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土台 下部構造 基礎 基本 などの翻訳語の原語 の一つ basis


basisi とは

basis は名詞しかなく、「基礎」「基本原理」などの意味になります。

https://www.e-bunpou.net/base-basic-basis.html

basis : 支えや基準となるものを比喩的に表す

主に「基礎」「根拠」「原理」「基準」などの比喩的な意味で
使われます。

https://eitangotsukaiwake.suntomi.com/index.php?base%2C%20basis%2C%20foundation

中期英語で base [ ' バース ] と発音した単語は、現代語で 「ベイス」 になるわけです。

〓この単語は、「基礎、ベース」 を意味する base とは、まったく関係のない単語でした。こちらのほうは、ラテン語の basis [ ' バスィス ] 「基礎、土台」 が、

   base [ ' バース ] 中期英語

という語形でフランス語経由で入ったものです。こちらは、現代フランス語では、

   base [ 'bɑ:z ] [ ' バーズ ]

と s を濁らせ

「バス」 か 「ベース」 か
https://ameblo.jp/nirenoya/entry-10061682271.html

base(塩基)の語源

酸と反応してその働きを弱める物質もまた,昔からわかっていた.それは,脂肪を落とす洗剤として使われていた木灰の中にあった.木灰の汁を煮つめてできた粉末の物質は,舌をさす特有の鹹 (から) 味があり,アラビア人によって「アルカリ(木灰の意味)とよばれていた.この物質を強熱すると,灰の一部は気体(主に二酸化炭素)となって消え,さらに強いアルカリ性物質が残る.当時の人たちは,加熱した後に残る部分はもとの灰よりも堅固な物質だと思い,ギリシア語の basis(基礎)」にちなんで base(塩基)と名づけた.今日,酸の対概念には塩基を用いるが,水に溶けやすい無機塩基はアルカリともいっている

科学の歩みところどころ
第5回 酸とアルカリ
酸・アルカリの語源を検索すると
https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/kori/science/ayumi/ayumi05.html

baseには、ラテン語のbasis(土台)からきた文字どおりの「物を支える土台」の意味から、the base of one’s belief 信仰の基盤、at the base of the hill 丘のふもとでのような使い方の他にa base of operations作戦基地、a three-base hit三塁打、そして塩基(塩の土台となる部分という意味でしょう)のような使い方もあります。また別の意味では、音楽で使われるようにbassと同様に「低い」という意味がbaseにはあり、そこからa base action(卑劣な行為)、銅 鉄 鉛 スズなどのbase metals(卑金属、貴金属はnoble metals)のように使われます。これらのbase metalは酸と反応して塩をつくります。

102.塩基 base
https://www.eonet.ne.jp/~t-sat813/chem&eng/text3.html

ファーガスンの『市民社会史論』のbasisとsuperstructure

 後にマルクスに引用されました。

「ファガーソンは」

「「土台(basis)」と「上部構造 (superstructure)」という比喩を使って、社会的諸関係を重層的に把握しようとした」

「生産諸力、土台と上部構造、といった概念を使って歴史と社会を把握する試みは、まさにここに筆頭に挙げられているファガーソンやスミスをはじめとする、一八世紀の「スコットランド歴史学派」によって初めて着手されたものであった。」

シュルツとマルクス : 「近代」の自己認識 植村, 邦彦 10-Jul-1991 Publisher :新評論 16p
序章 時代の思想としての「唯物論的歴史観」シュルツとその時代https://hdl.handle.net/10086/16903

シュルツとマルクス : 「近代」の自己認識

スコットランド啓蒙の元祖とされるファーガソンは、「人類は安全という土台の上に彼らに適した上部構造を建設する」と述べている(『市民社会史論』)。つまり市民社会とは安全を担保する暴力装置としての国家のことなのだ。ところがヘーゲルは『法哲学』で市民社会を土台とし、その「欲望の体系」の矛盾を解決する上部構造として国家を考え、これがそのままマルクスの有名な図式に継承された。

池田信夫 blog 近代社会とは何か
https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51872163.html#google_vignette

マルクスの Basis und Überbau

「マルクスの土台と上部構造という対概念は、その特異な組み合わせ(下部構造という言葉は出てこない)から考えても、出典はファーガスンの『市民社会史論』のbasisとsuperstructureだと思われる。」

「キリスト教は市民社会の中で困窮する人々の救済への願望が疎外(対象化)された上部構造であり、それ自体を批判しても意味がない。こうした上部構造を生み出した市民社会の矛盾を分析することが真にヘーゲルを乗り越える道だ――というマルクスの発想はヘーゲル法哲学の図式を踏襲している。しかしヘーゲルは土台と上部構造という言葉を使っていないので、マルクスは独自にファーガスンを読んだものと思われる。」

https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51872163.html#google_vignette

マルクスの用例

市民社会という言葉が登場するのは18世紀、つまりに所有関係がすでに古代的ないし中世的な共同体から脱却し終えたときである。市民社会としての市民社会はブルジョアジーとともにようやく発展するが、生産と交通から直接に発展する社会的組織――どの時代にもこれが国家およびその他の観念的上部構造の土台をなしている――はいつもこの名で呼ばれてきた。

https://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51872163.html#google_vignette

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