オリンピックの裏では……オンラインスポーツ賭博の罠。増加するギャンブル依存症。
みなさんカジノと聞いたらどんなことを思い浮かべますか?
ポーカー、ルーレット、スロット……etc.
ラスベガスや韓国に行って〜みたいに思うかもしれません。
しかし、今はオンラインで、いつでもどこでもしかも簡単にカジノができてしまうのです。
そして……
こんな風に破産してしまうことも😭
誰もが依存症になってしまう世の中なのです。
オンラインカジノは、youtuberが宣伝をしていたり、可愛らしいイラストでゲームと混同しながら広告を出しているので、本当に危険です⚠️
しかも数分で何千万とか損失するのです😭
本当に危険です⚠️
海外ドキュメンタリー「クリック・ベットー欧州スポーツ賭博の罠」(フランス2023年)
を見ました。
パリオリンピックが始まりましたね。
しかし裏ではマネーゲームが行われており、破産しているのです😣
ヨーロッパではオンラインによるスポーツ賭博でギャンブル依存症になる人が急増し、社会問題になっています。
フランスでは34万人がギャンブル依存症に陥り、その数は過去5年間で倍増しています。
イギリスでは43万人がギャンブル依存症で、うち5万5千人が11歳から16歳の未成年です。
スポーツ賭博を運営しているのは、UNIBET、WINAMAX、BET365 bwin、tipicoなど巨大な多国籍企業で、スポーツ界や政界に強い影響力を持っています。
ヨーロッパでなんと合法な企業なのです。🥺
特にサッカーのワールドカップはドル箱で収益の3分の2を占めています。
若者を賭博に誘い込むためにインフルエンサーが使われています。
インフルエンサーはYouTube、インスタグラム TikTokで若者をギャンブルの世界に引き込みます。
そして選手もスポンサー契約をしていたり……
カジノ企業の宣伝されたユニフォームを着ていたりするのです。
2022年のカタール大会では賭け金の総額は約5兆円でした。
2018年の大会から60%増えました。
スポーツ賭博は昔からありましたが、かつては窓口に出向かなくてはなりませんでした。
しかし、2000年以降のインターネットの普及で、スマートフォンがあればどこからでもできるようになります。
さらにEUでは2003年スポーツ賭博に関する規制の解除が進みました。
当初は消極的だった国でも賭博サイトの開設が進み、その後の20年間でEU全体の市場規模は2億5千万ユーロから98億ユーロと実に40倍にもなりました。
イギリスは早くからスポーツ賭博が認められたので運営会社の多くがイギリスを拠点にしてヨーロッパに事業を展開しています。
オーナーたちは大富豪で、数年で巨万の富を築き。政党に多額の寄付をし、さらにEU本部のあるブリュッセルにロビイストを常駐させ各国の法律に影響を与えています。
未成年者の賭博は禁じられているにもかかわらず利用者の半数は25歳未満で、ほとんどが男性です。
若い人ほど脳の前頭葉が未発達で依存症になりやすいことが医学的に証明されています。
業界がターゲットにしているのは郊外に住む労働者階級の若者です。
18歳になったらサイトに登録できます。
近年、若者の間に広まっている豊かさへの憧れや社会への不満につけこんで、低所得者層に狙いを定め、巧みに賭博サイトに誘導し、ギャンブルするように仕向けていきます。
さらに賭博の対象になるスポーツの種類を増やし、365日24時間ギャンブルできるようにします。
初めての客には50ユーロから200ユーロのプレゼントをあげるような初回キャンペーン。
やめようとしても誘いのメッセージを何度も送ります。
こうしてギャンブルにのめり込むことになります。
ドラッグと同じです。
やめようとしてもやめられずいつしか貯金はなくなり借金づけになって破産、最悪の場合、会社のお金に手をつけて刑務所行きです。
しかも運営会社側はこのように負ける客だけを選んで賭けをさせているのです。
勝つことのできる客は排除されるのです。
負ける者だけが歓迎されるビジネスです。
運営会社は利用者からどうやってお金を搾り取るかしか考えていません。
「カモ」になる客はVIPと呼ばれ徹底的に搾り取られます。
ギャンブル運営会社を監視するのは各国の規制当局の役割ですが、政府は業界から多額の税収を得ているので規制は進んでいません。
フランスでは年間50億から60億ユーロを業界から得ています。
しかし、ギャンブルは経済効果の2倍から3倍の損害を社会に与えているという調査もありまり、政治として解決すべき課題です。
ギャンブルの害について、フランスでは今のところ注意喚起に留まっていますがそれでは不十分では。
例えば、広告の規制にももっと力を入れるべきです。
試合の中継のテレビCMの制限や会場内の広告の禁止などです。(なんとそんなところでも堂々とスポーツカジノの宣伝をしているのです🥺)
ドキュメンタリーによると、現状では、試合中、スタンド内の賭博サイトのロゴがテレビ画面に映る回数が700回にも及ぶということです。
最もスポーツ賭博の対象になっているのは、世界で10億人のファンのいるサッカーです。⚽️
ギャンブル運営会社がクラブのスポンサーになるのを禁止すればいいのですが、多額のスポンサー収入でクラブは潤い、高額のギャラの選手を獲得できる現状があります。
ギャンブル会社と手を切ることは簡単ではありません。
実際多くのチームがユニフォームにギャンブル運営会社のロゴを入れていましたが、イタリアは2019年、スペインは2021年禁止しました。しかし、今オリンピックもやっているフランスは、スポーツ業界の経済状況を考えると禁止に踏み切れません。
イギリスでは元ゴールキーパーの有名なサッカー選手が自身のギャンブル依存症の過去を明かして、スポーツ賭博の改革を訴えるなど改善を求める運動をしています。
しかし政府は税収を気にしています。
運営会社はそれだけ政治献金をしているのです。
そしてイギリスやフランスでは、ギャンブル運営会社のマーケティング手法やスポーツクラブとのスポンサー契約について今も明確な規制はありません。🥺
簡単にできるオンラインカジノ。
日本でも多くの人がはまってしまってやめられず、借金漬けになって家も家族も職も失っています。
ゲームの攻略サイトに登録したらオンラインカジノの登録サイトだったというような詐欺のようなことも行われています。
カジノを建設するかどうかが問題になっている日本ですが、すでにカジノはネットを通じて私たちの生活に入り込んでいてギャンブル依存症の危険はすぐそばにあります。
日本でもその危険をもっと広く知らせることが必要なのではないでしょうか。
執筆者、ゆこりん、ハイサイ・オ・ジサン