【ルーツ旅🌺高知編・初訪問④】一族の末裔だけが参加できる春日神社のお祭り
【前回のお話】
高知での研修2日目。私はついに、切腹した戦国大名・筒井定次の末裔が住むというZ村にたどり着きました。食堂のおかみさんは、伝説について何も知らないというので、私は思いきって近所の人を訪ねることに。
▼ルーツ探しは地味な趣味の代表格
ところで、ルーツ探しの定石は、戸籍調査と墓石調査といわれています。どちらも自分で黙々とやればいい、地味な作業です。もしかしたら、切手収集と並ぶ(?)地味な趣味の代表格かもしれません。
しかし時には、お寺を訪ねて住職の話を聞くなど、人と関わる場面も出てきます。私のルーツ探しの師匠である田村さんは、以前こんなことを言っていました。
この話を聞いて、私は思いました。
それが一体どうしたことでしょう。今まさに私は、知らないお宅の玄関のチャイムを鳴らそうとしているのです。
なぜ私がこんなことをしなくちゃいけないの⁉ 誰か教えて!
▼織田信長の書状はどこへ
「はーい」
チャイムを鳴らすと、70歳ぐらいの男性が出てきました。面長で、ちょっと田村さんに似た、優しそうな雰囲気です。
「あっ、あの私、東京から来た〇〇と申します。この村にある筒井定次の伝説について調べていて、何かご存じではないかと思って……」
男性は「えっ?」といって、少し表情を曇らせました。いきなり来てこんなことを言い出すなんて、怪しい人だと思われたのかもしれません。私は焦りました。
「あの、私は怪しい者ではなくて、たまたま仕事で近くに来ていて……。〇〇旅館のおかみさんに、近所の人に聞いてみたらといわれて伺ったんです。実は、私の母が筒井家の出身で、それで筒井氏のことを調べているんです」
私のしどろもどろの説明に、「あぁ」と、男性はうなずきました。なんとか事情をのみこんでくれたようです。男性は、次のようなことを話してくれました。
そうなんだ……。事情をよく知らないのは、おかみさんと同様のようでした。
▼筒井氏だけが参加できるお祭り⁉️
私は男性にお礼をいい、とぼとぼと食堂の前に戻りました。時計をみたら、まだ時間があるので、一応、近くの村役場でも聞いてみることにしました。
人けのない村役場の受付で、「すみませーん」と声をかけると、30,40代の男性が出てきました。私が事情を話すうちに、興味を抱いた役場の人たちがまわりに集まってきます。
その1人が思い出したように、
「そうだ、P地区に春日神社があったな」と言い出しました。地図を持ってきて、ペンで場所を指し示します。
「この山の上に、筒井順慶ゆかりの春日神社があります。そこで年2回お祭りがあって、全国から筒井さんが数十人、集まってくるんですよ」
筒井さんばかりのお祭り? そんなのあるの⁈
「そのお祭りは、いつあるんですか?」
私が尋ねると、窓口の人が関係者に電話をかけて聞いてくれました。
「次のお祭りは、ちょうど1か月後だそうです。ただ、お祭りは一般公開していないので、参加するには神社総代の許可が必要らしいですよ」
▼お祭りに参加すると心に決めた
私が食堂に戻ると、某さんが空のお皿を前に、手持ち無沙汰にしていました。
「おかえり。カレー食べちゃったよ。何かわかった?」
私が報告すると、感心したように、
「へえー、筒井氏の末裔だけが集まるお祭りなんてあるんだ。確か、その頃には試験が終わっているよね。もしお祭りに出るんなら、また車で送ってあげようか?」
実は、11月に私の職場で昇進試験みたいなものがあり、私はこの研修のあと東京に戻ったら、そのための勉強に専念するつもりでした。結構ハードな試験なので、それが終わったらきっと精魂尽き果てて、旅行どころじゃないような気がしなくもありません💦
でも、私はこの時にはもう、春日神社のお祭りに参加しようと心に決めていました。
まるでレールが敷かれているかのように、とんとん拍子にここまで来て、私はなんだかそのお祭りに参加しなくてはいけないような気分になっていたのです。
(続く)
=͟͟͞͞🌸=͟͟͞͞🌸=͟͟͞͞🌸=͟͟͞͞ 皆様へのお願い =͟͟͞͞🌸=͟͟͞͞🌸=͟͟͞͞🌸
高知県の「Z村」がどこだかピンと来ても、コメント欄に実名を書くのはお控え下さいね🙇💓
小さな村で、特定して何かご迷惑をかけると申し訳ないので。
よろしくお願いします☺️🙏💕
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