ON THE ROAD
劇場に行くと思いもよらない瞬間がたくさんある。
思いもよらない、思いもしなかったような時と瞬間にたくさん出会う。
一言でいうと「一期一会」なんだろう。
けれど、そんな簡単な、言い切ったような言いきれたようなことで言いたくないな、という気持ちもある。
でも、そのことそのとおりで、「一期一会」、ヤバい、エモい、ヤバい、
ふざけていない、これしかないし、これでいいような気もする。
変に理屈をこねたり能書きに酔って押し付けたりするよりも、もしかしたら、ずっと。
ということは、さまざまの劇場に足を運んできて思うようになり、
中でも特に、今、今っ、なにより一番大好きな表現者とステージとその人と皆の居る劇場で、毎回、思うようになっていること、気持ち更新されること、
好きとかすごいとか能書きとか言いたくないくらい、言語化したくないくらい、思うこと。
森山大道に再会した。
大好きな書店(正確には書店じゃない)に行こうとし、
近づく横断歩道でふと「そういえば置いていたっけ」と思い出した。
行こうとしていたときはそんなこと考えもしていなかった。
よし、あれば買おうその場で読もう、なんて、思いついて、
入店と同時に「まだありますかっ?!」なんつってまた変なテンション、
でもあって、読めた、この場この雰囲気で読むのに最高やん、「入れ」た。よかった、没頭なんて言葉じゃない、集中という言葉とも違う、
入れて、入れた、浸った、の、後、じわりじめっと沁みた、そのような体感だった。
森山大道を知ったきっかけは、川村毅の『新宿八犬伝』だ。
完結編となった第5巻「犬街の夜」は関西と関東で2回観た。
きっかけは学生時代の先輩が出演していたから。
わたしはそいつのことがめっちゃ嫌いだった。嫌いだけど、おっとこまえで、観るきっかけをいただけて、めっちゃ、よかった。
でも、そうして読んだり、見たり、写真展も見に行ったり。
無頼派を気取る写真家(我が立ち呑みの師匠)が関わってたりもしていて。
そんなことはすっかり忘れていて、この度の、再会だ。
不思議だな。ヤバい、エモい、ヤバい、だ。
だから「場所」が好きだ、人が、人間が好きじゃないけど、好きだ劇場が好きだ。
その後、用事を終え、一日の終わりに、ふと、いろんなことを思い出し、また、じぃんと、浸った。
アレ、ボケ、ブレ。
当時は、いや、今もだけど、わかりもわかろうもしていなかった、
していたつもりで、でも、みえていなかったそれを、それに、なんだか、すこしずつ、近づけてきたような、
でも近づけたかなというのは自惚れで、どんどん遠くなるばかりで、それもよい。
〝あのひとはまだ見つからないので旅をしているのです……〟
ふふふ。
*
文中に登場する先輩はたぶんその界隈ではちょっと有名で、男前やけどほんとやなダメなやつで印象深い。
いつもバンダナサングラスアコギ姿で現れ、
皆で肩を組んで長渕を歌うことを強要するから本当に嫌だったけれど(笑)
*
森山大道のこと、新宿梁山泊のこと、の、超・過去記事たち。にっぽん劇場写真帖、のことも。
◆◆◆
以下は、すこしだけ自己紹介 。よろしければお付き合い下さい。
(先日のプチ告知2つも追加📚🆕
『本で旅する』よろしく&本屋さん来てくださればうれしいです!)
構成作家/ライター/コラム・エッセイスト
中村桃子(桃花舞台)と申します。
大衆芸能、
旅芝居(大衆演劇)や、
今はストリップ🦋♥とストリップ劇場に魅了される物書きです。
普段はラジオ番組構成や資料やCM書き、
各種文章やキャッチコピーなど、やっています。
劇場が好き。人間に興味が尽きません。
舞台鑑賞(歌舞伎、ミュージカル、新感線、小劇場、演芸、プロレス)と、
学生時代の劇団活動(作・演出/制作/役者)、
本を読むことと書くことで生きてきました。
某劇団の音楽監督、
亡き関西の喜劇作家、
大阪を愛するエッセイストに師事し、
大阪の制作会社兼広告代理店勤務を経て、フリーに。
詳しいプロフィールや経歴やご挨拶は以下のBlogのトップページから。
ご連絡やお仕事の御依頼はこちらからもしくはDMでもお気軽にどうぞ。めっちゃ、どうぞ。
lifeworkたる原稿企画(書籍化)2本を進め中。
その顔見世と筋トレを兼ねての1日1色々note
「桃花舞台」を更新中です。
各種フォローもよろこびます。
【Twitter】と【Instagram】と【読書感想用Instagram】
5月1日から東京・湯島の本屋「出発点」で2箱古本屋も、やってます。
参加した読書エッセイ集もお店と通販で売ってます!
旅と思索社様のWebマガジン「tabistory」では
2種類の連載をしています。
酒場話「心はだか、ぴったんこ」(現在18話🆕!!)と
大事な場所の話「Home」(現在、番外編を入れて4話)
旅芝居・大衆演劇関係でも、
各種ライティング業をずっとやってきました。
文、キャッチコピー、映像などの企画・構成、各種文、台本、役者絡みの代筆から、DVDパッケージのキャッチコピーや文。
担当していたDVD付マガジン『演劇の友』は休刊ですが、YouTubeちゃんねるで過去映像が公開中です。
こちらのバックナンバーも、
さきほどの「出発点」さんに置いてます。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
あなたとご縁がありますように。