蜜蜂と遠雷
小学校高学年の時保健室でサボってたら家庭科の先生が教えてくれた、恩田陸
音楽が聴こえてくる小説
映像で見た方がいいのかと始め思ったけど、映像では伝えきれない文字でしか伝わらない部分もあった
天才たちのコンクールにかける青春
ピアノという音の世界を心沸き立つような描写で、泣きそうになる。
凡人の視点もある、勇気を与えてくれる
わたしはピアノで生きることはビビって挫折したから音楽で生きる人には本当に憧れる
音楽を捨てるのもできなくてサークルでぬくぬくやってる
それがいいかは分からないけどそれなりに楽しい
音を言語化、文字で綴られる曲のイメージが素敵で、
その素晴らしい表現に引き込まれて会場で聴いているようだった
音楽が駆けていく
たかが活字なのに、音楽が聞こえてくる
人間は、生まれながら美しいものを感じ取る回路が専門家も素人も同じ
審査員も、聴衆も、凄いと思う人に選ばれたとき、その一致した瞬間に遭遇したら
ピアノを叩く音から蜜蜂の羽音がいつまでも耳に残りナチュラルで平和な余韻
目に映した瞬間に音と映像になって浮かび上がってくるような感じがした。
良い音楽を仲間と追求することが辛くなって、楽器をやめたくなったときがある
そんなものはなかったのかもしれない
楽しい音楽、好きな音楽をまたしてみたいなと思った、今は割とできてるかもしれない
多分、わたしは他の人が思ってる以上に音楽が好きで音楽しかない人間だから
それを文字で感じられるこの本は大好き
1曲1曲から具体的な物語やイメージが紡ぎ出される
それを言葉で表現する
作者は読者を本からも現実世界からも連れ出すように感じる
色んな人の色んな風景
音楽を諦めたことは後悔してないけど、後悔しても良かったかもしれないと思わされかけた
今は音楽が好きだ