✓アルジャーノンに花束を
▽あらすじ
32歳になっても幼児の知能しかない
パン屋の店員チャーリイ・ゴードン。
そんな彼に、夢のような話が舞い込んだ。
大学の偉い先生が頭を良くしてくれる
というのだ。
この申し出にとびついた彼は、
白ネズミのアルジャーノンを
競争相手に、連日検査を受けることに。
やがて手術により、チャーリイは
天才に変貌したのだが…
超知能を手に入れた青年の愛と憎しみ、
喜びと孤独を通して人間の心の真実に迫る
▽感想
欲しい物を手に入れれば
幸せになるはずだったのに…
純粋で真っ白だったチャーリイが得た
超知能とやらは、残酷にも
彼が今までどのような扱いを受けてきたのか
友達だと思っていたのは自分だけだったのだと
痛々しくも知ってしまう。
頭が良すぎるがゆえに、今まで周りにいた人は
みな離れ、チャーリイ自身も自分を抑えられない。
そして今後の自分の行く末までわかってしまう。
彼は本当に知能を手に入れた方が幸せだったのか
求めたものがこんなに残酷で
悲しい結末になってしまうなんて…
と思わずにいられなかった。
けえかほおこく
という一文から始まり
チャーリイ自身の日記のような調で
物語が進む。
始めは、意味もなんとなく分かるくらいの
ひらがなで綴られており、
チャーリイが知能を得て時間が経つと
文章もしっかりとしてくる。
この書き方はすごいなと思った。
英語は読めないけれど
原書はどうやって書かれていたのか気になった。
アルジャーノンに花束を/ダニエル・キイス/早川書房
↳ためし読みもあるので、ぜひ
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