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金木犀がいなくなったらもう冬だった

住んでいる彼くん宅から最寄り駅までの道のりにある、街路木のような印象の身長より低い植木が金木犀がだと知ってからまだあまり時間が経ってないはずなのに、もう金木犀は香らない。

秋の深まりを感じられることを期待して、葉の色が変わるのを楽しみにしていたはずだったのに、夜の空気は冬を運んでいる気配がする。

なんだか鍋が食べたくて数日たち、まだまだ秋も楽しみたいはずなのに、家ではもう白菜を買ってしまった。

生活感…

大学生の頃、冬といえば毎日のように大鍋が出ていた。私も妹も遊びに勉強に課外活動にバイトに…多忙を極める生活をしていて、家に帰るのはどんな日でも22時は普通に過ぎている。実家暮らしとは有難いもので、家事をしなくてもいいし、ご飯も用意しておいてもらえる。こうやって自分で作り出してからその有難みが分かるのだと私も実感しつつ、大学生の頃はその実家暮らしにちゃんと甘えていた。

冬、家に帰ると大鍋にあるのは、おでん、出汁の鍋、チゲ鍋、坦々鍋、もつ煮、野菜蒸し…よく食べる妹と、野菜好きな私と、食べる時間を考慮してもらい、野菜たっぷりの温かい夜ご飯を用意してもらっていた。

だからか私は、冬の家のご飯が大好き。きっと妹も私と一緒で、2人同じくらいの時間に帰り、鍋いっぱいの野菜を「これでもか!」と皿に盛り、なんなら同じ量でおかわりまでする食べっぷり。お鍋大好き。

昨年は彼くん宅で一度だけ、The男飯!な鍋を作ってつついた。同じお鍋を囲って食べるのいいなと思い、冬らしさを感じてからは毎日のように天気予報の気温を見て「今日はまだ鍋には暑いかな」と確認していたくらいには好きみたい。今回も、毎日のように気温とにらめっこしていた。

でも2人でスーパーへ行った時に、ズラーっと並べられた鍋の元へのワクワク感が彼にダダ漏れし、私たちはもう冬になった。

白菜と豚バラともやしとねぎ。
これだけ買って、ざっくり切って、グツグツ煮る。これだけで完成してしまうのに美味しい鍋が憎い。

3~4人前の鍋の元を半分だけ使い、残りは次の日のラーメンにした。ちょっと失敗したけれど、冬は長いのだ。

最高のゆで卵作ってくれた

鍋の元は無限にある。
ほっこりから、辛いの、具材を変えればいくらでも楽しめる。

まだ秋には去って欲しく無いけれど、冬のご飯が恋しい。寒い冬は私の天敵だけれど、鍋を私は待っている。

今日も鍋にしたい気持ちは置いておいて、普通にご飯を作ります。秋を堪能するために、きのこたっぷり使おうかな。

つい1年前まで、実家に浸っていたとは思えない料理へのハマり具合。美味しいご飯ってしあわせで楽しい。もうすこし秋を感じたい、でも鍋をつつく今日この頃。体調には気をつけよう。

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葵月みず
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