信州ビーナスライン サウナ放浪記 vol.1 【尖石温泉 縄文の湯 編】
私が愛する長野県。生まれたのが松本で、家族全員長野県出身で祖父母も住んでいたので、長く住んだことはないものの私のホームカントリーだ。
信州で一番好きなものは、山の景色とカツ丼とぶどう園。あ、この3つは私の人生の好きなものベスト5に入るものだ。それくらい私は長野県がすき。
子供の頃からいつも、冬の信州の山の美しさに魅せられていて、祖父母の家の屋根の上からみる中央アルプスの山嶺には何度も息を呑んできた。
小学校3年生のお正月。松本の祖母は、お年玉と一緒にいつもその年ごとにテーマが違う贈り物をしてくれた。何歳になっても時代の『今』を生きるかっこいいおばあちゃんだった。
その年にお年玉と一緒に、各孫に配ってくれたのは、インスタントカメラだった。
当時お正月CMの代表だった富士カラー写るんです。
今ではめったに手に取ることも無くなったけれど、初めて与えられた27枚の嬉しさを今でもはっきり覚えている。
初めての自分だけの使い捨てカメラ。
何を撮るも自由だったけど、人ではなく、私はとにかく祖父母宅から見える冬のアルプスを撮りまくった。
しかし、現像された写真は、当時のカメラの広角では、ほぼ山は映っておらず同じような空の写真が27枚くらい出てきてしまった時のショックは忘れられない。
さて、大人になった今の私の人生には、カツ丼と山の景色とぶどう園の他にもう一つベスト3に入る勢いで好きなものができた。それは、サウナ。サウナの魅力はまだ計り知れない部分もあるが、大好きな信州で、サウナをとことん探求する合宿をひとりでしてみることにした。
拠点は前回もお世話になった車山高原のコーナーストーンさん。こちらにはサウナはないのだが、豊かな自然ときもちよいお風呂も酵素ジュースもあり、ダイエットを兼ねたワーケーションぴったりの施設でお気に入り。
で、今回は8泊9日をこちらで過ごさせていただいたので、午後の自由時間を使って車山高原や蓼科から通えるサウナ付きの温泉施設に日替わりで通ってみた。
車山高原内には白樺湖のすずらんの湯という施設があるが、こちらはミストサウナのみだったので、連日山を下りて周辺サウナを開拓してみた記録を残してみたいと思う。ちなみにコーナーストーンさんがある車山高原のてっぺんから各地に行くためには、これまた私好みの山並みが豊かなビーナスラインを通る。山を下りるためには片道一時間は最低でもかかるため時間もガソリン代もかかるが、冬のビーナスラインの美しさはプライスレス!
尖石温泉 縄文の湯
トップバッターは車山高原から茅野にむかって152号線を下り、八ヶ岳エコーラインから縄文の道沿いにあるその名も縄文の湯。
この界隈は尖石遺跡があったり縄文時代から人が居住していたエリアらしい。先祖代々長野県民の我が家のご先祖ももしかしたらそんな縄文人の1人かもしれない。
そんな太古の地層から湧き出た温泉の泉質は熱々で、地元の方向けな公衆浴場でありつつも、サウナ、水風呂、露天風呂の3点セットがしっかり完備されている。
サウナはストーブ式で、薄暗く決して広くはない。
狭い分、対流式ストーブがだいぶ室内の温度をあげてくれており、乾いた体はすぐにシャンパンが噴き出てきた。
暗い中でピアノ音楽が流れているのがよい。
サウナで地上波のテレビの芸能人だけが楽しんでる自己満な番組を強制的に視聴させられることほど苦痛はない。不快さでいうとYou tubeやSpotifyの広告くらい不快だ。
なので、ここのサウナをはじめ今回巡った多くの長野県サウナはテレビ無しだったのが嬉しかった。
また、小さいが暴力的な冷たさの水風呂から露天への導線も良く、0度に近い外気の中で、バシッとととのうことができる。
露天スペースには、ドラえもん日本誕生に出てきたギガゾンビの土偶に似た縄文土器が置かれていて、諏訪とユダヤの都市伝説といい、日本誕生はこの地だったのかも…とオカルト的な思想に耽りながら、自然と一体化する。
ご先祖さま、温泉とサウナをこの地に残してくれて本当にありがとう…と唱えると、頭の中では武田鉄矢の歌う日本誕生のエンディングテーマが流れはじめた。
コーナーストーンさんの門限は6時なので、それに間に合わせるべく初日は退散。
明日はどんなサウナへ行こうかな。
夕日の当たるアルプスが綺麗な絶景の帰り道がお気に入りになった。
尖石温泉 縄文の湯
長野県 茅野市 豊平4734-7821
入館料 市内は400円 市外は600円
天然温泉 ナトリウムー炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物温泉
サウナ 対流式ストーブサウナ
マット なしなのでタオルやマイマットがないとお尻がやけどします
水風呂 あり 17度らしいがもっと冷えてた気が
外気浴 露天風呂あり。でも椅子はないので岩に腰掛けるスタイル。
駐車場 あり
フロガーポイント 土偶展示もある。