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この冬、はじめて味噌を仕込んでみた。

2025年の今年、人生初の味噌仕込みをした。

もう何年も前から味噌を作りたいと願ってやまなかったのだが、自分ひとりで仕込むような腕はない。(ぜったいカビとか生やかしそうだし)

そこで、WS(ワークショップ)に参加することにしたのだ。




その名も、『「こんないい日はねぇ」味噌仕込みWS』。


『「こんないい日はねぇ」味噌仕込みWS』というユニークなネーミングのWSに参加をしたのは、1月の最終週。

群馬県太田市にある「そらのほし農園」で、その6代目である通称「そらじいさん」の手解きにより、味噌仕込み初挑戦となった。

仕込みの場所は、こちらの家屋「そら庵」。

趣あふれる「そら庵」入り口

一歩足を踏み入れると、昭和世代にとってはなんとも懐かしく、風情あふれるものばかり。

子どもの頃に遊びに行った祖父母の家を想い出す

気がついたら、夢中でカメラのシャッターを切りまくっていた。(もちろん、そらじいさん了解済み)

自転車が宙を舞う?

そして、向かいには、こんな冒険心をくすぐられる空間が。

気候のよき日に昼寝したい

子どもの頃にこのような「秘密基地」があったらぜったいに毎日遊びにいくだろうなと、ご近所の子どもたちに嫉妬したほどだ(笑)。

ところで、なぜこのWSの名が「こんないい日はねぇ」なのだろうか。
その感動の由来は、そらじいさんのブログでどうぞ。(頼まれてもいないのに、また紹介してしまった・・・)



そして、味噌を仕込んでいく。


前置きに力を入れ過ぎてしまったが、ここでようやく味噌を仕込む様子をお届けできそうだ。

まずは、講師であるそらじいさんから、手順の流れを。

WSの説明をするそらじいさん

大豆と麹の配分を、わかりやすく表にしてくださっているのは、算数が苦手な私にとってはありがたい。

そしてこちらは、そらじいさんが朝の3時から準備をして茹で上げた自然栽培の大豆だ。

寒い土間ゆえ湯気がありがたい

お祖母様から受け継がれている大切な大切なお豆さん。実は私も、秋に収穫のお手伝いをしているものだ。
すっかりやわらかくなって、まさに今、食べ頃になっている。

つやぷりのお豆さん

味付けなしのそのままでいただいたが、「やめられない!止まらない!」のうまさだ。
子どものおやつにも、酒のつまみにも、最高の逸品となりそう。

そんなお豆たちを、機械にざっと放り込みつぶしていく。

ザルで湯を切った大豆を機械でつぶしていく

あのつやっつやのぷりっぷりな大豆たちが、ペースト状に大変身だ。

ちょっと豆感が残る感じが私好みだ

好みのペーストに仕上がったら、バケツに自分が作る量の大豆を入れていく。

この量の大豆で4kgの味噌ができる

お次は、麹を量る作業だ。
こちらは、一緒にこのWSに参加したN子さんが、麹を量っている様子。

麹の分量も正確にはかろう

出来上がりが3kgの味噌を作るN子さん。
大豆と麹の配分表をみながら、正確にきっちり量り、すでに大豆が入っているバケツに入れていく。

一気にざっと!

はい、麹、入りました!

そらじいさんが朝3時から準備をした大豆と麹

これを、人力で混ぜていくのだ。

これぞ大豆と麹のハーモニー♪

大豆と麹がしっくり馴染むまで自分の手でぐぐっと混ぜていくのだが、これがなんとも気持ちがいい。

そろそろいい感じかもね♪

お隣同士となったN子さんと、おしゃべりしながらの味噌仕込みはとても楽しく、あっという間に時間が経ってしまうほどだった。

ちなみに、こちらの大きな樽で混ぜているのは、出来上がり10kgの味噌仕込み。

さすが常連の参加者の方。10kgの味噌を手慣れた様子で仕込んでいく。

そして、私はというと、こんな感じで仕上がった。

出来上がり4kgの味噌仕込みが完成

さらに、毎年参加されている方が、ありがたいことに「酒粕」をお裾分けしてくれたので、それを表面に塗ってみることにした。

表面に酒粕を塗ったらカビが生えないかもね

その方のお話では、カビ対策をもろもろ試してみた結果、この酒粕がベストだったとのこと。
こういった情報を入手できたりお知恵を拝借できるのが、WS参加の利点の一つだと思うのだ。

ということで、無事に仕込み終了。

きっちり蓋をして厳重に!保管

食べ頃は半年後。今年の夏が、心より楽しみである。

強者どもが夢のあと?的な?


農家さんの美味しい「ランチタイム」。


味噌仕込みの後は、希望者でお弁当持参のランチタイム。

そらじいさんがお味噌汁を振る舞ってくださったので、これだけでもうお腹いっぱいの幸せ気分だ。

そらじいさん家のお味噌汁

五臓六腑にしみわたる、おかわり必至の格別な美味さだ。

そして、こちらがそらじいさんが仕込んだお味噌。

左が青豆、右が黒豆で仕込んでいるとのこと


青豆と黒豆で仕込んだというお味噌はどちらも大変美味で、お味噌汁にちょこっと足すことでより濃厚な味わいに。

さらにこちらは、そらのほし農園の無農薬米で作ったお餅である。

蒸したてほやほやのお餅

醤油を少しつけて食べても美味しいそうだが、私は何もつけずにそのままがっつく。
これも文句なしに旨く、何個も食べ過ぎて、持参のお弁当をほとんど食べずにランチが終わってしまったほどだ。(お弁当は、無駄にしないよう家で晩御飯として食べている)

こんな美味いものに囲まれながらのランチ会であれば、盛り上がること必然なのだ。


WSの副産物は「人とのつながり」。


思えば皆さん、そらじいさんの活動や人となり、価値観・考え方に共鳴して集まった方々だ。話が弾んで止まらないのは当たり前といえば当たり前のことだろう。

そらじいさんの農業をきっかけに、衣食住にまつわることから、(なんだか疑問だらけの)この世の歴史や政治、経済、教育、医療等々まで話題がひろがり、おしゃべりが尽きることはない。

WSに参加した皆さん

初めて会った者同士とは思えないほどの親近感に、ほっと安堵する。

そして、同じような想いや価値観の人と話をするというのは、自分の本音をさらけ出すことができることから、なんとも清々しい気分になれる。

また、このようにバイブスが合う人たちとの会話というのは、気づきや学びが盛り沢山。
自分では思いもつかないような視点や捉え方、アイデアなどなどに、ピカッと何かが脳天を突き抜けることがあるのだ。

今回のメンバーとは、また近々再び会う約束をして解散した。

味噌仕込みが目的で参加したWSであったが、こんな素敵な「人とのつながり」もいただけたことは、おおげさでなく幸せ以外の何ものでもない。

生きていくうえで物や貨幣はたしかに大切ではあるものの、特にこれからの時代においては「人とのつながり」というものがより重要視されるのではないかと確信した今回のWSだった。

まさに、「こんないい日はねぇ」味噌仕込みとなったのである。

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