コーヒーのトリコ
コーヒー豆を買いにコーヒー専門店へ行ってきた。
コーヒーミルはじめ、セットは揃ったので、あとは豆だけだ。
ちなみにコーヒーセットは夫のもの。
新たな趣味を、とのことで私は付き添いで行ってみた。
コーヒー専門店に入るとキレイなお姉さんがお迎えしてくれて、豆の特徴について詳しく説明してくれた。
「こちらは、ジャムのような香りで…」
まず言葉の表現の仕方に感動した。
プロってすごい。
試飲させてもらったが、確かにそんな感じがする。
コーヒー専門店の接客に感動し、豆を購入してお店を出た。
家に着き、夫がカバンから購入したコーヒー豆の入ったパックを机の上に置くと、一気に周囲がコーヒーの香りに包まれた。
「すごい、ここまでコーヒーの香りがする!」
こんなに少量の豆でも、鼻を近づけなくても分かるくらい、豆の香りがするのかと驚いた。
ここにいるよ!!!
という主張ではなく、振り向いてしまう感じ。
人間でもこういう魅力的な人っているよなぁなんて思ったり。
実際にパックを開けると、より豊かな香りに包まれた。
夫が豆をスプーンで計量し、ミルに入れる。
ミルをまわし、豆を挽く音もまた、カフェのBGMの様に感じた。
コーヒーを淹れる段階で、五感の内、嗅覚と聴覚が癒される。
手間がかかっても、豆からコーヒーを淹れる気持ちがよく理解できた。
横で見ているだけでも、癒されるのだ。
お湯の温度は80度程度と聞いたことがあったのでその温度で淹れてみたが、ゆっくり抽出されるので90度位で淹れた方が良いというのも、実際に淹れてみて気付いたことだ。
手間をかけて淹れてもらったコーヒーは、香りが高く、まるで紅茶のようだった。
そして、苦味の主張も無く、まろやかだ。
味も香りと同じく、つい振り向いてしまう、虜になってしまう、そんな感覚だ。
聴覚、嗅覚に加え、味覚も満たされた。
私も近いうちにコーヒーセットを揃えていそうな気がする。