8歳のボクが考えた不思議な話【吾輩はレモンである】
1話目(第二の吾輩)
吾輩はレモンである。
吾輩は今、人間がいっぱーいいて、そこで人間がお金いうものと吾輩たちを交換する「スーパー」という所にいる。
あっ! 一人の人間が吾輩に手を伸ばしてくる。
人間が吾輩を取ってこれまで恐れていた「レジ」に持っていった。
ピッ ありがとうございました。
またお越しください。
タッタ、タッタッ
人間が歩き出した。
えーい、もうこうなった以上、天に運をまかせよう。
あっ、人間の家が見えてきた。
神様どうかお守りください・・・
とうとう人間の家に着いてしまった。
さっそく吾輩はまな板の上に置かれた。
あぁもう一巻の終わりだ・・・
ザクッ うぎゃーー
吾輩は切られた。
天は吾輩を見捨てたのだろうか・・・
〇
あれ? これは久しく忘れていた故郷の土の匂い。
たしかに吾輩は土の上で生きている。
やったーー!
きっと吾輩が切られたあと、人間は吾輩の魂を土に埋めたのだ。
ようし、生き返ったからにはまた元気にお日さま浴びて、大レモンになるぞ。
ということで、吾輩は第二の吾輩として生き返ったのである。
2話目(本当にざんねん)
吾輩は人間に「土に植えてくれてありがとう」と言いたいのだが、言えないのだ。
だったら勇気を出して言えば良いじゃないかって?
いやいや、そういう意味の「言えない」じゃないんだ。
じゃぁどういう意味の言えないだって?
それは・・・
吾輩たちは、頭で言いたいことを念じると、その言葉が相手に伝わるという伝え方なのだ。
だが、人間は「口」というものを開けたり閉じたりして会話をするのだ。
話すのは「口」でしかできなくても良いのだが、人間は「耳」というものでしか何かを聞けないのだ。
だから、いくら吾輩が念じても人間に伝わらないのだ。
今日も水をくれる時に強く念じた。
けど、歌を歌いながら水をジャージャーくれるだけだった。
うーん、相手にお礼も言えないのは本当にざんねんだ。
3話目(みんな不安です)
吾輩が今住んでいる鉢が置いてある所は、とても良い所だ。
日当たりも良いし、ツルも巻き付けやすい。
でも一つイヤなところがある。
そのイヤなところとは・・・
虫が葉を食べないか気になって眠れないということだ。
それでみんな寝不足なのである。
だから、今夜も虫が来ないかみんな不安に思っている。
☆ミントのミンちゃんからの一言☆
そんなこと言ってるけど、レモンくんはそんな虫のことなんか気にも留めずガーガー寝てるんだけどね。
ガーガー
4話目(レモンの不満)
吾輩の魂を土に植えて、生き返らせてくれたのは本当にうれしい。
けど、一つ不満があるのだ。
その不満とは・・・
いくら水が好きでも、たまに水をあげすぎるということだ。
あんまり水をあげすぎると根が腐っちまうよと、主人や細君、そして植えてくれた小児にも念じた。
だが、前言ったように、吾輩が言いたいことをいくら強く念じても、人間には伝わらないのだ。
でも、あげすぎるのはたまにだから大丈夫であろう。
5話目(レモンの喜び)
色々なことを言った吾輩だが・・・
また大レモンになるという夢を持ててうれしいのである。