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【動画版】成果を出す広報企画の作り方

動画は、こちら。

本書は、広報のプロフェッショナルである片岡英彦氏が執筆した、広報活動の実践的なガイドブックです。本書は、変化する広報環境に対応し、具体的な成果を出すための広報企画の立案方法を詳細に解説しています。

本書の構成と内容

本書では、以下の内容がカバーされています。

  1. テレビディレクターに取材したいと思われる企画。

  2. ユーザーが見たくなる動画を広報に活用する企画。

  3. 商品、サービス広報の企画と提案に必要な要素。

  4. 企業広報の戦略立案と態度変容。

  5. パブリシティ活動の目標設定と効果測定。

  6. パートナーシップ広報の企画と共創の座組み構築。

  7. 著名人やインフルエンサーを活用した口コミ創出企画。

  8. 進化する周年事業の企画。

  9. インターナルコミュニケーションの企画と全社戦略との紐づけ。

本書の主要な教訓

  1. メディアの心をつかむ企画立案
    テレビディレクターや記者が取材したいと思うような企画の立て方が詳細に解説されています。ニュース性、社会的意義、タイムリーさなどが重要なポイントとして挙げられています。

  2. 多様な広報手法の活用
    プレスリリース、記者会見、イベント、SNS、動画コンテンツなど、様々な広報手法の特性と効果的な活用方法が紹介されています。

  3. パーパスとナラティブの重要性
    企業の社会的存在意義、パーパスを明確にし、それを物語、ナラティブとして伝えることの重要性が強調されています。特に、企業のナラティブと生活者のナラティブを融合させることの重要性が指摘されています。

  4. 効果測定と目標設定
    広報活動の効果をインプット、アウトプット、アウトカムの3段階で測定することの重要性が説かれています。具体的な数値目標の設定方法も解説されています。

  5. 内部コミュニケーションの重要性
    従業員向けの広報活動、インターナルコミュニケーションの重要性が指摘されています。特に、人材採用や定着率向上の観点から、その重要性が増していることが強調されています。

  6. 根回しの重要性
    広報活動の成功には、社内外の関係者への根回しが不可欠であることが強調されています。著者の経験に基づく具体的な手法が紹介されています。

本書の最後に掲載されている、片岡氏、高広伯彦氏、本田哲也氏の3名による対談が実に読みごたえがあります。

片岡さんと本田さんがナラティブに関する熱い議論を展開します。企業の社会的存在意義をステートメント化したパーパス。パーパスを物語化して、ナラティブとして伝えていく手法が定着しつつある。ナラティブには企業ナラティブと生活者ナラティブがあり、独りよがりな企業ナラティブだけでは共感性を持って伝播していかない。一方、生活者ナラティブに全面的に委ねるのでは、主導権が取れず思い通りにならない。

本田さんが携わった某冷凍食品会社の事例。餃子がフライパンに張り付いてしまうという生活者の声を取り上げて、研究開発のためにフライパン3,000個を回収してお礼の新聞広告を出した。これは、生活者のナラティブを上手に企業コミュニケーションに取り入れた成功事例。

高広さんは、B to B企業のブランディング需要が高まっているという話をされています。

B to B企業にとってブランディングが必要になるタイミングは、認知の段階以上に、顧客が最終的に購買決定する前の比較段階です。例えば、A社、B社、C社で比較検討がなされていて、機能的にはどれも優れている時、名前を聞いたことのないA社、現場は知っていても役員は認知していないB社は選ばれない、ということがあったりします。

B to Bは組織購買なので失敗を恐れるという部分が大きい。失敗を防ぐために、できるだけ知られた企業と仕事をする方が安心感があるわけです。B to B企業におけるブランドは、B to C以上に信頼、信用の面が非常に大きい。これがB to B取引においてブランディングが必要な理由。

また採用難で、インターナル広報も重要となっている。お盆と正月という帰省してテレビを観るタイミングを狙って企業広告を入れるという話も披露しています。

広告会社とPR会社の業際がなくなり、どんどん融合しつつある。その中で、学生はどちらを目指すべきか?という話も興味深いです。

高広さん曰く、多様なコミュニケーション手段に触れ、マーケティングに関する基本を学び、習得したいのであれば広告会社。コミュニケーションにフォーカスして、メディアや従来の広告手段にとらわれない企画に挑戦したいのであればPR会社がお薦めとのことです。


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