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【ミュージアムグッズ愛好家の頭の中】ソースコードを読むように書を鑑賞し、ピカソやマティスからe-sportsを考える

あけましておめでとうございます!2023年一発目の更新になります。皆さんはどんなお正月をお過ごしですか?

昨年末に、台東区立書道博物館「中村不折コレクション 抵抗と恭順 リターンズ―激動の明末清初―」に行ってきました。

令和4年11月1日(火)~令和5年1月22日(日)
※会期中、一部展示替えがあります。

 17世紀の明時代末は、政治経済が混乱を極め、各地で農民による反乱が起きていました。農民反乱の指導者であった李自成は、北京を陥落させ、明王朝は終焉を迎えます。一方、満洲地方では女真族が後金を建国し、国号を清とあらためました。清は李自成軍を駆逐し、満洲族による清王朝が確立します。
 満洲族に支配権を奪われた明の遺民たちは、清王朝に抵抗するか恭順するか、苦渋の選択を強いられました。波乱に満ちた当時の状況は書画の世界にも反映され、胸中の激情を吐露したかのような特異な表現が見られます。
 2007年、東京国立博物館と当館において「抵抗と恭順-明末清初の書人たち-」を開催しました。再び、明末清初をテーマに東京国立博物館と時期を合わせて開催いたします。上野の山とその麓で繰り広げられる激動の明末清初の世界をご堪能ください。

https://www.taitocity.net/zaidan/shodou/oshirase/news/2212/

どんな展覧会かは上記を見ていただければわかる通り。新しく清王朝が確立し、敗れた明王朝に仕えていた人々はどうしたのか。

清王朝に仕えることに決めた者、抵抗し世捨て人になった者、亡命した者…それぞれの道を選んだ者の心の内が書画で表現されました。今回の展示ではその様々な書画が紹介されています。

私、今まで書画ってどんな風に鑑賞したらよいかわからなかった…というか、楽しみ方が分からなかった??ので、このように、書家がなぜこのような書画を書いたのか、その社会的背景は何なのかと併せて展示されると、すごく解像度が上がって面白かったです。作家論?に近い感じなんですかね。

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