュニケーション力、労働市場の流動性)への深い理解と戦略的な対応が必要になってきます。そして、グローバル人事制度に反映した形で、グローバル経営幹部人材の採用・選抜・育成を行わなければなりません。

3.グローバル経営幹部人材の選抜・育成における4つのお悩み・課題

現代企業が直面するグローバル経営幹部人材の育成と選抜は、戦略的に極めて重要な取り組みです。経営環境が激動する現代において、適切なリーダーの配置は企業の長期的な繁栄に大きく影響します。しかし、これらのプロセスには、深く考察し、解決を図るべき複数の課題が存在します。

🔶多様性と包摂性の推進に伴う複雑性

グローバル経営幹部人材の育成における多様性と包摂性の推進は、重要な要素です。異なる文化背景を持つ人材をリーダーシップポジションに登用することで、組織全体の革新性と適応力が向上すると言われています。しかし、異文化を理解し、尊重することは簡単ではなく、既存の組織文化に根ざした偏見や固定観念の克服は大きな挑戦となります。

🔶適任者の特定と育成の難しさ

適切なグローバル経営幹部人材の特定とその育成過程は、さらに複雑です。必要とされるスキルセットは多岐にわたり、そうした能力を有する人材は稀です。さらに、グローバル視点を持ちながら地域特有のニーズに対応できる能力を持つ人材の確保は一層の難易度を伴います。これらの人材を見出し、適切に育成するためには、緻密な戦略と長期的視点が必要です。

🔶継続可能なキャリアパスの構築の重要性

グローバル経営幹部人材のキャリアパスを継続可能な形で構築することは、別の重要な課題です。育成プログラムは、現在の役割に対応するだけでなく、将来のキャリア展望をも考慮に入れるべきです。変化の激しいビジネス環境の中で、長期的なキャリアパスを設計することは難しく、個々のキャリアの進路と企業のニーズとの間でのバランスを取ることも簡単ではありません。

🔶組織文化との調和の必要性

グローバル経営幹部人材の育成においては、組織文化との調和も求められる重要な要素です。異なる文化背景を持つリーダーが組織内で効果的に機能するためには、組織文化が多様性を受け入れ、支援する体制が必要です。しかし、既存の組織文化と新しいリーダーシップスタイルとの間に生じる緊張を解消することは、容易ではありません。

これらの課題に対処し、効果的なグローバル経営幹部人材の選抜・育成を実現するためには、組織全体の理解と協力、そして継続的な努力が必要です。企業の将来的な成長と成功のためには、これらの課題に対して戦略的かつ総合的な取り組みが求められます。

4.グローバル経営幹部人材の選抜・育成における取り組むべき4つのこととは

グローバル経営幹部人材の選抜・育成における課題解決は、企業の持続的な経営に重要な影響を及ぼします。これらの課題に対して効果的な解決策を見出すことは、経営戦略の核心をなす要素です。

🔶多様性と包摂性を促進するための効果的な戦略への実行

多様性と包摂性を促進するためには、組織文化を根底から変革する取り組みが求められます。この実現には、異なる文化的背景を持つ従業員への意識向上プログラムの実施が効果的です。これにより、組織内で異文化を理解し尊重する風土が育まれ、多様性の価値が高められます。また、異文化間コミュニケーションのトレーニングを通じて、組織内の多様なメンバー間での相互理解を深めることが肝要です。

🔶適任者を見極め、育成するための実践的なステップを踏む

適任者を見極め育成するためには、グローバルコンピテンシーを重視した人材アセスメントの導入が鍵となります。このアセスメントにより、候補者の国際的ビジネス環境への適応力や異文化コミュニケーション能力を評価します。選抜された候補者には、継続的なスキル向上トレーニングやメンタリングを提供し、彼らの成長をサポートします。これにより、グローバル経営人材としての必要スキルと知識の習得が促進されます。

🔶長期的なキャリアパスを確保するための戦略的重要性の再認識

継続可能なキャリアパスを構築するためには、個々のグローバル経営幹部人材のキャリア目標と組織のニーズを融合させる必要があります。これを実現するためには、定期的なキャリア開発面談を実施し、個々のグローバル経営幹部人材のキャリア目標と組織の将来計画を照らし合わせることが肝要です。個々のグローバル経営幹部人材には、キャリアの多様性と柔軟性を提供することが重要です。これにより、グローバル経営幹部人材は自らのキャリアパスを構築し、長期的な成長を実現することが可能になります。

🔶組織文化との調和を目指す実行可能な方法への導入

組織文化との調和を図るためには、組織全体で共有される価値観と目標の設定が重要です。グローバル経営幹部人材は、組織のビジョンとミッションを共有し、それに基づく行動を示すことが求められます。また、組織文化の多様性を受け入れ、新しいリーダーシップスタイルの導入を支援するトレーニングプログラムの実施も不可欠です。これにより、組織内での多様な文化や価値観が調和し、効果的なリーダーシップが実現されます。

これらの対策を講じることにより、グローバル経営幹部人材の選抜・育成は、より効果的かつ戦略的なものへと進化します。企業の将来的な継続成長するためには、これらの課題に対して総合的なアプローチを取ることが求められます。

5.グローバル経営幹部人材の選抜・育成と人材アセスメントの関係性

グローバル経営幹部人材の選抜・育成において、人材アセスメントは非常に重要な役割を担います。現代のビジネス環境においては、多様な文化や市場の中で効率的かつ効果的に活動できるリーダーシップが求められており、この要請に応えるには、グローバル経営幹部候補人材の適性を精確に評価することが必要です。人材アセスメントは、候補者が持つコンピテンシー、すなわち必要とされるスキル、知識、行動特性を評価し、その人物がグローバルな視点で組織を率いる能力を有しているかどうかを判断するための重要な手段です。

人材アセスメントを通じて、グローバル人事制度や人事評価の精度が向上し、組織にとって価値の高いリーダーを選抜することが可能になります。例えば、異文化間コミュニケーション能力や戦略的思考能力など、グローバルなビジネス環境で成功するための重要なコンピテンシーを評価することで、適切な候補者を見極めることができます。さらに、人材アセスメントで明らかにされた個々の強みや弱みを把握することで、それぞれのグローバル経営幹部候補人材の育成計画を個別にカスタマイズし、その成長を効果的に支援することが可能になります。

結果として、人材アセスメントの活用はグローバル経営幹部候補人材の選抜・育成における中心的な役割を果たし、企業が国際市場での競争力を高めるために、適切なリーダーシップを持つ人材を確保する手段となるのです。

6.マネジメントサービスセンターのグローバル多言語階層別人材アセスメントソリューションズ

🔵グローバル経営幹部向けアセスメントセンター方式~エグゼクティブ・アクセラレーション・センター

・分類​:シミュレーション型診断およびパーソナリティ診断テスト​
・対象階層:​上級管理職(執行役員・部長)
・対応可能言語​:日本語、英語

🔵上級管理職(部長職以上)向け能力診断オンライン・シミュレーション・人材アセスメント~Leader3 Ready®

・分類​:シミュレーション型診断およびパーソナリティ診断テスト​
・対象階層:​上級管理職部門長、部長などの管理職
・対応可能言語​:3言語日本語、英語、中国語(簡体字:中国本土、
       シンガポール、マレーシア、繁体字:台湾、香港、マカオ)​

🔵初級・中級管理職向けオンライン・アセスメント~Manager Ready®

・分類​:シミュレーション型診断
・対象階層:​初級・中級管理職​
・対応可能言語​:6言語
日本語、中国語(簡体字&繁体字)、英語(アメリカ、イギリス、インド)、フランス語、​ドイツ語、スペイン語

🔵リーダーシップ・ポテンシャルを早期に特定するオンライン・アセスメント~Early Identifier®

・分類​:パーソナリティ診断(選択回答のみ)
・対象階層:​入社10年未満の一般社員、
      入社3年目以降の次期管理職候補者、管理職志望者​
・対応可能言語​:6言語 日本語・英語・フランス語・ドイツ語・
        スペイン語・中国語(簡体字)

🔵初級管理職・次期管理職候補向けオンライン・アセスメント
~Leadership Snapshot

・分類​:パーソナリティ診断(選択回答のみ)
・対象階層:​初級・中級管理職
・対応可能言語​:4言語:日本語、英語、フランス語、スペイン語​

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8.会社概要:MSC|株式会社マネジメントサービスセンター

創業:1966(昭和41)年9月
資本金:1億円
事業内容:人材開発コンサルティング・人材アセスメント

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