花 山頭火も一休宗純もスナフキンも西行も
「1分後の世界は変わってるんだぜ」と言っていたのはとあるジイサンだった。
若き日は欲の限りを尽くしてきた人だ。祖父ではない。
七つの大罪という言葉があるが七つどころじゃないような人だ。
「キザもここまでいくと国宝レベルやな」と思いながらも、
感嘆の言葉をあげた、あげておいた、でも、正直意味がわからなかった。
でも今日自転車に乗っていてふと頭に浮かんだ。
いつ聞いたかすらも忘れたのに「確かにねえ。ほんまやねえ」なんて、満開の花の下を疾走しながら。
父が亡くなってちょうど12年ということで数日ばたばたとしていた。やっとすこし落ち着いた。
この何か月か20年(ほど)前のことを思い出すことが多かったのだけれど、
12年前とか20年前だなんてすごい昔なのになんだか昨日のことのようでもある。
とはいえ12年や20年「後」の己や世を考えると気が遠くなるというか怖くなり思考を止める。
冗談でもふざけている訳でもなく明日どうなっているかなんて誰にもわからない。
1分後の桜はだいぶ変わっている。
願はくは花の下にて春死なむ。
知らんがな。だが好むひとも多い一首だろう。
知らんがな。だが格好ええし雰囲気があるしにおいや体温も感じる気がする。
我と欲まみれの俗すぎる人間は山頭火にも西行法師にもなれない。
いや山頭火も一休宗純もスナフキンも西行もよく考えたら面倒臭いというかただのクズばかりだ。
でも、それが、それは、それも、人間なんちゃうかなあ、と思うし思っているし笑っている。
*
辻邦夫の『西行花伝』を何年も前に人に貸したらなくされたのをいまだに恨んでいる。
あんなに重たいのに。笑。
(内容もかもだがなにしろほんまに重い)
せやけどなんかそれはそれでこの本な感じもしないでもなくない。
*
父のこと、
と、合わせて、ある芝居のことも、以前にすこし。
山頭火の話は、ここにも。
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【略歴や自己紹介など】
構成作家/ライター/エッセイスト、
Momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。
某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリー。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note「桃花舞台」を更新中。
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