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餡子が恋しくなったら…

先日、栗のトルタ(イタリア語tortaはケーキの意味)を焼いた。

その際に封を開けたマロンクリームを早めに消費しなければいけないということで、最近はパンにそれを塗ったものを昼に食すことが多い。

Marroniと記されているが、商品説明にはcastagne使用とある。前者は栽培種でより甘く、後者は自然に生っている栗をさすとのこと。


日本の餡子を知っているイタリア人は、「餡子は栗のクリームのようにニュートラルな味」と言う。反対に言えば、栗のクリームも餡子を思わせる味と言うことだろうか。
つまり、こちらの人の味覚としては、いわゆる甘さとは異なるらしい。
イタリア語でドルチェdolceは、名詞ならば「(甘い)お菓子やスイーツ」を意味し、形容詞ならば「甘い」という意味だが、餡子を使ったような和菓子は、こちらの人に言わせると「甘くない」(ドルチェと呼ぶには甘さが弱い)らしい。

たしかに、栗のクリームは、わたしが食べてもそれほどくどくもなく、甘過ぎないと感じる。
たとえば、そのもの自体は甘くはないと思うが、砂糖の量が多いのか、ピスタチオクリームの方がよほど栗のクリームよりも甘い。

かつて、日本では「外国のお菓子は甘過ぎるものが多い」と言われていた。
今はどうかと言うと、イタリアのものに関して言えば、たしかに日本人の味覚からするとやや甘い・甘過ぎるものもなきにしもあらずだが、そこまで甘くて無理というものは多くないように思われる。これは、地域差もあるかもしれない。
そして、伝統的なイタリア菓子というものは、それほど見た目は華やかではなく、素朴な風貌のものが多いと思う。見た目よりも味で勝負のタイプなのだろうか。


茹で栗と栗のクリームを入れてみました。


地味なのでお化粧させてみました。


砂糖も入れているのに、栗クリームも入れたら甘過ぎるかと危惧したものの、ちょうどよい甘さで、クリームの効果か生地がしっとりしていたところが合格点☆

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Jacqueline
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