参加・理解・習得・活用・探求
こんにちは。特別支援学級教員13年目のMr.チキンです。大学院の論文を読む時間を作るのが難しいです。短い時間で集中して読むということが大事ですね。
今日は、研修で学んだ、授業づくりのコツを紹介します。
オラ、東京さ行くだ~日本UD教育学会の研修~
私が今の自治体に赴任してすぐのことです。
校長から、
と、声をかけられました。
二つ返事で「行きます!」とこたえ、東京の「ユニバーサルデザイン教育(UD教育)」の研修会へ行きました。
あれがもう7年前とは思えないくらい勉強になった研修会でした。
日本の教育の理想的サイクル
新しい学習指導要領から、「深い学び」という言葉が採用されました。その中で何度も何度も出てくる
という言葉。
すごーく簡単に言うと、
習得:身に着けること
活用:身に着けた力を使うこと
探求:教科等の境目を超えて、自身の考え方を深めること
となります。
これらの三つの要素が授業の見通しとなる・・・と文科省は考えています。
だから、教員は
と授業を組み立てていきます。
※こちらのサイトにしっかりと詳しく載っています。気になる方はご覧ください。
本当に「習得・活用・探求」だけで良いのだろうか?
でも、ちょっと待って?
これって、
授業に参加できて
教員や友達の言っていることが分かって
考えを深められる子ども
だけが授業の対象と言うことなのだろうか?
教員として授業をしていると、クラスの中にはそういう子だけではないということがすぐに分かります。
授業中に立ち歩いてしまうけれど、心根の優しいあの子
話し言葉だと友達の言っていることが理解しにくいけれど、友達を大切にしたいと思っているあの子
学校に来ることが難しいけれど、学習意欲はあるあの子
なかなか学習の定着が難しいけれど、一つ一つの授業での気付きに喜びを感じているあの子
などなど、あの子たちは対象じゃないのだろうか?と、一人一人の子の顔が浮かんできます。
日本UD教育学会の研修で学んだこと~習得・活用・探求の前段階~
日本UD教育学会の研修は、その疑問に応えてくれました。
特別支援教育の考え方を、通常学級でも用いるというコンセプトだったと記憶しています。
その中では、「習得・活用・探求」の前段階として「参加・理解」を設けてはどうだろうか?
という提案型の批判が行われていました。
参加:活動する
理解:分かる
という段階を設けることで、通常学級に在籍する、いわゆるグレーゾーンと呼ばれる子どもたちが救われます。
具体的に何をするの?
こちらの記事で紹介していたことが、実は「参加」を促すための支援でした。
「これはなんだろう?」と、気になる画像を見せると、子どもたちはグッと食いつきます。「なんだろう?」とみんなで考えます。離席してしまう子だったら、テレビの前を陣取ってしまうかもしれません。
「なんだろう?」「どうやって見れば良いのだろう?」と考えを巡らせること、それは「理解」や「習得」につながる「参加」と言えるでしょう。
他にも、日本UD教育学会から出ている本には、参加や理解を促すためのアイデアがたくさん書かれていて面白いですよ!
「色々な子がいて良い」という世の中に!
子どもたちを見ていると、本当に色々な子がいます。
色々な子たちを目の前にして、「学び方」は一つで良いのだろうか・・・と日々悩んでいる人も多いかもしれません。
そんな時は、特別支援教育の考え方やUD(ユニバーサルデザイン)の考え方を取り入れてみても良いかもしれませんね。
東京での研修をきっかけに、今大切にしていることのお話でした。
では、またね~!