ジェイタマズがOPTEMOにたどり着くまでの軌跡
ジェイタマズの小池です。
ジェイタマズも新たなメンバーがジョインして、一般的なプレAを終え、シリーズAに向けて動き出している状況です。
INITIALさんの成長フェーズだとINITIALシリーズAという判定みたいです。
https://initial.inc/companies/A-37454
2020年7月創業ですが、OPTEMO自体は2021年7月から動き出しており、ピボットして今に至っています。
採用を積極的に行っており、応募者の方からもメンバーからもご質問いただくことが多いのが「ピボットしてOPTEMOに至るまでの軌跡」だったりするので、そのあたりを投稿させていただきたいなと思っています。
ジェイタマズ創業(2020年7月)
ジェイタマズは2020年7月15日に友人3人で創業しました。
私の高校の同級生である中浜、中浜の大学時代のバイト仲間である坂本と3人で創業しました。10年前くらいから3人で旅行にいったり遊んだりしていたので、3人とも友人関係でした。
友人同士での創業だったため、3人とも全然違うバックグラウンドです。小池は新卒でシャープ株式会社に入社し、電気回路のエンジニアとしてはんだごてやオシロスコープを触りながら回路設計していました。そこから株式会社船井総合研究所(船井総研)に転職し、中小企業さん向けの経営コンサルティングを行っていました。船井総研ではデジタルマーケティングをよく行っており、色々なWEBサイトの立ち上げやデジタルマーケティングを行っていました。
創業事業
ジェイタマズの創業時の事業は「新卒採用向け動画メディア」でした。「ITエンジニア」と一口に言っても30を超える職種があり、どの工程のどういった職種であるかによって仕事内容が全然違ったりします。しかし、就職活動の中では「ITエンジニア」と大きな括りになることもあり、理解しにくい部分もあります。だからこそ、ジェイタマズが「IT企業が語るリアルな情報」を発信することで「ITエンジニアの仕事」を理解するためのメディアを立ち上げていました。
3か月で200本以上の動画を作成し、色々な企業に登壇いただいて「仕事内容のリアルな姿」を発信していました。
当時はクラブハウスが一世風靡したタイミングだったので、クラブハウスも活用しながら行っており、当時は「就職活動」で日本一のクラブになっていました(当時は毎日テーマを変えてクラブハウスを行ってました)。
「知らない」が理由で「思っていたのと違う」を解消したく、リアルな仕事を発信していきたいという想いでした。
新たなサービス
そこから次の事業として「グループディスカッション動画を使った新卒採用のスカウトサービス」を立ち上げました。月20回以上グループディスカッションを開催し、その動画を見ながら企業が学生さんにスカウトを送るというサービスです。
学生からするとグループディスカッションを練習しつつ、「履歴書にはないリアルな自分の魅力」をPRすることができます。企業からすると「履歴書にはない発想力や地頭、仕事に近いシーンでの雰囲気」などを確認することができます。
学歴やガクチカでフィルタリングではなく、「本人の魅力」を見てお互いに良い出会いを実現したいと思っていました。
情報過多な時代だからこそ、フィルタリングされた情報だけでなく「一次情報(=リアルな情報)が大事」だと考えていました。
結果的に、大手企業や様々な企業にお使いいただいたり、共同研究の話も上がってきたりしていました。
今後さらに事業を伸ばすために資金調達に動き出そうというタイミングで、ジェイタマズにとっての転機が訪れました。
フルピボット(2021年6月)
フルピボットのきっかけ
2つ目の事業が進む中で資金調達に動いていました。色々なVC(ベンチャーキャピタル)に連絡させていただき、ファイナンスの相談をしていました。
その中でジェイタマズの転機となったのがSkyland Ventures(スカイランド)の木下さんでした。
いつものようにプレゼンしようとしましたが、その前に木下さんから質問をいただき、ディスカッションしました。10分くらい話した段階で、
「今までの事業を捨てて、フルピボットしないか?そのための費用を出資する」
とオファーをいただきました。
10分くらいというスピードとオファー内容に面食らい、何言っているかわかりませんでした。笑
でも、木下さんの意図を聞くと、「薄々感じていた市場の本質的な課題」であり、そこをズバッと突っ込んでもらったため、グサッと刺さりました。
1時間程度メンバーにも相談する時間をもらいましたが、メンバーも同じく課題を薄々感じており、決断までに時間はかかりませんでした。その日に改めてお話させていただき、フルピボットするという決断を行いました。
ジェイタマズの当時のキャッシュフローを考えても「これが最後のフルピボット」という状況だったので、”このピボットに全てをかけよう”と決意しました。
とはいえ、色々なお客様、代理店様、協業先などいたため、既存事業を辞めるというのはものすごく大変でした。
そして、当時ご迷惑をおかけした皆さんには本当に申し訳ないと思っています。何からしらの形で御恩をお返ししたいと思います。
こんな経緯で2020年6月末着金にてスカイランドの木下さんにご支援いただき、フルピボットすることになりました。
ピボットってどうしたらいいか模索
ピボットにあたり木下さんからの条件は下記でした。
自分たちのやりたいことをやっていい
トップクラスのSaaS企業のニーズに応える
ピボットして数か月でシードの資金調達できること
すごく自由だった分、どこの市場に挑むか、ものすごく悩みました。
メンバー同士で何をやりたいかを色々と話をしていた中、スカイランドの木下さんからROXXの中嶋さんをご紹介いただきました。この中嶋さんにいただいたアドバイスが今のジェイタマズにとって大きかったです。
中嶋さんに「どんな事業が良いですかね?」と質問した時、
「相談する前に自分で最大限調べた?」
とズバリ言われました。「例えばプロダクトハントを死ぬほど調べたか?、Yコンに採択されたスタートアップを調べたのか?」など実践的な指摘をいただきました。
ということで、「いただいたアドバイスをまずはやってみる」という考えを持っているので、プロダクトハントとYコンをめちゃくちゃ調べました。笑
プロダクトハントのサービスを遡りながら調べ、各サービスがどういうサービスなのかをとにかく調べてスプレッドシートに記載していました。
プロダクトハントには「time travel」という過去に遡ってみる機能があるため、非常に助かりました。
一体いつまで遡って調べていたかとわからなくなるほど調べたところ、時代の流れやサービスのトレンドが見えてきました。
並行して、知人や友人の力を借りて30人以上にヒアリングも行いました。
様々な職種、役職の方に「どんな仕事をしているのか」、「業務での課題は何か」、「どうあるべきか」など根掘り葉掘りヒアリングさせていただきました。
ご協力いただいた皆さんに本当に感謝です。
その中でインサイドセールスやマーケの担当者にもヒアリングを行い、課題が見えてきました。
それが「リード不足」です。
船井総研でデジタルマーケティングを行っていた時から「リード不足」は企業にとって重要な課題だと感じていました。30以上のWEBサイトを立ち上げましたが、どのサイトも「CVR(コンバージョンレート)は大体1%」に疑問を持っていました。
また、The Model型によって解決した部分、そしてさらに生まれた課題も見えてきました。
インサイドセールスの方からは「マーケからの新規リードが足りていない」という声をとにかく聞きました。自分自身、船井総研時代の支援として「セールス側からの新規リード獲得」としてアウトバウンドコールも行っていましたが、あの辛さをなんとかしたいなと感じていました。(でもアウトバウンドコールって数字が読みやすくて強いので、よく使っていました。)
一方、船井総研での業務はマーケがメインだったため、色々な分析ツールを使っていましたが、「森を見て木を見ていない」という感覚が強く、マクロな数字で改善はするけど、1人1人のお客様に向き合っていないという感覚がありました。マーケで「フィルタされたマクロな数字」を見るだけでは、リアルなWEB訪問者に向き合うことができていないと感じていました。
ヒアリングでの結果とプロダクトハントの調査結果を基に、「こういう世界を創ろう、こういうことはできないか」と考えた結果、OPTEMOのコンセプトが完成しました。
OPTEMOへピボットする決意のために
OPTEMOのコンセプトや機能を固め、トップクラスSaaSのインサイドセールスの方へヒアリングして壁打ちをしました。現場の声から生まれたプロダクトであり、小池自身の経験を反映させているため、一定の自信はありました。
しかし、ジェイタマズにとってこのピボットは大きい決断となるため、簡単なデモができる環境だけ用意してB Dash Campへチャレンジしました。
スタートアップ4大大会の1つであるB Dash Campで評価されるかどうかによって手応えを確実なものにしたいという意図でした。
結果的に、B Dash Campではファイナリストとして選出いただきました。
福岡でピッチさせていただき、色々な方とコミュニケーションを取る中で、「OPTEMOの世界は来る、それを自分たちが実現させる」という決意をすることができました。
Pitch Arenaでは決勝に進めることができませんでしたが、あの時に見た「名刺交換の列」は衝撃でした。ピッチが終わった後に名刺交換が絶えず、次のセクションが始まってもなお名刺交換の列が続いたため、係の人に注意されました。
(もしかしてPitch Arenaも決勝いける?と思いましたが、ダメでした笑)
ちなみに、B Dash Campでファイナリストとしてご一緒した方は結構仲良くさせていただいているので、あの場に選出いただいたことに感謝しています。
個人的に、ピッチ大会の良さの1つは、ライバルだった起業家同士が仲良くなることだと思っています。
今では、ピッチ大会でご一緒した企業は手離しで応援しています。
フルピボットの決意から爆速で!
B Dash Campで完全に決意を固めたので、そこからは「爆速」で行こうと進みだしました。
結果的に
自分の経験を活かした大きい市場の事業
トップクラスSaaS企業の導入
SBIインベストメント、千葉道場、Headline Asiaを引受先とした調達
を実現しました。
木下さんからのピボットの条件をクリアできてよかったです。
その後、TechCrunch TokyoのファイナリストやIVSで5位に入賞するなど、スタート4大大会の内、3つ出場させていただきました。
まだまだこれからですが、今後もスピード感を持って前へ進んでいきたいと思います。
そして、OPTEMOを導入いただいている各企業に向き合い、これからも「現場のためのセールステック」として進化し続けたいと思います。
思い返すと、ジェイタマズが創業してから一貫して大事にしていることは「一次情報(リアルな情報)」です。フィルタされた情報だけでなく、リアルな1つ1つのヒト、コト、モノに向き合うことを大事にしていました。
(ちなみにVisionは「ヒト、コト、モノがさっとはまる」です。)
爆速で急拡大しているため、採用強化中!!
ジェイタマズ(J-tama’s)の「s」はスピードの「s」です。
爆速で急拡大しているため、新たなメンバーのジョインを本当に待ちわびています。
まだまだメンバーは少なく、組織づくり、プロダクトづくり、事業づくりなどやらないといけないことが盛りだくさんです。
少しでも興味を持っていただいた方は是非一度お話させていただきたいです!
Meetyでカジュアル面談募集しているので、すごく気軽にご連絡いただけると嬉しいです。