8歳のボクが考えた不思議な話【みらかこ村】
学校の帰り道、一人の五年生の男の子がいつも通る山道を歩いていた。
すると、突然木が倒れるような音がして、音がした方に行ってみると、特に何もなかった。
「あれ?大きい音がしたのに。不思議だなー」
そう思っていると、その先に、今まで気づかなかった知らない道を発見した。
その道が気になった男の子は、行ってみたくて吸い込まれるように歩いていった。
しばらく歩いて行くと、いつの間にか知らない村に来ていた。
「ここ、どこだろう?」
先に分かれ道があったので、男の子はなんとなく左に行くことにした。
しばらく行くと、木でできた家が見えた。
それはまるで、江戸時代にあったような長屋だった。
その道を歩いている人も着物を着ていて、江戸時代にいた人みたいだ。
「なんかテーマパークみたい!」
男の子は、なんだかワクワクしてきてさらに真っ直ぐ行くと、トンネルが見えてきた。
トンネルを抜けると、今度はさっきとは違う藁でできた家が見えた。
キャンプみたいに、火をおこしてる人たちもいる。
「今度は、縄文時代みたいだ!」
男の子は、だんだん時が遡るような感じがして、面白くなってきた。
「もしかしたら、トンネルを抜けるたびに過去に遡るのかも!」
ドキドキしながらさらに先に進んで行くと、またトンネルが見えてきた。
トンネルを抜けると、前の方からドーンドーンと大きな音がして、男の子はビクッとした。
目を凝らしてよーく見てみると、遠くの方に恐竜らしきものが見えた。
恐竜が好きな男の子は、興奮しながら恐竜の方に近づいていったら、恐竜が男の子に気づいて、こっちに向かって走ってきた。
男の子は、「食べられる!」と思って全力で走って逃げた。
走りに走って、ちょっと先にトンネルが見えてきた。
他に逃げ道もなかったし、そのトンネルに逃げ込んだ。
恐竜も男の子を追いかけてトンネルの中に入ろうとしたら、なぜか弾き飛ばされてしまった。
「はぁ~、助かった~。でも、なんで恐竜は入れなかったんだろう?」
そう思いながらトンネルを抜けると・・・
自分以外何もない真っ暗なところに出た。
「えっ、ここどこ?こわい・・・」
ちゃんと帰れるか不安になって、さっきのトンネルに走って戻った。
トンネルを抜けたらまた恐竜がいるかもと思ったけど、恐竜はどこかに行ったみたいで、そこから走って最初の分かれ道まで逃げ帰った。
次の日、男の子はもう一度あの不思議な分かれ道にやってきた。
分かれ道の右に行ったらどうなるのか気になって、確かめずにはいられなかった。
男の子はドキドキしながら、分かれ道を右に行ってみた。
しばらく行くと、石につまずいて転んでしまった。
だけど、地面から浮いてて痛くなかった。
「えっ、なんで?」
男の子は不思議に思いながらも先に進んでいくと、数えきれないくらいたくさんのトンネルが見えた。
男の子は、直感で一つのトンネルをえらんで抜けると、いろんな家が空中に浮いていた。
「えっ、ここどこ?本当に現実?」
男の子は不思議に思ったけど、それよりも面白いと思ってもっと進むことにした。
しばらく行くと、またたくさんのトンネルが見えてきた。
男の子は、また直感で一つのトンネルを抜けていった。
すると、光の橋を渡る光る人のようなものを見つけた。
その光る橋と光るものは、金色に輝いていた。
「わー、きれい!」
男の子は、感動した。
そして、いくつものトンネルに入って抜けることを何回も繰り返したら、そこは前と同じで真っ暗だった。
男の子は、昨日は逃げ帰ってしまったから、今日は怖かったけど勇気を出してさらに進んでみることにした。
しばらく行くと、眩しい光が見えてきた。
その真っ暗なところから抜けると、そこは昨日恐竜に追いかけられた世界だった。
「昨日来たところに、なんで来ちゃったんだろう?」
男の子は、恐竜の時代から縄文時代、そして江戸時代を通って最初の分かれ道に戻って来た。
あれ?未来と過去はグルグル繋がっている?
別のトンネルを抜けたらどうなるんだろう?
あなただったら、未来と過去どっちを体験したい?
もしくは、みらかこ村に行く?
行かない?
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