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糖尿病の原因とは? 漢方の観点から考えてみた。

糖尿病って昔はあったのだろうか?
これが純粋な疑問でした。
なぜか?それは、今ほど豊食ではない時代。
糖尿病という概念があったのだろうか?
という疑問からです。

人の体は長いこと、血糖値を上げることには長けているものの、
血糖値を下げる機能が少ないのです。
この機能不足は、どれくらい続いているのだろうか?
それが、純粋な疑問でした。

今日は糖尿病という症状が、いつ頃から知られているのかを調べ、現代にどのような活用ができるかを考えてみました。

漢方の概念が台頭していた時代、つまり中国の古代から中世にかけての時代にも、糖尿病に相当する病気が知られていました。

漢方の考え方で

中国では「消渇(しょうかつ)」と呼ばれる病気が糖尿病と同様の症状を持つ病として記録されています。

「消渇」という意味

文字通り「体が消耗し、喉が渇く」ことを意味し、多飲、多尿、体重減少などの症状を特徴とします。これらの症状は、現代の糖尿病、特に未治療の糖尿病で見られるものとよく一致します。

古代中国の医師たちは、消渇を主に体内の陰陽のバランスの乱れや、気、血、津液(血液以外の体液)の不足によるものと考えていました。そのため、治療には体内のバランスを整えることが重視され、飲食の調整や漢方薬の使用が行われました。

例えば、滋陰(体液を養うこと)や清熱(体内の余分な熱を除去すること)を目的とした治療が施されることが多かったです。

このように、糖尿病に似た病気は漢方医学が発展していた時代にも存在し、独自の理解と治療法が確立されていたのです。

現代に応用するのであれば

漢方医学の視点から現代の糖尿病治療にアプローチする場合、古代の「消渇」に対する理解や治療法が参考になりますが、現代医学と組み合わせてみると、こんな感じになるでしょうか?

1.体質とバランスを重視した治療

漢方医学では、患者の体質や全身のバランスを重視します。
現代の糖尿病患者に対しても、個々の体質に合わせた漢方薬の選択が考えられます。
例えば、体内の陰陽バランスが崩れている場合には、陰を補う「滋陰薬」や、余分な熱を取り除く「清熱薬」が使われることがあります。
これにより、血糖値のコントロールだけでなく、全身の健康状態も改善する必要があります。

2. 食事と生活習慣の見直し

漢方医学では、食事と生活習慣が健康の基盤とされています。
糖尿病に対しても、食事療法は極めて重要であり、漢方の視点から、温性や寒性の食品をバランス良く摂取することが推奨されます。
また、食事の摂取時間や量を調整することで、インスリンの自然な分泌を促すことが期待できます。

3. ストレス管理と気血の流れの調整

現代の生活ではストレスを溜め込みやす方が多くいらっしゃいます。
糖尿病の発症や悪化に大きく影響を与えといった論文も出ているほどです。

漢方では、「気血」の流れを整えることがストレス管理に役立つと考えます。また、腎を補うことも、必要と考えられます。
鍼灸や気功、瞑想といった漢方の技法を取り入れることで、心身のバランスを整え、ストレスを軽減し、結果的に糖尿病の管理にも役立つ可能性があります。

4.漢方薬と現代薬の併用

漢方薬と現代の糖尿病治療薬を併用すること。
これは、あまりおすすめではありません。
なぜか。それは、基本的には考え方が異なるからです。
人には適切なカロリー摂取量があります。
しかし、現代の医療で使用されている西洋薬では、どこに糖質を振り分けるかの概念でしかなく、体の機能を高める薬剤はごく一部に限られます。
したがって、糖質が細胞内に入った場合、これらを余剰に分解させなければならないため、基本的には併用するだけ体が疲弊します。

5.予防

漢方医学の特徴の一つは、病気の予防に重きを置く点です。
糖尿病の予防に対しても、漢方学的なアプローチを早期に取り入れることで、リスクを低減させることが可能です。
とはいえ、自然体の自分の体の使い方、これを把握できない限りは、なかなか予防が難しいと考えます。

結論

現代の糖尿病の前に、自分の体の自然な使用方法を把握することが、何よりも大切です。
なぜ食べてしまうのか?ストレス?体が欲している?
これらを明確に把握する必要があります。
原始的な脳に支配され、生存危機のシグナルが入ることは、日常生活よくあることです。
食べなければならない時に、必要な量を、正しい方法で食べられたら良いですね。

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