笑うカイチュウ 寄生虫博士奮闘記/藤田紘一郎

https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000198340

読了日 2020/03/21

回虫、いわゆる寄生虫である。
グロテスクな見た目と生き方、人の体に迷惑をかけ放題のその存在から、忌み嫌われる生物の代表格ともいえる。

ところで私はスタイルの自慢どころか不健康なまでに痩せぎすで。
学生時代に風邪でかかりにいったお医者さんから「ちゃんと食べてる?」と、遠巻きに虐待を疑われるレベルでヒョロい(父母と兄妹が肥満かそこそこ体型だからなおさら)。

そんななので、たまに寄生虫をよく知る人なんかからは腹にサナダムシが入ってるんじゃ? なんてよく言われた。
「尻から白いヒモが出てないか?」
おっさん、セクハラ思想飼ってんのか?

そこで今改めて、寄生虫の初歩を知ってみようと手に取った一冊。

サナダムシは正式名称が「広節裂頭条虫」という、言葉にしたい日本語にランクイン出来そうな歯切れのよい単語である。
その見た目もまた、これ食べたらめちゃくちゃ歯切れがいいんじゃないか? というくらい、節がある。
絶対食わんけど。
そもそも魚が中間宿主で、終宿主が人間なので、何メートルサイズのサナダムシは人の腹にいたことが確定している。

どこにいるかって?

著者はサナダムシダイエットを推奨している。
(正気の沙汰とは思えない)
サナダムシは宿主の食物を横取りして成長していくので、つまり、食物の栄養吸収に携わる場所、そう、小腸にいる。

食べたいって人がいるなら、私は止めないけど、あんたも正気? 大丈夫? 本読みすぎて頭おかしくなってない?

とにかく、私の腹にはこいつがいるんじゃないかってよく思われていたのである。
今現在、身長170センチ(伸びてなければというか、伸びていないでほしい)、体重は最大で50キロ(これもめったに乗らない大台)。

サナダムシは飼ってません。

他にも猫飼いなので、犬猫感染症もさることながら、生食好きな日本人に警告する内容にちょっと怯えながら読了した。

思い返すと古い本だ。
新しい知見を取り入れるためにも、また別な一冊に手を伸ばしてみよう。

寄生虫の生き様はなかなか興味深い。

追記2023/08/01
過去に読書レビューサイト『シミルボン』にてピックアップされました。

この記事が参加している募集

サポート代は新しい本の購入費として有効活用させてもらいます。よろしければお願いします。