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分け入つても分け入つても 山頭火とか五郎兵衛とか

町田康が書いた『入門 山頭火』を読み終わった愛酒の日に。
ヤバいやつがヤバいやつを書いためっちゃヤバい。
静かにもどぉしようもなさが頭をぐるぐると回って一気にはいけない。
何ヶ月か前に買い読むもしばらく放っておいてまた手に取ったりまた放ったりしていたら今日になった偶然。
知ってはいたが山頭火はどぉしようもない。
どれだけ美化しようともほんとうにどぉしようもないと思わされた。
そのどぉしようもなさが人を惹きつけるんやろなとも思ってきたし思わされた。
 
同じく町田康が書いた『告白』のことも思い出した。
言わずと知れた『河内十人斬り』をモチーフとした1冊で傑作とも言われる。
最後に熊太郎が言うセリフは超強烈だった。
「あかんかった」
ヒーローじゃない。
きれいになんて終われない。
きれいじゃ終われないしきれいなんかじゃ全くない。
『河内十人斬り』は劇場でもよくやる。
これまでに何度も観たが
どこで誰がやっても劇場が異様な高揚感で包まれる。
やり終えた血まみれの顔がぎらぎらしていてだから客席もぎらぎらする。
暑いからか。なんやかんやで皆好きやな好きやでな。血。
 
すこしまえに観た『喧嘩屋五郎兵衛』のことも思い出した。
どの劇団でもやっている芝居で、だからこそとても興味深い。
ということはよく言うのだけれど、
このたびのものは雪をてんこもりに降らせまくって
こういうシーンでかかるドラマチックド演歌三連発爆音の中死んでいった。
思わず一瞬すこし笑ってもしまって、
でも、帰りながらいろんなことを考えた。
 
誰も悪くない。

いや、誰かだけが悪い訳じゃない。
 


五郎兵衛のことは、また書きたい。書くかもしれない。これは以前の。

 *
山頭火の話。過去記事2つ。


ぜんぜんちゃうこと書こうとしていたが強烈すぎてこの話になった。
町蔵恐るべし。BRUTUSで始まった新連載もすごい。眩暈がするほどなんかすごい。

◆◆
【略歴や自己紹介など】

構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。

旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。

普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。

劇場が好き。人間に興味が尽きません。

舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。

某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
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めっちゃ、どうぞ。

Webマガジン「Stay Salty」Vol.33巻頭に自己紹介エッセイを寄稿しました。

12月Vol.34からは不定期コラムコーナー「DAYS」も書かせていただいています。

東京・湯島の本屋「出発点」では2箱古本屋もやっています。
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読書にまつわるエッセイ集(ZINE)、
tabistorybooks『本と旅する』もお店と通販で取り扱い中。

旅と思索社様のWebマガジン「tabistory」では2種類の連載をしています。
酒場話「心はだか、ぴったんこ」(現在21話)と
大事な場所の話「Home」(現在、番外編を入れて4話)。

noteは「ほぼ1日1エッセイ」、6つのマガジンにわけてまとめています。

旅芝居・大衆演劇関係では各種ライティング業をずっとやってきました。
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役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、
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momo|桃花舞台
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