初夏の風
初夏。
お風呂上がりなのに汗ばんだように感じながら、子の寝かしつけ。
出したばかりの扇風機のここちよい風に吹かれながらゆらゆらゆっくり身体を揺らしミルクを飲ませる。
急に飲む量が増えたことに成長を感じながらふたりだけのひととき。
飲み終わり、寝そうで眠れない子どもの横に寝ころびながら、お互いの体温を感じて眠りに落ちていく。
包み込んでいるような、包み込まれているような感覚。
そよそよと口元にかかる子の髪。
やわらかなタオルケット。
ゆっくりと呼吸が一定のリズムに落ち着いて眠りに落ちた。
自分まで子どもになったかのような懐かしくて、気持ちの良い夜。