西医学健康法 新時代の科学的生活法
こちらの本は昭和22年に刊行されたもので私の力ではどうも読み解けないものが多かったが、参考になったものをあげていきます。
・毛管運動は全身の血行を生理的に促進するものであるが、消化系に関しては、腸の内容を平均して腸の閉塞や捻転を予防するばかりではなく、腸の蠕動運動、振り子状運動及び逆蠕動運動に加勢して、その生理的機能をそくしんすることにもなる。
・西洋式便器は日本人には少し高すぎて下腹部の筋肉が幾分麻痺することになる。理想的な排泄方法はやはり日本式のかがむ姿勢である。太ももを外側にそらさず前方にむけて、下腹部を支える。そうすると自然に下腹部が収縮して排泄作用を助けることになり、脱調を起こす孔をふさぐことになり、軽いい黄身が合理的に行われる。
・汗は排泄作用を課すものであり、筋運動によって生成された尿酸が、汗の中に混じって排泄されることが分かってきてからというものは汗は新しい研究題目として学者の間に重きをなしてきた。特に月経時や妊娠中の汗や、死の直前の汗は猛毒である。私は汗をかいたら必ずシャツを取り換えることにしているのは、汗の毒を再び皮膚から吸収させることになるのである。また、汗を拭くときは、毛並みの方向に吹いて、決して往復二度こすってはならぬ。
・子供の副食物は主として野菜がよろしく、卵、魚、肉類は少ない方がいい。カルシウム源として小魚の骨、魚粉、卵の殻を粉末にしたものを茶碗半分を一日料として時々取らせるとよい。こどもが何かの拍子で悪いものを食べたときでも両親や周囲が騒ぐことは禁物である。その食べたものの性質により、知らぬ顔をして生水を飲ませるか、下剤を飲ませるとかする。騒ぐと子供に精神的暗示を与えることになり、その中毒をそくしんすることとなるから注意。
・40を過ぎたら時々おかゆを食べるとか、おからやこんにゃく等で栄養を減らす必要がある。50を過ぎたら1週間に2度くらい粥食とし、それ以上の老齢者は栄養を減らす。
・40歳くらいからそろそろ歯が悪くなるから、生野菜とカルシウム源が必要である。年をとると運動が少なくなるから、だんだん酸性食品を多くすることが必要であり、老人は野菜食でなければならないというのは誤りだ。
・食事の前に2~30ふんの余裕、食後の40分くらいは間をおいてから出かけるなり、仕事にかかるようにする。夕食は20時までにすまし21時以降はあまり固いものは食べないようにする。0時以降に食事をとることは甚だ有害でやむを得ない場合は緩いおかゆ程度とする。
・濃厚な栄養は老衰を速める。
・食物はあまり暑いのも冷たいものも毒。熱いものが常時になると胃や食堂等に癌を作ることになる。肝油やバターやその他油濃い食品を過度に常用することは癌の原因となるから避ける。
・昼食は良く噛み、夕食はあまり噛まなくてよい。頭脳を使う人は多種類の食品を必要とする。子供には問時魚類の乾物を与えると数学的能力を向上するのに有数だといわれる。
・不眠症の人は昼食に野菜を摂り、夕食は肉食か酸性食とするのがよい。
・甚だしく疲労したときは濃厚な栄養のある食事は避けるか、淡く淡白な食事か、食べない。同様に運動したときは野菜食とし、休日などで一日閉じこもって運動をしないときは酸性食が必要。
・散髪や髭剃りは食前にやるべきで、そうすると丹毒とか剃刀負けができない。
・生食でなくとも、野菜は皮をむかずに調理する。ひげ根は細かく遺残で食用に供する。
・みかんの皮はビタミンCの外にPが豊富に含まれているからその3分の1は食すべき。
西式健康法は六大法則が有名だと思いますが、他にこんな細かいことも西先生は研究されていて知識豊富でとても面白かったです。実践あるのみ!