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踊ってゆこう 盆博ZINE2024に寄稿しました

嘘みたいなほんとうの話をする。
ちいさな寺の住職が亡くなった。
通夜のBGMは爆音のアラレちゃん音頭だった。
BGMとはちょっとおかしい。
真夏の夜のこと。寺の真横の公園では慰霊盆踊りの真っ最中。
ほよよでホイ。
わたしは通りがかっただけ。
でも数年前のほんとうの話である。
 
寺には主に年寄りたちが集ってた。
公園にはちびっこたちや踊る人たちが集っていた。
テンションの上がりきったちびっこたちは走っていって
「うわー。なんやあれ。死んだー、うわー」わー、わらわら。
 
なんとかならんかったんかい。
ならんかったんやろう。
日ぃかえられへんのんか。
場所かえられへんかったんか。
ならんかったというか、せんかったんやろう。
 
ドリフか。
 
その盆踊りは数日行われている。
最後の日は、仮装での参加が推奨されて、
基準は何なのかいまだに知らないのだが、ベスト3が選ばれ、表彰される。
おもしろそうなので、何年か見に行った。
すごくクォリティの低いサザエさんとか魔女の宅急便のキキとかドラゴンボールの孫悟空とかジャッキーチェンとか、
背中にデッカいきらきらの蝶のバルーンを背負ったちびっこだとか
コスプレでもなんでもない上半身裸の自分の筋肉を見せびらかしたいのであろう人とかが、きちんと浴衣を着た婦人会の皆さんだとかと同じひとつの輪の中で踊っていた。
 
なんやねん。
全体的に古いし。
もう一度言うけどクオリティやばいし。
 
でも、どちらの日もどの日も、見上げれば月は煌々としていて。
 
あーっ、この世界はダンスホール。
 
ご縁をいただき、
「日本全国各地にある盆踊りを愛する人たちの有志の集まり。
 生活に根付く踊りや唄に魅せられて、未だ世に知られぬその魅力を
 一人でも多くの人に知ってもらいたいと2018年より勝手に活動中。」
という「盆博」さんの2024年版ZINEに寄稿させていただきました。
 
メンバーの皆さんや他の皆さんの各地の踊りの探訪記やレポートなど、
とても興味深い濃い内容で、民俗芸能や郷土芸能に興味関心のある方にとっては、とても、すごく、わくわくの1冊。
そうじゃない方も勿論、踊りや、歌や、芸や、旅、などなど、もっと、
さまざまな観点から、とても、めっちゃ、興味深い1冊。
 
そのような中で私も私なエッセイを寄せさせていただいています。

踊らない踊れないわたしが踊る皆さんの中で。
 
あの祭りを、あの音頭を、
からだとか気持ちとか人間とかを、書きたかった。

こんな時代、こんな世に。

って、そんな固い話は全く書いとらんですが(笑)
 
もしよろしければお手にしていただければ、うれしいです。
 
踊ってゆこう。夜にだって月はあるから。
 
ずっと好きなこの歌の歌詞、最近よく引用しがち、これも音頭やもんね。


以下、購入サイトと主宰様のXより


引用しがちな歌のことを書いたこの夏の記事。
ちなみに寄稿したエッセイにはこの話やこの歌は出てきません。

noteにも一昨年や去年から盆踊りネタ結構書いていた。
多くて貼りきれませんが、なんかいろいろ繋がっていく・いるというか
引き寄せられたりで繋がってゆくのかもですね。なんて、しみじみ。

◆◆
構成作家/ライター/エッセイスト、
momoこと中村桃子(桃花舞台)と申します。
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